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銀山平から皇海山 背中のロープを出しかける

皇海山、鋸山、庚申山、御岳山、駒掛山、薬師岳、蔵王岳、女山( 関東)

パーティ: 1人 (鋸太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れ時々曇 風なし

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 銀山平駐車場

この登山記録の行程

銀山平0300……0305ゲート0305……0400一の鳥居0400……0500猿田彦神社跡0505……0545コウシンソウ自生地0550……0635めがね岩0635……0730庚申山0735……0750御岳山0750……0810駒掛山0810……0845薬師岳0850……0945鋸山0950……1105皇海山1130……1230鋸山1240……1345六林班峠1345……1550庚申山荘1600……1700一の鳥居1700……1750銀山平

コース

総距離
約25.2km
累積標高差
上り約2,666m
下り約2,674m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

銀山平から皇海山を登ってきました。
栃木最強を誇るグレードと聞いてはいましたが、「長野や山梨に比べたら採点が甘いんじゃない?」などと高を括っていた自分を猛省中です。
  
例の如く、帰宅後荷物を車に詰めて走らすこと4時間、午前2時に銀山平の駐車場に入りました。
30分ほど仮眠を取って、3時には歩き出しました。
当然真っ暗ですが、1時間は林道歩きなのと、安定の山の友、お月さまを頼りに。ただ計画では4時には白んでくるだろうと思っていたのですが、樹木を頭に入れていませんでした。
結局一の鳥居からもしばらくヘッドライトで歩きます。
ライトを消したのは日の出時刻と同じ4時半でした。
  
山荘分岐からお山めぐりに入ります。魚の骨ハシゴを幾つも昇り降りしながら高度感たっぷりの山道を歩きます。
やがて庚申山に着きましたが、正直ここまででもいいかなと思えるボリュームでした。
ですが今回のコースはここからが本番。鋸山へは幾つもアップダウンがあり、特に最後の蔵王岳からの鎖場は強烈でした。
あれを降ると登り返したくはなくなります。多くの方が帰りは六林班峠を選ぶ理由が良く分かりました。
もっともこれはこれでトラップとしか言い様がなかったのですが。
  
皇海山への登りもなかなかの厳しさでした。それでも何とか登頂。
8時間かかりました。いやキツかったです。
  
帰りは鋸山からお一人、六林班峠からもうお一人に同行して頂きました。
特に鋸山からの方は素晴らしい脚をお持ちで、行った事があるだろう方は分かる、あの笹トラバース道をさくさく進んでいきます。
自分はひたすら引率してもらった形でした。本当にありがとうございました。
山荘近くで一度解散。自分はまっすぐ下山を目指します。
最後の林道で難儀していると、天下の見晴に寄っていた先の方に追いつかれました。
色々お話をさせて頂きながら、何とか18時前に下山。
無事帰って来れました。
  
15時間の山行は自分の中で最長記録となりました。
夏を意識してある程度の重量は背負って行きましたが、もう少し軽くしても良かったかな……。
  
--------------------------
(追記)
銀山平-皇海山は、銀山平への県道含めほとんどケータイが繋がりません。
自分はauですが、ほんの一瞬、薬師岳展望地近くで拾っただけです。
  
(再追記)
六林班峠から庚申山荘は、山と高原地図ではCT 2:15 位に書かれていますが、登山のコンパスのサイトでは 3:47 と書かれています。
コンパスは異常に所要時間を長めに取りますが(今回歩いたコースをコンパスさんに尋ねると、CT 21:08 と言われます)、この部分だけはコンパスの方が実数に近いと思います。
  
--------------------------
(謝辞)
近似コースを行かれた方々の記録を参考にさせて頂きました。
が。
皆さん健脚だなあ……。

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フォトギャラリー:93枚

午前3時、山行開始です。
どうしても毎回お月さまに心配されます。

まずは林道をひたすら歩きます。
西沢渓谷や丹沢の伝道を思い出しました。

音だけ愉しませて頂いています。

庚申七滝は帰りに寄ろうと思ったのですが、とてもそんな元気は残っていませんでした。

一の鳥居に着きました。
それじゃ行ってきます!

コース内の案内はこの反射板。
よく光って頼もしかったです。
ひとつ前の写真の、一の鳥居の奥に光っているのもこれです。

山荘こっち。

百丁目。
1丁はざっくり100mといったところです。

4時半。夜が明けました。
今回のコースはこの時期でないと挑めませんね。

鏡岩。現代の感覚では、ここの伝説を「孝子」で片付けてはダメでしょとも思いますね。

伝説の元になったお話を知りたいです。
歩きながらしばらく考え込んでしまいました。

ヤマツツジが咲き誇っていました。
葉っぱも丸くて可愛いです。

仁王門。
修験の山において、あつらえた様な岩です。

道はこんな感じです。

百十二丁目。
江戸末期のものがよく残っていると思います。

今に繋がる庚申講。
さすがに青面金剛はいませんか。
あ! お猿は!? 日光なのに!

猿田彦神社跡。
初めてその名を知ったのは手塚治虫の「火の鳥」でした。

お山めぐり案内板。
振り返ってみると、3つくらいしか同定できませんでしたよ。

では向かいます。

この標識に一瞬悩んだんです。
上級者とはとても言えませんが、初心者でもない自分はどうしろと。

地元大学の小屋脇から進むのですが

初っ端から滝見たさにコースアウトします。

お陰でこんなところを越えて

笹ラッセルのよじ登りです。

何とかコースに合流しました。
やってる事初心者丸だしじゃないですかあ!

「……無事で良かったね」  
ありがとう。

よく整備された道を進みます。
初心者お断り?

青空が広がりました。
山行で体力回復する一瞬ですね。

シロヤシオも咲き誇っていました。

どんどん高度感が高まっていきます。

魚の骨ハシゴ。
ただ見た目以上に頑丈で登りやすかったです。

登ってきたなあ!

次第に「初心者お断り」が牙をむき始めます。

コウシンソウ自生地に着きました。
コウシンコザクラが咲き誇っていました。

コウシンソウを求めてか、本来の庚申講のためか、辺りは枝道が沢山ありました。

このガッチリしたハシゴも枝道のひとつですが、あるいはお山めぐりのルートのひとつなのかも知れません。

枝道は行くだけいってみました。
それだけでも楽しかったです。

修験道者が篭りそうな穴が沢山。
修行者のアパート? 吉見百穴? などと罰当たりなことを思い浮かべたり。

それでもコースは概ね歩きやすく、行く価値はありました。

ガッチリした吊橋だ!

高いー!

ん?

ああ、来ますねコレ。

なんか勝手に写真が横向いてくれていますが、登ってみました。

そこからの景色です。
山深いです。

展望台の様な場所の

脇から地下の秘密基地に降りるようなルート。

目だってとがった山はありませんが

最高の景色です。

お山が緑一色でした。
リューイーソーです。

庚申山荘が見えました。
およそ9時間半後、ボロボロの状態で見えているベンチにへたり込む事になります。

鬼の耳こすり。

関節のあるハシゴ。

めがね岩です。
こればっかりはもう、標識とか不要ですよね。

行きません。

これにてお山めぐりも終了です。

滅茶苦茶楽しかったです!

では庚申山に向かいます。

ミニ魚の骨ハシゴを登ったりしながら

ほどなくして無事登頂。
次回があるなら、ここがゴールでもいいです。
十分満足できそうです。

鋸山と皇海山です。
遠いなあ。角度あるなあ。

シャクナゲが咲いていました。

では鋸山を目指します。

御岳山。地形図上では現れないピークです。
1844mくらいだと思います。

駒掛山。
ああっ! お馬さん連れてくるんだった!

薬師岳。
こちらにも展望地があります。

4枚パノラマです。
鋸山。

皇海山。

左から錫ヶ岳、日光白根山、真ん中のピークは太郎山、右は男体山です。

とにかく快晴でした。

蔵王岳山頂にはなぜか予備のトラロープが。

まさかのロープ下降。

結構な角度。ロープ途中にお団子が欲しい。
ハーネスとカラビナ持って来たからムンターで降りることもできますが、確実にロープ傷めますしね……。

振り返るとやっぱり結構な角度。

アップでもう一度。
この時誓いました。帰りはここを通るのをやめようと。

歩いて来た庚申山から鋸山への山塊です。

で、この写真の前後だったと思いますが、またもコースアウトして結構な高さをフリークライミングしてしまいました。
登った先は超キレットでしたが、這うようにして進んだ先が鋸山へのルートに繋がっていたため、ロープを出さずに済みました。
要は、また馬鹿をしてしまったという事です……。

何とか着いた鋸山。
大変でした。

それでもゴールはまだ先。
残る力を振り絞って皇海山に向かいます。
と言うか、往路でそんな状態でどうするという話ですよね。

不動沢のコル。
群馬県側から来られた方が沢山いました。

振り返ります。ほんとノコギリだよなあ。

降りてくる方に沢山励まされて、何とか着きました。
のども渇いていましたが、同時にミックスナッツも流し込みました。
お山で「食べとかないとヤバい!」と思って食べ物を口にしたのは、これで2回目です。

二等三角点「皇海山」です。

それでは下山開始します。
修験道のシンボル、鉄剣にごあいさつ。
また来るよー……もう少し体力つけたら。

不動沢のコルまで戻りました。

で、いきなり写真が飛んで女山方面の笹ヤブです。
帰りの鋸山への登り返しは、写真どころじゃありませんでした。
この写真の時点では、地元の健脚な方に同行頂いています。

笹ヤブがひどかったです。少しでもコースアウトすると結構な戦闘。途中通過した女山の三角点には出会えませんでした。

それでも何とか六林班峠に着きました。
ここでもうおひと方に参加頂いて、三名体制で庚申山荘を目指しました。

そのお二人です。早かったです。
ずっと笹の生い茂るトラバース道が続きますが、かなり道は荒れ気味です。笹を掴んで何とか進む箇所が何度も出てきます。
それを考えると、コースタイムは健脚向けです。

死に物狂いで庚申山荘。16時です。
何とか明るい内に辿り着きました。
ここのお水をお土産にして、尚も進みます。
背後のお山は朝に通ったお山めぐりです。

ゆっくり歩こうと急ごうとキツいのは変わらない訳ですから、そりゃ頑張ります。
無事一の鳥居まで戻って来れました。

トドメの一撃の林道ですが、他に寄っていた同行頂いた方に追いつかれて、再度ご一緒させて頂きました。
大変な山行でしたが、楽しかったあああ!

栃木のお山でしたので、今日のひと巻きは「とちおとめソフト」。
五臓六腑に染み渡るー!

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け
熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ 軽アイゼン
トレッキングポール 燃料 ライター カップ カトラリー
【その他】 ロープ(8mm×30m)、ハーネス、カラビナ、クイックドロー、スリング、ウエビング、ATC、タイブロック、ショートパーセル、セルフビレイコード、モバイルバッテリー、予備ヘッドライト、2バンドラジオ、風力計、

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登った山

皇海山

皇海山

2,144m

庚申山

庚申山

1,892m

よく似たコース

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