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29-36 旅は道連れ、変態長と衛生兵の鳥海山行軍

鳥海山( 東北)

パーティ: 1人 (ハンター さん )

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行程・コース

天候

ガスガスの曇りから晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 鉾立駐車場に駐車、鉾立登山口から入山

この登山記録の行程

鉾立(05:09)…賽の河原(06:14)…御浜(06:48)…御田ケ原(07:08)…御田ケ原分岐(07:17)…八丁坂(07:23)…七五三掛(07:36)…外輪山・千蛇谷分岐(07:45)…(千蛇谷経由)…御室(08:58)…新山山頂(09:31~09:43)…七高山山頂(10:08)…祓川コース下山口付近(10:11~10:19)…行者岳(10:37)…文珠岳(11:10)…外輪山・千蛇谷分岐(11:30)…七五三掛(11:36)…御田ケ原分岐(11:48)…御浜(12:09~12:16)…賽の河原(12:31)…鉾立(13:19)

所要時間:8時間10分(休憩等含む。)(コースタイム:8時間10分(1.0倍))

コース

総距離
約15.3km
累積標高差
上り約1,425m
下り約1,425m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

今年初めての鳥海山、今月22日の北八甲田縦走で山容を見た時から行こうと決め、天気予報の晴れマークの付いている26日で計画してみた。
前日の25日は移動のみとして途中、にかほ市内のスーパーマーケットで食料を調達し、20時に鉾立登山口駐車場に到着、遅い夕食を摂った。就寝前の洗面で車外に出てみると標高1150mから見る夜空には雲一つ無く、満天の星空が広がり、眼下には、にかほ市街地の夜景が広がる。ラジオから流れる天気予報では明日、寒気が入り、天候は不安定、処により雨で雷にも注意と言っている。少々、心配ながらも寝床に就く。
26日、4時に起床、月明りもない真っ暗な車外には、満天の星空が変わらず広がっている。これで天候が悪くなるとは思えず、安心して車中にて朝食を摂る。洗面後、準備をして、薄っすらと明るくなりかけた5時に駐車場を出発、周囲にはガスというよりも雲が掛かり、視界不良状態となる。鉾立登山口横の小屋で登山届を記入投函して、5時09分、入山した。今回も、のんびりペースとして、適時休憩を取る事とする。また、秋田県全域雷注意報が発令されており、ラジオを点けて、発雷ノイズに注意しながら進む事とする。後方から来る登山者から、次から次へと追い抜かれる。結構な人数に抜かれたが皆、競争でもするような凄い勢いで登っている。見るとほとんどが高齢者である。マジか~っ!
周囲に人影は見えなくなり、いつの間にか、自分がどん尻になっている事に気付く。後方を見ても、人影は全く見えない。独り石畳の登山道を歩いていると「キューキュー」と、何か動物の鳴き声が聞こえて来た。と、石畳の中からオコジョが現れた。一瞬の出来事に写真は撮れず。可愛いかったな〜と、再度の出現を期待し、カメラを構えて待ち受けるが、しばらく経っても現れず、残念に思い、先へと進む。トムラウシ山でのナキウサギを思いだす。あの時も写真撮れなかったな〜。
賽の河原辺りで昨年見つけた遅咲きのニッコウキスゲはこの辺りだったなと探すと、案の定、今年も同じ場所で咲いている。今、写真を撮るには周囲は暗いし、帰り際で撮る事とした。と、その周辺にベニバナイチゴの実が沢山実っているのに気付く。これも帰り際、味見としよう。
御浜小屋下、上り坂の1670m辺りで下を見ると、賽の河原を歩く登山者を1名確認する。どん尻は、自分ではなかったようだ。
御浜小屋に着くと、トイレは工事中とあったが、周りにいた登山者から、新築のトイレは使用可能と聞き、用を足す事とした。新しく建てられたトイレは、水洗であり、何とも綺麗で無臭である。ただ、大便の方はトイレットペーパーは備えていないので、持参の必要あり。
トイレを出て、鳥海湖を見るが、ガスにより視界不良、当然、山頂も外輪山も、周囲の状況は全く確認できず。御浜で休憩を取っている人から、「天気悪いね~。」と、言われたが、「絶対、晴れますよ〜。」と、自信を持って返した。何せ、私は晴れ男。登る山の神様に御酒を貢いで(奉納して)周っている。今回も、御酒を奉納にやって来たのだからと・・・
濃いガスの中、御田ヶ原、八丁坂、七五三掛を抜け、いつもの千蛇ヶ谷分岐に着くと、標識に訂正の書き込みがあり、分岐は100m先に変わったようである。8月の大雨で崩れたのだろうか。新しく立てられた千蛇ヶ谷分岐標識から新道へと進むと、丸太で囲う様に良く整備された登山道が雪渓まで降りて行く。雪渓に降り立った所で、後方を歩いていた、どん尻さんが追いついた。ここで道を譲り、やはり私がどん尻となる。のんびりのんびり・・・
荒神ヶ岳の斜面を登って行くに連れて、周囲のガスも薄らぎ、新山山頂に掛かっていた雲も取れ始めた。ほらねっ!
青空が広がり、山の神様が受け入れを認めてくれたようである。
千蛇谷の中腹辺りで、先ほど先行させた登山者が出だしの飛ばしで、バテたのか頻繁に休憩を取っている。追いつき、私も休憩を取る事とし、少し話をしてみた。彼は、陸上自衛官で、新潟にある新発田駐屯地勤務の衛生兵との事である。代替休日に初めて鳥海山に登るべく、車で3時間を掛けてやって来たと言う。休日に体力練成とは、さすが、国防を担う自衛官である。ここから下山まで、彼と同行登山をする事となる。
大物忌神社に到着、本日の山行安全と天候回復を祈願する。周囲を見渡すと標高1700m辺りまで雲海が広がり、下界も周囲の山も全く見えない雲一色の状態である。10分の休憩を取り、新山へ、アタックを開始、左回りの経路を進み、9時31分、新山山頂に到着する。この雲の高さであれば月山が見えるのではと、探してみると月山の頭だけがひょっこり出ているのが確認でき、彼にもそれを教える。鳥海山の山頂部だけが晴れ渡り、何とも神々しい景色である。新山からの景観を堪能し、七高山へ向けて、次は右回りの胎内くぐり経由で降りる事とした。本日の第一の目的、胎内くぐりの中の祠に御酒を奉納、山行安全と、天候回復を祈願した。鞍部に降り立ち、登りに掛かるが、私はトレーニングを兼ねてのロープ、鎖を使わず、少しコースを外れて登る。後ろを見ると、彼も同行動を取っている。「鎖を使えば楽だよ。」と伝えるが、最後まで鎖等を使わず、外輪山の尾根に到着する。
七高山は写真を撮るだけとし、絶景ポイントへと向かう。祓川登山口の分岐のその先、外輪山の突端の絶景ポイントに到着、先行者1名が休憩中であった。新山は真正面、先行者もここが1番の絶景ポイントと言う。同意見の3人で絶景を堪能する。と、いつの間にか、鳥海山の周辺だけ、雲海が消え始めた。稲倉岳方向を見下ろすと鳥越川源頭部の鮮やかな色彩の紅葉が目に入る。祓川ヒュッテの赤い屋根と駐車場も鮮明に確認できる。神様、ありがとうございます。先行者に「ご安全に」を伝え、次の絶景ポイントの文珠岳へと出発する。
途中、七高山で休憩中の祓川から登って来たという山ガールのグループに絶景ポイントを教え、是非とも行ってみるように勧める。我ら二人の珍道中は外輪山の尾根をゆっくりと安全に下って行く。文珠岳に到着し、再度休憩を取る。鉾立方向を見るとビジターセンターと駐車場が確認できる。その先のにかほ市街地、日本海までもが見えだす。正面には、千蛇谷から延びる新山までの山容と外輪山が目の前に広がる。ここからの景色も絶景なり!
しかし、不思議と私の進む方向、次から次へと雲が取れて行く。御酒の効果絶大か。
登り時に見えなかった周囲の景色も見えだす。振り向けば雲の無い鳥海山が聳えている。
御浜にて最後の休憩を取り、上りで撮れなかったニッコウキスゲの撮影とベニバナイチゴの試食に向かう事とした。賽の河原付近、何故かここだけ、時期外れのニッコウキスゲが咲いている。周囲には大粒のベニバナイチゴの実が沢山実っている。
ニッコウキスゲを撮影し、いよいよベニバナイチゴの試食・・・ゲッ!!苦渋い。不味っ!
と、目の前に天然物のブルーベリーがある。これで口直し、まあまあ甘みもあり、行ける。
ベニバナイチゴの実は、シロップ漬けかジャムでないと美味しくない事を実体験した。彼も試食し、同意見であり、陸上自衛官でも、だめであった。
と、二人で色々と話ながら珍道中を行ってきたが、13時19分、鉾立に到着、登山口横の小屋で下山届を記入し、無事下山した。
駐車場に着いて、着替え等をし、相互に会釈をして別れ、彼は越後へ向けて車を走らせた。
国防を担う自衛官、頑張れ~っ!!

今回、寒気が入り、ガスガスの状態が続くのでは・・・雷で撤退するのでは・・・等、最悪な事態は考えてはいましたが、結果的には晴れ渡り、景観と山を十分堪能できました。
オコジョとの出会いや、ベニバナイチゴの試食等、イベントもあり、楽しめましたし、また、越後からの来客と同行でき、楽しい、いい山行が出来たと感じています。
しかし衛生兵だったとは、怪我をしても安心できますね。
車で移動中、麓で鳥海山を見ると、再びガスが掛かり山頂部が見えなくなっていました。
御酒の効果、これ本当に効くかもしれませんね。

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フォトギャラリー:98枚

薄暗い登山口、周囲はガスガスです。

平日だと車の数、少ないですね~。

完全に雲が掛かってます。

山頂方向はこのありさま。

紅葉が始まっています。

この辺の紅葉は、早いようです。

にかほ市街地方向、上からも、下からも雲が湧いています。

賽の河原標識

草紅葉が綺麗ですね~。

御浜に到着です。

トイレの工事中で、迂回となっています。

鳥海湖が何とか見えています。

山頂部は雲の中で全く見えず。

新しいトイレです。

奥は旧トイレ・・・臭かった思い出が・・・

ハクサンイチゲ

御田ヶ原標識、周囲はガスって全く見えません。

御田ヶ原分岐標識、視程15m程でしょうか。

八丁坂標識

アキノキリンソウ

雲がどっかりと乗っかっています。

オクキタアザミ、初めて見る花です。

七五三掛標識

旧千蛇谷分岐標識、訂正がされています。

新千蛇谷分岐標識

新道はこちらから入ります。

両脇に丸太で、よく整備されています。

雪渓まで続く新道

雪渓に降りてきました。

山頂はこのとおり。

段々と雲が切れ始め、青空も見えてきました。

神々しい感じです。

どんどん雲が取れて行きます。

来た~!!

これぞ、酒の力か。

大物忌神社に到着です。正面に新山

左手が、今回の相棒です。

先ずは、お参りです。

ここで行き止まりです。

凄い雲海です。周囲は全く見えません。

山頂部だけが晴れ渡っています。

新山に向かいます。

慎重に登っています。

イワギキョウ、綺麗ですね~

新山山頂到着です。

後方、雲が取れてきています。

月山、アップだと見えるのですが・・・

祠に御酒を奉納です。

鞍部に降り立ちました。

左に雪渓が残っています。

七高山が見えます。

外輪山尾根に着きました。お疲れ様です。

七高山へ向かいましょう。

七高山は、写真だけネ!

衛生兵も七高山到着

「山の心の標」と書かれています。

三角点タッチ

絶景ポイント到着です。稲倉岳方向、紅葉が綺麗です。

祓川方向を見降ろします。

御浜方向

新山を真正面に

祓川方向、ヒュッテの赤い屋根が見えます。

七高山方向

奥の雲海、凄いですね。

行者岳

外輪山

行者岳の梯子を登る衛生兵

新山アップ

見え方も変わってきました。

伏拝岳

文珠岳、ここからもいい景色です。

アップ

御浜方向に雲が流れています。

消えては、現れ・・・

いい感じの紅葉ですね~稲倉岳と鳥越川源頭部

新千蛇谷分岐の標識

稲倉岳と鳥越川源頭部

上りで見えなかった景色が広がります。

七五三掛標識、周囲は草紅葉

外輪山の端っこ

最後の長い登り・・・

御田ヶ原分岐標識

これを登りきれば、楽できます。

振り返って・・・

頑張って登りましょう。

登り切った所でいい景色が。

御浜までもう少しです。

鳥海湖がくっきりと

鉾立が見えます。

ここで、最後の一礼を忘れずに。

下りの石畳

賽の河原標識

遅咲きのニッコウキスゲ

紅葉

今年も咲いていました、ハクサンシャジン

展望台から

写真を撮る衛生兵

登山口に到着です。お疲れ様でした。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け
熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール
GPS機器 ライター カップ
【その他】 携帯トイレ、AMラジオ、携帯電話

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登った山

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