行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
香美市物部町の県道217号終点から峰越林道(西熊・別府林道)を進み、最高所手前の白髪山駐車場へ。
この登山記録の行程
駐車場(約1時間)白髪山(40数分)登山口(15分ほど)みやびの丘(15分ほど) 駐車場
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
[尾根から雲海が溢れ落ちる]
四国で標高1700m以上の高山は3月に入っても積雪があり、寒気の停滞具合によっては4月上旬まで全山雪山となる。そのクラスの高山で3月の春の雪山時期、登頂に要する時間が1時間以内で、アイゼン等も要らず、登山口までノーマルタイヤの車で入れるのは、西日本では高知県香美市の四国百名山の一つ、剣山系・白髪山(1769.7m)位ではないだろうか。中国地方最高峰の大山を上回る標高を誇るが、高知県内のご当地富士の中でも最高峰で、「土佐富士」とも呼ばれる。
ダケカンバ林やナナカマド、リョウブ等の自然林が豊富で、中腹から上は森林限界を超えており、ミヤマクマザサに覆われた山頂からは360度のパノラマが広がる。無雪期は40分程度で登れることから、登山初心者や行楽客にも人気がある。
但し、今年は最近、例年になく気温が高い日が続いたため、かなり雪解けが進行している可能性がある。
人気の山だが、積雪期の入山者は殆どおらず、道の整備も行われていないため、丸木階段が所々崩れている。
植林帯もあるが、道を挟んだ向かいの二次林帯のような中には、突出した大木の白骨樹もあり、点景となっている。
樹林帯のない横風がまともに当たる箇所ではやや積雪量が多いが、それでも雪の深さは膝まで。
森林限界を超えると傾斜がきつくなり、大きくジグザグに上るようになる。
山頂のすぐ東の稜線に出た地点には道標が建っているが、「白髪の分かれ」へと続く尾根の方は積雪が深く、ワカンやスノーシューがなければ歩けない。
それに比べてすぐ西に見える白髪山山頂にかけての稜線は、これまで通り、雪山装備がなくても登れる。山頂部の積雪も少なく、三角点標石も顔を出しているほど。
白髪山の山頂を休日、独占できるのは積雪期のみであるため、360度の白銀の世界を堪能でき、非常に気持ちがいい。
正面には三嶺から西熊山、地蔵ノ頭へと続く白銀の尾根が見え、東に目を転じると、剣山周辺の山々が見通せる。
山頂の西下の樹林帯は樹氷と化し、更にその下には雪化粧した白骨林が続く。
視界の西の方、尾根の窪みのように見える箇所に、空の雲とは独立した雲海的霧が白い池のように滞留している。似たような光景は’90年代、奈良の大峰山に登った時も見たことがある。
山頂で弁当を食べていると、その「白い池」から雲海的霧が、まるで皿からスープが溢れ出すように、ゆっくりと尾根から溢れ出し、斜面を下り始めた。雪崩をスローモーションで見ているようでもある。
下山後は林道を挟んだ向かいにあるみやびの丘(1558m)を回遊する。その山頂から白髪山を仰げば、「土佐富士」たる実感が湧くのだが、さきほどの「白い池」から溢れ落ちた雲海的霧が移動してきて白髪山の中腹から上をすっぽりと覆っていた。
みやびの丘も360度の展望を誇るが、白髪山に登った後では感動も薄れる。
実はこの日、本来は白髪山に登るはずではなく、かつて物部川上流の本流から支流沿いを走っていた森林鉄道・大栃林用軌道廃線跡を探索する予定だった。しかし峰越林道の積雪がみやびの丘登山口を越えると深くなったため、物部川方面には行けなかったのである。因みにこの廃線跡については、既に国道195号線沿いと別府峡沿いの区間については探訪済み。195号沿いには当時の鉄橋、別府峡沿いには複数のトンネルも残っている。
フォトギャラリー:13枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | 登山靴 |
バックパック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 帽子 | グローブ |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | ナイフ |
行動食 | トレッキングポール | アウターウェア | オーバーパンツ |
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