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樹氷のトンネルをゆく高見山

高見山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

曇り後、晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: マイカー。カーナビに「たかすみ温泉」をセット。そのままたかすみ温泉の駐車場に停めさせてもらう。トイレも24h利用可能。

この登山記録の行程

たかすみ温泉駐車場(06:53)・・・平野登山口コース・・・避難小屋・高見杉(07:35)・・・小峠への分岐(08:07)・・・息子岩・国見岩・揺岩・笛吹岩・・・山頂避難小屋(09:02)(休憩~09:56)・・・山頂・・・高見峠(10:41)・・・林道・・・小峠(11:01)・・・小峠への分岐(11:15)・・・避難小屋・高見杉(11:36)・・・たかすみ温泉駐車場(12:10)

コース

総距離
約9.7km
累積標高差
上り約1,178m
下り約1,178m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

※:スタートから高見杉までGPSの記録できていなかったため手動で編集しています。

今回、氷をテーマに関西方面に遠征。その2日目は奈良県の高見山。高見山と言えば、樹氷の名所ということで今日のミッションはシンプルながら樹氷を思う存分に堪能!に設定。
ちなみに、高見山(たかみさん、たかみやま)は、奈良県吉野郡東吉野村と三重県松阪市との境界にある山。標高は1,248.4m。東西方向から見ると尖って見えることから、近畿のマッターホルンとも呼ばれています。

個人的に奈良と言えばスタミナラーメン(茨城のスタミナラーメンも大好物だが、奈良のスタミナラーメンも大好物)。スタミナラーメンと言えば彩華ラーメン(あくまで個人的感想)。今回も久しぶりに食べたかったが、距離の関係から天理スタミナラーメンを選らび,遅めの夕食をとる。ピリ辛で美味しい。
夕食後、カーナビに「たかすみ温泉」をセットして高見山へと向かう。夜の11時ごろに到着。広い駐車場。停まっている車は1台のみ。今日は先客がいた。昨晩からの夜間移動と今日の登山と睡眠時間があまり取れていなかったため、少しでも疲れを取るべく早めの就寝とした。寝袋に入って瞼を閉じる。
6時に起床。車も10台以上に増えていた。さすが人気の山だけはある。
樹氷を独占するには少しでも早い時間がいい。7時前に身支度を整え、出発。たかすみ温泉の脇から裏側を流れる川沿いに進み赤い橋を渡ると登山口。平野登山口だ。
階段状に整備された登山道を通って山の中に入っていく。九十九折りで登り、尾根に出ると横移動が増えて楽になる。尾根付近から雪が増えてきた。沢を横切り森を進むと小屋が見えてきた。避難小屋だ。中には焚火ができるようになっていて、冬にはありがたい仕様だ。その小屋の横にとてつもなく大きな杉がそびえている。高見杉だ。太い幹が森を貫くようにそびえている。樹齢700年の古木とのこと。時の重みを感じさせ、実に圧巻だ。
高見杉を過ぎると再び尾根に沿って登りが続く。雪の量も増えてくるので、アイゼンがあれば装着した方が良い。小峠への分岐から、樹氷を身にまとった樹木が増えてくる。今日天気は晴れと聞いていたが、残念ながら太陽はガスに覆われている。それでも時折、ガスの合間から差す光が樹氷を照らし、キラキラと輝いて美しい。
待ちに待った樹氷のシーズン。嬉しくて、同じアングルにも関わらずついシャッターを切りすぎてしまう。でも、この程度の樹氷なら雪国ではよく見る風景。まだまだこんなものではないはずと尾根を登っていく。期待通り。高度を上げるにつれ、枝に着いた雪が凍って輝きを増す。一歩登るたびに「うわー」とか、「すごい」の感嘆が独り言でもれる。尾根を囲むように樹氷のトンネルが延々と続く。なるほどこれは見事。樹氷の高見山と言われるだけある。
積雪したばかりの粉雪が、足を入れるとふわーっと舞い上がる。深さは20cmくらいだろうか。白い絨毯と白いトンネル。吐く息も白い。写真に夢中になっている間に数人の登山者が追い抜いて行ったが、まだほとんど人はいない。静かな雪の世界。雪山を歩くといつも時が止まったような感覚になる。
と、一瞬、ガスがすーっと晴れて眼下の山々が見えた。薄っすらと白くなっているが、まだ黒のベールを被ったような山々。それが樹氷の白さを更に際立たせる。カメラを構えようとしたが、瞬間、ガスが流れ込んで再び真っ白な世界に戻ってしまった。
程なくして避難小屋に到着。中には数人の登山者がいた。自分もザックを下し、休憩をとる。携帯で写真を撮ろうと外に出るが、寒さに弱いiPhoneは一瞬で電源が切れてしまう。それもそのはず手袋を外した手がかじかんで痛い。樹氷ができる様な場所だから当然ながら、ここも風も強く極寒の世界だ。避難小屋に戻り、お湯を沸かす。湯気が上がるコーヒーを飲みながら、先ほどのような一瞬の晴れ間を待つ。これはこれで冬山の醍醐味だ。
外で「おおーっ」と声が上がる。急いでカメラを持って飛び出す。先ほどより広い範囲で風景が開けている。シャッターを押している間にもどんどんガスが流れ込んでくる。本当に山の風景は風景写真と言うよりはスポーツ写真のように一瞬一瞬が勝負だ。
寒さで指先が動かなくなったので、カラータイマーの切れたウルトラマンよろしく避難小屋に駆け戻る。これを何度か繰り返したが今日はこれ以上の眺望は無理と判断。それに下山後の長距離運転が待っているので、後ろ髪をひかれながらも下山することにした。とはいえ、このまま同じコースを降るのはもったいないと三重県との県境にある高見峠(大峠)へ降りることにした。その前に避難小屋の少し上にある山頂にご挨拶をする。
高見峠へのコースは、その山頂の脇から斜面を九十九折りで一気に降っていく。こちらはこちらで登ってきたコースとは雰囲気が異なり、樹氷の森を歩いているよう。
一瞬、森が途切れ、視界が広がった。周囲の山々がぐるりと遠くまで見渡せる。自分のあまり見慣れない山々だが、どれも特徴的で美しい。別なコースを選んで正解だ。同じ山でもコースによってこんなにも違った風景が楽しめる。振り返ると山頂は相変わらずガスの中だった。
降り切ると、2,30台は停められそうな駐車場があった。高見峠だ。三重県側の人はここを起点にすることが多いという。
ここからは舗装された林道を歩く。あとで知ったが、石畳道と呼ばれる紀州の御殿様が参勤交代時に使った古道があったようだが、雪のためか全然気が付かなかった。
林道は圧雪状態で、氷の上を歩いているようだった。車であれば相当注意が必要。だいぶ進んだところで林道が鋭角に折れ曲がったところがある。その折れたところに大きなゲートがあった。看板が出ていないため見落としがちだが、このゲートの奥が小峠へと続いている。
小峠に着くと、小さな鳥居の間をくぐって延びていく階段があった。これが小峠から高見山を目指す登山口。これを通って尾根に登り、来た道に戻る予定。
途中、一人の登山者に追いつく。挨拶をすると少し驚かれた様子で、「さっき高見峠でお見かけしました。降って来られた方ですよね?なんでまた登ってるんですか?」と聞かれた。それはもう、「そこに赤いリボンがあるからです。(By S.K)」。とは冗談ですが、せっかくの高見山。いろんなコースを歩かないと損。 :)
小峠からの登りはそこそこ急登が楽しめた。最後の鎖の手すりを登り切ると見覚えのある分岐点に出た。
登ってくる途中、青空が見えていたため、分岐点に戻ってきた時にもう一度山頂に行こうかと欲求にかられたが、帰路の事を考えるとあんまり遊んでもいられないため、そのままたかすみ温泉へと下山することにした。
今回、氷をテーマに2日にかけての関西遠征。1日目は金剛山。2日目はこの高見山。天気にはあまり恵まれなかったが、それぞれ趣の異なる氷と二つの山を楽しめることができた。金剛山へはダイヤモンドトレイルに。高見山にはもっとコンディションの良い時に更に美しい樹氷と今度は山頂からの眺望を楽しみに、また訪れてみたいものだ。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 雪の色がなんだか北陸の色とは違いますね。

  • 氷の世界ですね。

  • 樹氷のトンネルすごいです。冬山の醍醐味ですね。

  • 想像していた以上に良い山でした。山のコースも覚えました、、いつでも企画出来ますよ、、(^-^)

登った山

高見山

高見山

1,248m

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