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水面を歩ける海岸とその背後のパノラマ山

志保山[三豊市]( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高松自動車道さぬき豊中ICを降り、国道11号から県道35号を経由し、三豊市三野町吉津の郡池北東角のY字路を左折する。ここには道路標識がないが、二車線道なので比較的分かり良い。
県道220号が横断する交差点は西に折れ、県道の最高所・吉津峠を越えて最初の左折道の分岐で、左手のガードレールに志保山若しくは風穴の長い標識を見て、その狭い道路に左折する。但し、登山口に先客の車が一台でもあると駐車し難いので、その風穴標識のガードレール先の県道沿いに駐車した方がいいかも知れない。

この登山記録の行程

風穴登山口13:02・・・風穴13:12(数分留まる)・・・石切り場跡前展望所13:33頃・・・詫間町と三野町との境界尾根13:49・・・志保山で休止13:56~14:35・・・真山竜神山15:03・・・真山竜神登山口で休止15:15~15:42・・・風穴登山口15:46

コース

総距離
約2.5km
累積標高差
上り約328m
下り約331m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

近年、香川県三豊市の父母ヶ浜(ちちぶがはま)海岸がインスタを中心に「日本のウユニ塩湖」の一つとして脚光を浴び、中国地方や関西からも観光客が押し寄せ、賑わっている。「ウユニ塩湖」とは、南米ボリビアにある塩湖のことで、水面が薄く幕を張ったような鏡面となり、空や人物が映り込み、恰も水面に立っているような写真が撮れるのである。

そのボリビアのウユニ塩湖が世界的観光地になるに連れ、日本各地の遠浅の浜等も干潮時には似たような光景になることから、人気が出て来たのである。特に夕焼けが水面に映る時間帯がフォトジェニック。

しかし冬場は風があり、水面が鏡面にはならないことも多い。それでも水面を歩くような写真は撮れるため、三豊市もホームページ等で宣伝し、現地では土日、長靴やインスタ映えする撮影グッズのレンタルも行っている。自治体では撮影に適した時間帯を、日没時刻が干潮時刻の前後2時間以内に入る場合の、日没30分前位から日没まで、としている。

父母ヶ浜背後に横たわるのが七宝連山北の雄、志保山[しおやま](426m)。山頂からは父母ヶ浜越しの燧灘から瀬戸内海の大パノラマが広がっている他、主尾根にも展望所が整備され、三野平野と遠近の山々が一望できる。
また、最も整備が行き届いているコースには、壁面を切石で覆った竪穴の岩垂型風穴があり、常時12度の気温を保っている。

今回、往路はその風穴コースを辿り、復路は途中で分かれて北の尾根を下り、真山竜神山(218m)を経由して吉津峠上方の道路へ出て半回遊した。尚、この復路は’00年代初頭に香川県で発行された登山本にはかなり荒れている旨、記されていたが、風穴コース等が整備される際、ヤブの刈り払いやロープの設置等、最低限の整備が行われた模様で現在、ヤブ漕ぎ箇所はない。

[コース]
道標のある風穴登山口前には軽四の先客車両が一台あったが、何とか縦列駐車する。
風穴登山口から断続的に丸木階段が設置された谷沿いの道を上がって行く。
最初の分岐を過ぎて少し上がった右手に風穴はある。この岩垂型風穴は崩落して堆積した安山岩の隙間を流れる空気が地下水によって冷却され、内壁の隙間から噴き出すもの。奥行4m、高さ7mでかつては覆屋があり、蚕の卵が保管されていた。

標高210m地点の尾根に乗った所が復路との分岐。このすぐ西の石切場跡前が展望所となっており、三野平野と大麻山から我拝師山、火上山、天霧山、黒戸山、瀬戸大橋という風に胸のすく展望が広がっている。この展望所背後の石切場から風穴の切石は切り出されている。

大石の間を抜けるとまた尾根を逸れ、北下斜面をトラバース気味に上って行くが、右手を振り向くと七宝山(298.7m)から燧灘の大展望が広がっている。
展望がなくなるとほどなくして再び尾根に乗る。
山頂のすぐ手前の右手下の樹林が一部伐採されているが、大した展望ではない。

登山道は一旦山頂の北側に回り込み、南下している。
三角点は樹林帯の際にあるが、そこからやや西側は一帯の樹林が伐採されており、この地方屈指の展望を誇っている。父母ヶ浜越しの燧灘から三野平野、瀬戸内海と、展望は自在。普段は山頂で記念写真は撮らないのだが、ここでは撮ってみたい、と思うほどのパノラマである。

復路の道は各分岐に道標が設置されているとは言え、最初、踏み跡すらない。コースは尾根を忠実に辿っており、すぐのピークの岩場が「大岩展望所」であろうと思われる。しかしお世辞にも展望所とは言えない。こことは別の場所に「大岩展望所」はあるのだろうか。

ピークを過ぎると尾根道が現れ始める。
展望のない笹原の真山竜神山(単に「真山」とも言う)は三差路になっているが、東に下った所に山名の元になった竜王神社がある模様。
竹林を抜けると往路の登山口に繋がる道路に出るが、この手前でコースは旧町界尾根を逸れ、吉津峠へ伸びる支尾根に移っている。
登山道は道路を横断して吉津峠方向へと下っているが、道路の北西の尾根からは採石によって削られた汐木山が異様な山容となって目に飛び込んでくる。

尚、コース図の作成を小さな地図の縮尺のまま行ったせいで、往路が谷沿いではなく、一部、東の尾根を通るようになってしまった。

下山後は市内仁尾町の父母ヶ浜へと移動するが、既に駐車場は95%ほど埋まっていた。その内、半分の車が中国地方や関西のナンバーであることに、改めてこの浜の人気を思い知らされる。ここは今年の正月にも訪れたが、混み具合は同じ。まさに県を代表する一大観光地になっている。一日一組限定の有料記念撮影も行われているほど。

売店ではカラフルな長靴の他、パラソルやハート型のバルーン等の撮影グッズもレンタルされている。近年まで観光ガイドブックにさえ載ってなかったこの浜がここまで人気になるとは、誰も想像していなかったことだろう。
太陽が高い位置にある時間帯は浜に薄く張られた水に光が反射し、白っぽく写るが、太陽が水平線に近づくに連れ、次第に水面を歩くようなショットが撮れるようになる。

残念ながらこの日も風があったため、水面は鏡面にはならなかったが、観光客が水面に立っているように映る写真は撮れた。また、砂浜の風紋と交差するように、水面が波立つ光景もある種、芸術的だった。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ 帽子
グローブ 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ
ナイフ 行動食 トレッキングポール

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