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今年の冬とっておきの雪景色、霊仙山を周遊

霊仙山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 霊仙山を目指して博ヶ畑駐車場を目指す。JR醒ヶ井駅、醒井養鱒場を目印にするとよい。醒ヶ井駅の真向いの道を登っていくと、醒井養鱒場。途中には醒井養鱒場の看板がいっぱいあるので迷うことはない。醒井養鱒場を過ぎてそのまま突き当りまで進むと博ヶ畑駐車場がある。車一台分の細い林道だが、ちゃんと上まで舗装されている。冬季は除雪されていないが、今日は完全に雪は消えていた。駐車場のスペースは少なく10台程度。その手前にも5台程度停めれるスペースはあるが、いずれも狭いので早めの到着をお勧めする。

この登山記録の行程

駐車場(06:27)・・・榑ヶ畑登山口・・・榑ヶ畑ルート・・・山小屋かなや(06:36)・・・汗拭峠・二合目(06:42)・・・榑ヶ畑道三合目(06:46)・・・榑ヶ畑道四合目(06:54)・・・榑ヶ畑道五合目・見晴台(07:03)・・・榑ヶ畑道七合目・お猿岩(07:17)・・・榑ヶ畑道八合目・お虎ケ池(07:27)・・・経塚山(07:52)・・・避難小屋(08:01)・・・P993(08:23)・・・霊仙山最高点(09:24)・・・霊仙山山頂(09:36)・・・今畑ルート・・・(昼食09:58~10:50)・・・近江展望台・・・笹峠・・・今畑登山口(12:30)・・・落合登山口(12:36)・・・汗拭峠・二合目(13:11)・・・山小屋かなや(13:15)・・・榑ヶ畑登山口(13:21)・・・駐車場(13:23)

コース

総距離
約14.6km
累積標高差
上り約1,608m
下り約1,601m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

特に疲れた一週間だったので、せめて土曜は寝て過ごそうかとも思ったが、天気予報は快晴。これは寝ている場合ではないと4時起きで身支度を整える。
今日の目的地は、前回、強風とホワイトアウトで撤退を余儀なくされた霊仙山とする。あわよくば樹氷と同時に春の花「福寿草」を楽しもうとの魂胆。
6時過ぎに榑ヶ畑登山口手前の駐車場に着く。既に1台、先客がおられた。快晴の週末にしては意外に少ない。挨拶をして早速歩き出す。登山口は林道を上がって直ぐ。「登山口」の看板はあるが、擦れて文字がほとんど見えない。そんな消極的な看板の脇を通って登山口に入る。とは言っても最初は森の中を適当に進む感じ。5分も進むと最初のポイント、「山小屋かなや」に着く。なにやら怪しげな小屋だが、趣があって個人的には気に入っている。沢の水を利用してよく冷えたジュース類を無人で販売しているが、さすがに今のシーズンは空っぽだった。
料金表の脇に一枚の張り紙があった。先月の2月23日(金)に50代の男性が入山して以来、行方不明とか。実は、事前にインターネットで知っていたがが、現場で見ると生々しく切実なものがあった。どうか早く見つかって欲しいものだ。
山小屋かなやから先は本格的な登山道となる。登山道はよく整備されていて歩きやすい。あっという間に二合目の汗拭峠に着く。約1ヶ月前に今畑登山口に行った時は登山口から雪で覆われていたのに、今は完全に溶けて無い。もう少し温かくなるとあの憎たらしい山ヒルが出てくるのかと思うとこのまま季節が停まっていればいいのにとも思う。
高度を上げていくと、地面が徐々に白くなってきた。が、雪ではなく霜。登山道全体が霜柱の絨毯になっていて、歩くたびにザクッ、ザクッと軽快な音がする。
榑ヶ畑道五合目・見晴台に着く。ここからは奥琵琶湖方面が見える。山頂方面に目をやると樹木が白い。まだまだ樹氷が期待できそうだ。
一瞬、ザッという音がしたと思ったら、大きな鹿が3頭、目の前を横切って、飛ぶように斜面を駆け降りていった。以前も、10頭近くの大きい群れが悠々と山頂付近の草原を走っていたのを見たことがある。霊仙山は大きい山なのできっといろんな動物が生息していることだろう。
樹林帯が終わると、遮るものがなくなるため容赦ない強い風が襲ってくる。耳が痛くなるほどの冷たさ。
榑ヶ畑道七合目・お猿岩に到着。雪景色と言うより、辺り一面、全てが凍り付いた氷の世界。雪とはまた異なる白さが絵葉書のような風景を作り出している。あまりの見事な風景に暫し声を失い、数秒遅れて絞り出たのが「なんだこれは」の平凡な一言。どこを見ても美しくシャッターの音が止まない。太陽が雲の間から顔を出すとサーっと光が射して、10倍も100倍も美のグレードが上がる。霊仙山は山の上に大きな平原が広がっている。所々に黒い岩がゴロゴロしていて、それがまたワンポイントになっている。それらが今日は、全てが白の世界。琵琶湖の形と同じと言われているお虎ケ池も完全に凍っていた。
いろんな角度から写真が撮りたい、あの丘に登ってみたい、とワクワクが止まらず登山道から外れて誰も歩いていない雪原を自由気ままに散策する。
経塚山に登ってみる。頭に雲がかかっているが、前方に堂々とした大きな山が見える。言わずと知れた伊吹山。相変わらず男っぽくてカッコいい山だ。霞んでいるが遠くに御岳山も見える。眼下に、避難小屋が見えたので、まずそこまで行ってみることにした。凍った雪の斜面をトラバースしながら進む。ここでピッケルを取り出す。
稜線に佇む避難小屋はそれだけで絵になるが、バックに伊吹山が入るとそれだけで海外のようなスケール感。避難小屋まで行ったら折り返して霊仙山の山頂に向かうつもりでいたが、その先のピークに綺麗な樹氷が広がっていたので、ちょっと行ってみることにした。いったん、コルまで降ってまた登る。樹氷はコル付近から始まっていた。樹木が密集していてどこが登山道か区別がつかなかったが、とりあえずピークを目指して登ってみる。再び、鹿2頭と遭遇。こちらの足音に気が付いて斜面を駆け上がっていく。たぶん、人が来ないと安心していたところ、驚かせてしまったのだろう。
ピークに到着。確か、別な登山ルートの分岐点になるはずだ。振り返ると霊仙の山頂が早く来いと言わんばかりに輝いていたので、寄り道はこの辺にして折り返すことにした。ただ、普通に折り返すのはもったいないので、来た時とは違う尾根からアプローチしようと、登山道を外れて気の向くまま歩いていく。意外に斜面がきつく、滑りやすかったのでアイゼンを装着。まだ太陽の光も優しい。その光を追うように斜面を登っていく。どんなに斜面が急でも青空に向かって登っていく時は疲れを感じないから不思議だ。
登り切ると再び、雪原が広がっていた。雪の丘を幾つか乗り越えていくと、ゴツゴツした岩に囲まれた標識が見えた。山頂の標識とは別にあるので紛らわしいが、ここが霊仙山最高点1,098m。あわせて三角点がある山頂にも行かねばと数百mほど歩いて山頂を目指す。標高は1,094m。琵琶湖と伊吹山が綺麗に見渡せる。
降りは前回敗退した今畑ルートを使う。尾根に沿って鱗のような黒い岩が連なっている。所々、残雪があるおかげで歩けるが、無いところはアイゼンが滑ってかえって歩きづらい。しかし、近江展望台から笹峠の間にある急斜面はアイゼンがないときっと危険だから外すわけにはいかないと、我慢して歩く。歩くが、歩いても歩いても岩の道が延々続くので、あきらめてアイゼンを外す。スピードアップ。もっと早めに外しておけばよかった。
近江展望台から斜面を見下ろす。なんと、前回あれだけあった雪がまったくない。なんのためにアイゼンを脱がずに頑張ったのかと馬鹿らしくなったと同時に、ものすごい速さで季節が動いている証として、その変化に驚いた。
急な斜面は、粘土質で滑りやすく、靴がみるみる泥だらけになった。さっきまで雪の上を歩いていたというのに。。。
ここから先は福寿草がよく咲いている場所。今年最初の福寿草に出会いたいものだと、注意しながら歩いたが、残念なことについに見つからないまま今畑登山口に到着してしまった。
今畑登山口からは林道を歩き落合登山口を目指す。落合登山口の手前には神社があって、ここにも数台分の駐車スペースがある。林道をさらに進むとほどなくして終点となる。ブルが1台一生懸命、土を切り崩して道を作っていた。その脇を失礼しながら先に進む。ここからは再び登山道。と言っても沢沿いに進む感じで基本は平行移動が多い。ただし、2度ほど沢を飛び越えて渡る場所があり、滑り落ちないよう、また道を見落とさないよう注意が必要。
突然、登山道は沢から外れ斜面に向かって延びる。見上げると相当な斜面。登山道はそこを九十九折になって延びている。こんなところを登るのか?!と息を切らせ昇り詰めると見覚えのある看板「汗拭峠・二合目」。いつも榑ヶ畑登山口から登る時、どうしてここが汗拭峠なんだろうと思っていたが、きっとその名は落合側から登った時についた名前に違いない。
もうここまでくればゴールも間近。今日の登山を振り返りながら車に向かって足を進める。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • こもこもこも、もう終盤に近い時期になってきましたね。

  • たぶん今週末はもうないね。春山が待ち遠しい反面、冬山が過ぎていくのが寂しいね。

  • 2月の終わりに登った時に比べるとずいぶん雪が減り、急速に春がやって来ますね。もう少し雪山を歩ききたいです。

  • 今年は雪山が足りてなくて、荒島の前日に行ってきました。まだまだ登り足りないですよね。

登った山

霊仙山

霊仙山

1,084m

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