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海軍陣地の山はミツバツツジ銀座~高尾木山回遊~

高尾木山[三豊市]( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高松自動車さぬき豊中ICを降り、国道11号から県道35号を北上。
三豊市三野町吉津の群池北東角のY字路で左の二車線道に折れる。この車道は車上から分岐地点を見ると一瞬、一車線道のように見えるから要注意。

県道21号を横断し、左カーブを描いて三差路に出ると右折。そして200mほど先のY字路を左折。
高尾木山登山口の道標を左手に過ぎ、右手に芝桜を過ぎた先の十字路(私道を含む)を右折して神社前広場に駐車する。

この登山記録の行程

神社前広場13:01・・・尾根起点の二合目13:10・・・五合目展望所13:28~13:54・・・山頂14:20~14:42・・・東尾根周辺を探りながら・・・壕跡のような窪み14:48・・・再び山頂14:55・・・途中斜面下方の塹壕に似た溝の写真を撮る・・・旧詫間峠15:14~15:16・・・コンクリート道終点広場15:24・・・神社前広場15:37

コース

総距離
約2.7km
累積標高差
上り約282m
下り約282m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

メジャー峰・妙見山(319.9m)の県道231号を挟んだ南東に全県的にはマイナー峰である高尾木山[たこぎやま](270.4m)がある。山頂には北方の塩生山(140.7m)同様、海軍の機銃陣地跡等がある探照灯陣地跡があり、登山道沿いにも塹壕や蛸壺壕(一人用竪穴壕型防衛陣地)跡が残っている。

また、この山はミツバツツジが非常に多く、3合目辺りから8合目付近まで、次から次へと登山道沿いに現れ、圧巻。まるで「ミツバツツジ銀座」のよう。
観音寺市界から荘内半島へと続く三豊市の地形図に山名表記がある脊梁山脈の山は皆、瀬戸内海の展望が優れているのだが、この山も中腹や山頂に絶景地があり、ベンチが設置されている。

[登山コース]
駐車場所角の三差路から東のコンクリート車道を進み、民家の入口手前で小径を上がって二車線道に出ると、目の前に見事な芝桜の丘が広がっている。看板等、一切出ていないから地元住民の手造りなのだろう。

そこから南東にすぐの所に登山口の案内板が建っている。その地図では駐車場を北方の公民館の駐車場に指定しているが、道順がやや分かり辛い。この案内板を設置した頃は、今回の駐車地である所に倉庫等、二軒の建物があったから、やや離れた公的施設の駐車場を指定したのだろう。

尚、この登山コースの存在を知らないピークハンターは山の南東の農道終点や、山の北西の標高70数メートルまで達している道路(実際は車の走行は困難)終点からのルートを辿ろうとすると思うが、前者のルートは尾根道が廃道化しており(登ることは可能)、後者は旧詫間峠の峠道だと思われるが、後者を今回、復路に利用する。

登山口の南西上にも八重桜やヤマモモの花が咲いており、初めから気分は華やぐ。
最初は谷沿いを通り、ほどなくして尾根に乗る。
3合目標柱から2分ほど登った右手の樹林の中に方形壕跡窪みがある。

更に2分ほど登った地点の尾根から東下に竪堀型塹壕が掘られており、登山道を挟んだ向かいには蛸壺壕跡がある。塹壕と蛸壺壕がセットになっているのは高知市の烏帽子山東の尾根と同じ。つまり、これらの蛸壺壕は歩哨(見張り)用。これ以降も似たような壕跡が現れる。

3合目辺りからミツバツツジが現れ始めるが、桜と同様、今年はミツバツツジも開花期が早まっている模様。
コース中一番の展望所はツツジに覆われた5合目展望所。三豊市内の山に共通したハートの刳り貫き穴が背もたれにあるベンチも設置されている。

三野津湾から詫間湾、燧灘、瀬戸内海と展望は自在。沖に浮かぶ粟島も遠望できるのだが、粟島の紫谷山と城山を繋ぐ細長い地は「粟島橋立」と命名したいほど。
ツツジに覆われた8合目からもある程度の展望が広がっている。

コースは山頂のすぐ東に達すると向きを西に変える。
舌状郭のような海軍の削平地の先には細い塹壕があり、終点は長方形の竪穴壕になっている。この壕の反対側にはもっと短い通路壕もある。大きさ的にこれが探照灯壕だろう。

山頂の三角点のある地は直径3mほどの擂鉢状窪みになっており、その手前の一回り小さな方形壕跡と繋がっている。陣地造りのセオリーから言えば、前者の擂鉢状窪みが機銃陣地跡になる。探照灯より海側に防備のための機銃陣地を設けるのがセオリー。

山頂からの展望は二方向に開けている。ベンチのある箇所の下方には葉桜になったヤマザクラがいくつかあり、塩生山から瀬戸内海の展望が開けている。
三角点の先からは大蔦島、小蔦島から燧灘方面の眺望が広がっている。

前述の農道終点からのルートである尾根も少し探ってみたが、長方形の窪みがある程度だった。もっと下った所にも壕跡があるようだが、帰りがしんどくなるため、引き返した。
復路は急勾配の北西の尾根を下るが、ロープが設置される等、完璧に整備されている。

標高110m地点には寛政年間の地蔵が建っており、峠道が尾根を乗り越えている。ここは旧詫間峠と思われる。
その地蔵付近の谷間一帯、白くなっていたが、よく見るとヤマザクラの落ち花で埋め尽くされていた。

峠からは北東に下るが、今でも生活路として利用されているのではないかと思うほど、路面はきれいで幅員も広い。
地形図の車道の終点箇所は広場になっており、山際に御神体が撤去された石造祠がある。昔は社殿が建てられていたことだろう。

標高50m弱の地形図の分岐箇所には道標が設置されているが、直進道は地権者が立入禁止看板を設置している。
そこを右折して下って行くと二車線道の井戸のある三差路に出た。この井戸の横にも駐車スペースはあるが、民家横でもあるので、あまりお勧めはできない。
そのすぐ東の十字路を下った所が駐車場所。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ 帽子
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ナイフ 行動食 トレッキングポール

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