行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
その他
その他:
民宿に泊まり、レンタカーで登山口へ
この登山記録の行程
登山口(135m、9:00)於茂登岳(526m、10:00~30)登山口(11:20)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
羽田から3時間掛けて石垣島へ飛び、コーラルシーの白い波と群青色に見入りながら着陸する。3月に石垣島を訪れたが、雨の中、古見岳登山を強行したのが祟って足が痛くなった。最終日の於茂登岳を泣く泣く諦めて帰る羽目になり、今回は、マイレージを利用しての再挑戦という訳だ。
離島岸壁から波照間島へ向かう。小さい島だと認識していたので、歩きか自転車か車にするか真剣には考えていなかったのだが、半日しか時間が無いので、レンタカーで廻ってのんびりする方を選ぶ。
民宿のレンタカーはサインだけで免許証を確認することもない大らかさで、昼食も「20人ほどのツアーが入っているので余裕が無い」と断られる始末だ。数軒ある食堂も土曜休業で、結局、ザックの中のパンを食べてお茶を濁す。
西浜で白く柔らかい感触の珊瑚砂と戯れながら貝を拾い、北海岸から廻って飛行場を見る。昨日まで石垣島便が飛んでいたそうだが、今日から休止に追い込まれた由。
最南端の碑を見ていると地元の若者が女性2人をガイドして来る。先日の台風が海から吹き上げたという数百キロの岩が海岸線から100m以上も奥まで転がり、途中の珊瑚岩が転石で破壊されて白い地を見せている。岩の間に開いた深さ10mほどの穴も教えてもらい、波が吹き上げる様に見惚れる。
民宿に戻ってレンタカーを返すと時間に余裕があり、港まで歩くことにする。途中にコート盛と呼ばれる見張台が在り、珊瑚の石灰岩を積み上げた10mにも満たない石積みの中央には三角点も設置されている。地形図を眺めながら「ここが、波照間島の最高点だ」と考えたことを思い出す。
石垣島へ戻り、一泊二食付き5000円の民宿に泊る。夕食も朝食もボリュームたっぷりで、漁師のご主人が獲った魚は新鮮で美味しい。
二日目、念願の於茂登岳を目指す。舗装道路を上がって右の砂利道へ入り、終点の広場に車を停めて歩き始める。案内板の所から少し下って、小沢沿いのコンクリートで固められた道を緩く登って行くと高曇りで暑くもなく、気持ち好く歩く。
小1時間歩いて一段上がると、やがて緩く右カーブして道が平坦になり、鉄塔が姿を現す。左へ行くと山頂の笹原に出て風が吹き渡り、眺望が開ける。島の北半分が見渡せ、野底岳が特異な山容で聳え、サンゴ礁の海岸が綺麗な色合いを見せる。好い気分になってゆっくりと休み、下山途中で若い3人連れと擦れ違う。
民宿に帰ってサンゴ礁ツアーを楽しむ。平底のグラスボートに乗って満潮時に珊瑚礁の上を遊覧し、覗き窓から海底の眺めを楽しむというもので、青珊瑚や枝珊瑚、ナマコにオニヒトデ、色鮮やかな熱帯魚に目を見張る。料金もリーズナブルで、南国へ遣って来たという気がしてお勧めだ。
宿に戻ってレンタカーに乗り、野底岳へ向かう。西海岸から見上げると山頂は岩が屹立して「何処を登るのだろう」と気を揉むが、登山口から3/4周して最も緩い傾斜の所に山頂への道が付いている。恋人との仲を裂かれたマーペー伝説(と言うには、あまりにも近代の話だが)の山は中々の人気のようで、多くの人の足跡が記されている。山頂の高度感と眺めは抜群だ。
下山して北端の灯台へ車を走らせ、途中の砂浜で遊び、東シナ海の日没(実際は雲の中へ消えた)を眺めてロマンチックな気分に浸る。
三日目は風が強く今にも雨が降りそうな天気だが、島の中央部の公園へ上がって地形を俯瞰して楽しむ。南部の唐人墓を見物し、第二次世界大戦の不幸がここにも及んだことを知る。
今回の旅は、山登りは1日だけで、過去に記憶の無いのんびりゆったりした遠出となった。
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