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またお気に入りの山がひとつ!杣山周遊

杣山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 南条の花はす温泉そまやまをカーナビにセット。花はす温泉そまやまの手前数百メートルのところに第二駐車場もある。トイレと靴洗い場もあってGOOD。しかし、今回は第三ルートの花はす温泉そまやまの道路はさんで反対側の公園の駐車場に停める。こちらも広くトイレも完備。

この登山記録の行程

花はす公園駐車場(10:12)・・・森林公園(10:17)・・・台地・・・階段(10:46)・・・犬戻ろ駒返し(10:48)・・・掘切跡(10:51)・・・杣山山頂(10:53)・・・掘切跡(11:03)・・・桂掛岩(11:07)・・・西御殿(11:14)・・・殿池(11:16)・・・姫穴(11:22)・・・居館跡・・・第二駐車場(11:38)・・・花はす公園駐車場(11:48)

コース

総距離
約4.5km
累積標高差
上り約624m
下り約624m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

今日、何気なく登った山に一目惚れした。
標高492mというとっても低い山。低山でお気に入りは鬼ケ岳と文珠山。秋晴れの登山絶好日和に、これらに並ぶお気に入りに出会えたのはほんとうにラッキーだ。

朝1番と午後から用事があったので、その間に登れるどこか手頃で、今まで登ったことのない山はないかとやってきた。しかも、登山の準備もろくすっぽせずせずに、ピクニック用のザックと普段着。。。。

目的地に選んだのは、南条にある杣山。
自分の好きな山の要素としては、縦走、周遊、鎖場、奇岩、歴史、etc。その中でも杣山は、小さい山ながらこのほとんどの要素が詰め込まれている。

その名前の由来はかつて山城(杣山城)の修復のため杣人を募集したところ、山に杣人が溢れるほどになったという言い伝えに由来するとか。その杣山城は、鎌倉時代の末期に築城された山城で、瓜生保(南条出身の武将)が在城した南北朝時代には新田義貞率いる南朝軍の越前における拠点でもあった。実際に登山コースには、新田義貞が敵軍に攻め込まれた際に、その正室が身を隠したとされる姫穴や、瓜生保が戦死した際に杣山城の女達が袿を掛けその身を投げたと言われる袿掛岩など様々な箇所が残されている。城の面影を残す西御殿跡、東御殿跡、堀切跡、犬戻駒返などもあり散策するだけでも楽しい山だ。

登山のコースもいくつかあって、駐車場も大きく3つある。周遊するなら第2駐車場か、花はす温泉そまやまの駐車場がお勧め。特に、花はす温泉であれば下山後にそのまま温泉に入ることもできる。今回はその花はす温泉に停めさせてもらう。

温泉施設の脇を通りそのまま森に入っていく。
綺麗に整地された森で、光の差し具合がとっても美しい。真っ直ぐに伸びた道がまた美しい。温泉に入った後、軽くこの辺を散策するだけでも十分楽しいかも知れない。
やがて、道は登山道に変わり急な斜面を真っすぐに上っていく。ただし、これも綺麗に整備されていて、上の方まで階段がついている。もっとも山道の階段は歩幅が合わないのでむしろ急登に加えて、歩きづらさでかなりうぇーってな感じになる。

階段のトップに着くとあとは杣山山頂に向かっての峰沿いになる。短い距離ながら縦走感が楽しめる。眺望もよく日野山も目の前にそびえている。
登山道も軽快に歩けて、短い距離ながら縦走感も味わえる。

少し行くと険しそうな岩肌が見えてきた。
登山道には鉄でできた階段が設置されている。階段自体はさほど大きなものでは無いが、階段がないと登れるような場所ではない。犬戻駒返と呼ばれる所以。犬も駒(馬)も進むことができず引き返したと言う意味らしい。外敵に対しての備えとは言え、逆に言えばよくこんな場所に城を建てたものだと感心する。小さいながらさぞ堅牢な城だったに違いない。
そこからは山頂まではもうわずか。山頂はちょっとした広場になっていてくつろげる。眺望もありご飯を食べるには絶好の場所だ。今日は山めしはないので持ってきたパンを食べる。

山頂を堪能し、そのまま周遊するために、西御殿跡へと向かう。
山城として昔は多くの人がこの道を歩いたのだろうか。
途中、大きくせり出した岩が目に入る。袿掛岩(うちかけいわ)だ。
冒頭に説明した通り、城主の瓜生保が戦死した際、その奥方や侍女たちが、この岩に袿をかけて飛び降りたらしい。ちなみに瓜生保は敦賀の金ケ崎で戦死したとか。
岩に登って下を見下ろす。戦国では不幸な場所だったのかも知れないが、景色が良く風が気持ちい。

西御殿跡から分岐で殿池・姫穴コースを目指す。
殿池というと越智山を思い出す。越智山の殿池は織田信長の馬が落ちたところから由来するが、こちらは城中唯一の水場で夏場でも枯れず水量が変わることがなかったという不思議な池らしい。もっとも池というより水たまり程度の大きさしかない。

山頂付近で、女性の登山者から花はす温泉側のルートについて聞かれた。「急な登りだが階段が整備されている」と答えると、「もう戻るのはいやだからそちらから降りる」と言っていた。なるほどきっと彼女は殿池・姫穴コースから登ってきたに違いない。殿池を過ぎると急こう配になり、所々、蟹の横這いのようなところもあり、結構、滑りやすく気が抜けない場所があった。
くねくね折れ曲がった道を降りていくと、岩肌にぽっかり穴が開いていた。間違いなく姫穴だ。だが、新田義貞の正室が身を隠したという割には、穴というよりは窪みのような感じだった。洞窟好きとしてはちょっぴり残念。

あとは一気に降る。もう麓も間近というところで、キャンプ場の看板があった。確かに平地に整地されたところがあったが、それにしても狭すぎ&ここまで道具を持ってくるのが面倒すぎ。本当にキャンプ場?!と不思議になる。事実、どうやら今は使用されていないようだ。さもあらん。
森を抜けるといきなり開けた場所に出る。一本道が伸びているので歩いていくと第二駐車場に着く。第二駐車場にはトイレも、靴の洗い場もあってなかなか良い。
あとは花はす公園まで車道の脇を歩きながらゆっくり帰る。
途中、杣山を見上げ、今日の登山を振り返る。
低山ながらとってもよい山だった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 改めて山に囲まれて生活しているのだと実感しますね。いい山がたくさんあるのですね。

  • ここは紅葉も素敵みたいですね

登った山

杣山

杣山

492m

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南北朝・新田義貞ゆかりの山城を訪ねる

最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
2時間15分
難易度
コース定数
10
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