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空を歩ける山と七宝連山最高所

つず、竜王山(三豊市)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ時々曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高松自動車道さぬき豊中ICを降りて国道11号、県道35号を経由し、県道271号に左折する。
七宝山トンネルを抜けた所の最初の左折道に折れる。この農道を竜王山山頂まで辿る予定だったが、山頂直下の分岐を通り過ぎ、竜王山と433m峰の中間の尾根まで行ってしまった。本来は竜王山山頂に駐車するはずだった。

この登山記録の行程

駐車場所13:20・・・433m峰13:29・・・445m峰13:49・・・七宝連山最高所「つず」13:56~14:09・・・展望広場14:14~14:48・・・433m峰15:16・・・途中、尾根沿いの塹壕のような箇所に寄る・・・駐車場所15:25
駐車場所に戻ってからの竜王山の回遊はコースタイム記録を取らず。

コース

総距離
約4.7km
累積標高差
上り約327m
下り約327m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

以前、香川県三豊市の父母ヶ浜を「水面を歩ける海岸」として紹介したが、自治体では今年から、その浜を見下ろす地にある竜王山のハンググライダー発進台をインスタ映えスポットとして紹介している。この発進台の上でジャンプして当該ポーズを取り、それをカメラで連写することにより、空を歩いているような写真や、ほうきに跨って飛ぶ魔女のような写真が撮れるのである。

竜王山から上に延びる農作業車道は、竜王山と七宝連山の433m峰の中間地点の尾根まで通じており、そこから433m峰までは尾根を一直線に上る急坂の小型キャタピラー車道跡を登り、連山最高所「つず」を経由して連山一の展望スポットである「展望広場」まで縦走することができる。

七宝連山縦走路は起伏が比較的緩く、道沿いは自然林で、稜線には燧灘からの潮風がそよぎ、展望が優れたピークも複数あるため、春うららかなハイキングにはもってこい。
本来、竜王山山頂に駐車し、そこから展望広場までを往復する予定だったが、道を間違えて前述の農作業車道終点まで車で行ってしまったため、そこから展望広場を往復した後、尾根をそのまま竜王山まで下り、帰路は農作業車道を上って駐車場所へと戻った。

[コース]
平成16年発行の地形図では、竜王山から東に延びる農作業車道は標高340m地点で終わっているが、実際はそこから更に幅員が狭いコンクリート道が標高360m超まで上がっている。この道路は軽トラや軽のハコバンなら辛うじて通れるが、軽の乗用車なら厳しくなるほど狭い。更に農家の対向車が来た場合、脱輪せずにバックできるか否か分からないほど。

その超狭いコンクリート道は最高所の分岐に達すると未舗装になり、左に折れて終わっている。その道沿いに辛うじて方向転換できる箇所があったため、そこに駐車した。
前述の分岐から尾根上に小型キャタピラー車道が一直線に上がっている。
かなりの急登だが、10分足らずで433m峰に到る。ここもハンググライダー発進場で、周辺は芝生化しており、西側斜面がスロープになっている。そこからは西麓の住宅街や仁尾サンビーチ、燧灘の展望が広がっている。

ここからはまず、七宝山トンネル真上にある445m峰を目指す。縦走路は完璧に整備されているが、445m峰の巻き道分岐には道標がない。目の前にロープのある急坂が現れる地点である。
急坂はあっという間に終わり、445m峰山頂。周囲は樹林に覆われているものの、頭上はある程度開けており、明るく広い。
ここに「七宝山」の山名板が建てられているが、本来、「七宝山」は個別の山を指す名称ではなく、連山名である。

2万5千図では、どこが連山の最高所なのか分からないが、縮尺が倍以上詳しい地図で見ると、445m峰のすぐ南西の440m等高線のピークが449mで最高所であることが分かる。山頂の山名標柱には「つず」とある。山名らしからぬ名称だが、東北の人が「地図」と言えば「つず」と聞こえることだろう(何の話やねん)。

最高所に相応しく、ここにはいくつもベンチが置かれ、西側の展望が開け、竜王山から433m峰までの尾根と、その背後には高尾木山から妙見山、紫雲出山へと続く荘内半島を見渡すことができ、半島北方の瀬戸内海までのパノラマが展開する。しかしこのパノラマは「序章」に過ぎない。

つずの先の縦走路は作業道のようになっていたと思うが、数分で連山随一の展望所である「展望広場」に到る。つずからは燧灘側の展望が一部、樹林に邪魔されていたが、こちらは遮るものが何もなく、視界一杯に燧灘の展望が広がっている。「水面を歩ける」父母ヶ浜も見通すことができる。

ここには車道が通じていることもあり、休止していると観光客が車で上がってきた。が、一昨年までここから連山の稲積山の高屋神社までの区間で、一般観光客に出くわすことは稀だった。当方が2016年12月、自己ブログに高屋神社の鳥居を「天空の鳥居」と紹介したことで、インスタやSNSで人気が爆発、僅か数ヶ月で有名観光地になり、大手新聞やNHK、自治体までもが「天空の鳥居」のキャッチコピーを使用するまでになった。その影響でこの展望広場を訪れる観光客も飛躍的に増えているのである。他にも高知や徳島で、当方の調査・研究によって観光資源化された事例はあるが、当方はその恩恵を一切受けていない。尤も、受けようと思って活動していたなら、観光資源化は成し得ないのだが。

帰路、キャタピラー車道跡を下っていると、尾根沿い斜面に何か違和感がある。そこで斜面に分け入ってみると、蛸壺壕跡のような直径1m少々ほどの擂鉢状穴がいくつもあり、塹壕のようなものもあった。塩生山や高尾木山にも塹壕がある位故、燧灘に面したこの山にあっても可笑しくはない。

駐車場所まで戻ると、現在地を完璧に把握するため、徒歩で竜王山へと向かった。
駐車場所のすぐ西で作業道は終わり、尾根道に繋がっていたのだが、植林帯に入ると尾根が切り落とした枝の集積でヤブ化していたため、南側の畑に入って迂回し、ヤブがなくなると尾根に戻った。

が、やがて尾根自体も畑になる。畑の中の野良道を下って竜王山(293m)の東の鞍部で道路に出る。この道路からの展望も良く、真平山(地形図には「七宝山」と表記)から高尾木山、妙見山、横峯山、紫雲出山まで見渡すことができる。

竜王山の山名は山頂のヤブの中にある竜王神社に由来している。と、言っても社殿や祠がある訳ではなく、石碑があるのみ。三豊市の仁尾町や詫間町ではこうした竜王神社は珍しくない。仁尾や詫間に竜王神社が多いのは、荘内半島の浦島太郎伝説が関係している。半島にある複数の浦島神社の正式名称も龍王宮なのだが、これは竜宮城の乙姫が龍王の化身と見なされているため。浦島太郎親子の墓所にも龍王碑が建立されている。

竜王山頂のすぐ下にハンググライダー発進台があり、そこからも燧灘から荘内半島の展望が広がっている。
空を歩いているような写真は簡単に撮れそうで、撮れない。足を大きく開き、手を力んで上に上げないように注意しなければならない。

ここから駐車場所までは農作業車道を上って帰った。つまり、駐車場所を基点に竜王山を回遊したことになる。
尚、自治体では周辺のみかん農家の収穫期は、七宝山トンネル西口から竜王山までの道路を車で上らないよう、ホームページで注意している。しかしみかんは種類によって収穫期が異なる。当方は3月に入ると大丈夫かと思っていたが、10月から3月上旬までは車は利用しない方がいいようである。徒歩で西口から竜王山まで登る際は50分弱かかる。

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