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山名の無い山歩き、笹尾根南面の西原古道

西原古道、日武連、ふんどし山、笹尾根、数馬峠( 関東)

パーティ: 1人 (ガバオ さん )

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行程・コース

天候

曇りのち雨

登山口へのアクセス

バス
その他: 往)JR中央本線 上野原駅 8:14発の鶴峠行きバスにて、大垣外バス停下車。
復)数馬温泉センターで休憩後、温泉センター入口バス停16:56発の急行バスで武蔵五日市駅。

この登山記録の行程

大垣外バス停(8:44降車/8:50出発)-白山八幡社立ち寄り(往復15分)-不動ノ滝入口(9:18)-(滝往復10分)-大垣外バス停(9:38)-沢渡で西原古道アプローチの車道に入る(9:48)-車道終点(10:05)-十文字峠(10:15)-(日武連山往復10分)-民家脇から車道合流(10:43)-車道終点(10:53)-丸山登山道分岐(11:10)-笠松峠(11:20)-(ふんどし山往復15分)-車道合流(11:45)-二宮神社参拝(11:55/12:00)-笛吹峠登山道入口(12:25)-藤尾コース分岐(13:05/13:15)-笛吹峠分岐(13:18)-笹尾根合流(13:35)-数馬峠(13:50)-仲の平バス停(14:20)-数馬温泉センター(14:25)

コース

総距離
約12.9km
累積標高差
上り約1,409m
下り約1,126m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

かつて上野原宿と小菅村を結ぶ往環道だったという、笹尾根南面の西原古道を歩いてみました。何の変哲の無い中腹道歩きですが、小さな峠や集落の佇まいは味わい深く、珍しい地名も手伝って、もう一度、その先を歩いてみたくなる様な奥深さを感じる道でした。

≫甲武国境の笹尾根の南面、長寿の里で有名な棡原(ゆずりはら)地区には、気になる名前の山間集落が点在していています。 登山詳細図「山梨東部の山(東編)」に周辺のルートが詳しく掲載されているので、梅雨の間に歩いてみようと、改修の終わった上野原駅から鶴峠行きのバスに乗り込みました。

尾続(おづく)、神戸(ごうど)、大垣外(おおがいと)、初戸(はど)、六藤(むそうじ)、扁盃(へはい)・・・、鶴川沿いを走るバスの沿線には、まるで当て字の様な名前の集落が次々と現れて、只ならぬ雰囲気です。愛読のガイド本に依れば、聖武連(ショムレ)、日武連(ヒムレ)、中群(ナカムレ)など、この周辺の山に特有の「~ムレ」の呼び名は、「山」を意味する古代百済語だという説もあるそうで、その昔、この山間の地を切り拓いた先人は、渡来の人達であったのかもしれません。

登山詳細図に紹介されている「西原古道コース」の起点は沢渡バス停ですが、一つ手前の大垣外で下車して、不動の滝に立ち寄ってから沢渡(さわたり)に向います。

西原古道は沢渡で県道を離れ、笹尾根の中腹に吸い込まれていきます。沿道の集落が、谷筋の県道よりも遙かに高い山腹にある事に驚きますが、地形図をじっくり眺めれば、ここに道が通った道理が良く分かりますし、沿道の古いお寺や神社が、かつてこの道が暮らしの中心であったことを物語っています。

特に目指すべき山頂がある訳でも無く、野良仕事のおばあちゃんと言葉を交わしたりしながら、小さな峠や支尾根の小ピークをゆるゆる巡って静かな山歩きを楽しんだところに、思いも掛けない杉の巨木などに巡り合えば思わずニンマリしてしまいます。

時間があれば田和辺りまで足を伸ばすつもりでしたが、里心が付いて藤尾から笹尾根の稜線に出ると、甲武国境の北側、自称「ホーム」の檜原村に駆け下りて、お久しぶりの数馬の湯にドボーン! 
定番の湯上りセットを頂きつつ、またの機会にもっと先まで歩いてみたいと思い返す西原古道でした。

本日の総歩数29,714歩、歩行距離19.6km、消費カロリー1,303kcal、脂肪燃焼量93g也。

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フォトギャラリー:88枚

すっかり衣替えした上野原の駅舎。バス乗り場も南口に移っていました。

広々したバス乗り場からの眺めです。飯尾、鶴峠行バスは1番乗り場です。

名物おじさんは健在です!

因みにこれは、以前駅にあった地名のフリガナです。

バスの運転手さんが、登山口や、長寿の里の話など、名調子で観光案内をしてくれました。

「ハイ、左手の丸い山が要害山ですよ~。」(by 運転手さん)

ただ一人、大垣外で下車。鶴峠に向かう皆さんの不思議そうな視線を感じます。

バス停のすぐ手前から、先ずは不動の滝に向かいます。

その前に、白山八幡社に入山のご挨拶。往復15分、結構な山道を登らされました。

もう立葵の季節なのですね~。

鈴なりのホタルブクロ。

滝への降り口には、鉄パイプの階段が組まれています。

二段に落ちる不動の滝。想像していたよりも立派です。

こういう思いがけない発見があるのも、マイナーな低山歩きの楽しみですね。

滝つぼの脇の石仏。頭の代わりの石が置かれて、まるで河童のようです。

林道から眺める権現山。

民家のすぐ近くに、クマ罠が・・・。

大垣外の集落です。

のんびりと良い感じです。

紫陽花とユキノシタ。

大垣外バス停に戻ってくると、バス停脇のお店が開店していました。

道の紫陽花を愛でながら~

沢渡バス停を通過。

正面の山が「日武連(ヒムレ)」です。

日武連の手前から林道に入っていきます。

西原古道のこの区間は、「八重山トレイル」や「ウォークラリー」のコースにもなっている様です。

ダートの林道を進んでいくと・・・、

ウォークラリーの設問コーナーです。Qこの泡は何でしょう? ①カラスのつばって・・・、

ワラビの葉がすっかり大きくなっていますね。

梅の実も丸々と。

林道の終点に、ウォークラリー入口の看板が立っています。

Q この中にヘビじゃない動物がいます。どれでしょうか? ひっかけ問題ですね。

Qクマの食べ物の9割以上はどんぐりなどの植物です。夏は植物の他に何を食べるでしょう?③生ごみって・・・、

Qタヌキはどれでしょう? この問題はまともですね!

地味に小さな十文字峠。

ついでに、日武連に寄ってみます。

日武連山の山頂。眺めはありません。

中腹道を先に進みます。

クマよけの一斗缶。トレッキングポールでガンガンと叩いて進みます。

Q近くに水が流れています。滑って転ばないように触ってみて下さい。さて水温は何度でしょう?って・・・、

Q太陽まで、光の速さで8分かかります。では新幹線では?って・・・、そこは「のぞみ」でしょう!(笑)

気持ちの良い原っぱはワラビの葉で埋め尽くされていました。

Q上野原市の名物「酒まんじゅう」、「ととまん」と呼ばれるまんじゅうの中身は?④何も入っていないって・・・、以上、やや不安を覚えるウォークラリーの設問でした~(笑)

古道の名残を伝える道祖神。

おばあちゃんにお断りして、家の軒先を通らせて頂きました。

典型的な小棡の山上集落。

一旦車道を歩いて、再び山道の古道に入ります。

明るく開ける帳塚原。

その昔、ここで帳簿を焼いたとか、焼かないとか?

笹尾根の丸山への道を分けます。

手済みの石も、古道の名残でしょうか、、、

笠松峠。

笠松峠からふんどし山に寄り道します。

別名寺窪山(752m) ふんどしの由来が気になります。

足元にふんどし山(702m)の山名票が倒れていますが、地形図的には標高752mが正解ですね。

だだっ広い山頂は、少しだけ開けています。

笠松峠からしばらく歩き、再び車道に出てきました。

野趣味あふれる紫陽花

この構造物の機能は謎です。

今日のお目当ての一つ、二宮神社に立ち寄ります。

ワオッ!!驚くほど立派な大杉が立っています。

これは見事です!

しかも三本一体型とは!

トレッキングポールをおいてパチリ。飯尾の一宮社の大杉に匹敵します。

遠目に見ても、その高さが際立っています。

藤尾の山上集落。

そろそろ笹尾根を超えて、檜原村に向かいましょう。

面妖な姿の奇樹が目につきます。

早くもキノコ達が・・・

整然と並ぶ杉を見て、ここが植林帯であったと気づきます。

笹尾根で見かけるこのテープ、何の為なのか、未だに謎です。

一時間程登って、笹尾根の稜線に出ました。

数馬峠。晴れていれば、権現山の向こうに富士山も見えるのですが、、、

「数馬の湯」の看板を見れば、気分はもう温泉モードです!

とても歩き易い尾根道を駆け下ります♪

広葉樹の葉を叩く雨音も心地よく~

通い慣れた檜原村。笹尾根の南(甲州)側とは、一味違う雰囲気です。

お久しぶりの数馬の湯。

枝豆、鶏唐、刺身コンニャク、ド定番の湯上りセットで、今週も締まりました~。
西原古道、次は郷原辺りまで歩いてみようか・・・~。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
トレランシューズ バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え
地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え)
ナイフ 修理用具 健康保険証 ホイッスル 医療品 ロールペーパー
行動食 テーピングテープ

みんなのコメント

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  • ガバオさん、こんばんは!

     西原古道巡り、お疲れ様でした~。

     巨木まで含め、相変わらずの盛りだくさんの内容ですね~!上野原はしばらくご無沙汰していることもあり、名物おじさんが相変わらず元気そうに仕切っている写真等、なつかしく拝見しました。ツボに入ったのがウォークラリーの設問コーナー!おかげで泡の謎が解けました、今夜はよく眠れそうです(笑)。

     以前より、この地の地名に不思議な読み方が多いなぁと気にはなっていたのですが、渡来人由来の説とは!何やらロマンを掻き立てられますね。そういえば、師匠のホームグランド桧原村にも人里(ヘンボリ)等の地名がありましたが、何か関係があるのでしょうか?

     改めて、笹尾根も奥が深い!しっかりポッケに入れさせて頂きました。西原古道巡りの続編を楽しみにしています。

      ぼっけもん拝

  • ぼっけもんさん、こんにちは!
    いつもコメントありがとうございます。

    地形も地名も気になっていたこのエリア、行ってきました。

    因みにあの泡ですが、今まで浅はかにも蛙の卵だと思っていました、、。
    今回は目からウロコでしたが、奇遇にも、同じタイミングでぼっけもんさんのレコに登場したことにも驚きました!。

    その他の設問には少々ペースを乱されましたが(笑)、古道自体は期待した通りでしたので、この先も天気の悪い日用のコースとして、温存しておきたいと思います。

  • ガバオ さん、こんにちは。

    タイトルを拝見して、「題名のない音楽会」という昔のTV番組を思い出しました。
    私は、長らくあの泡はモリアオガエルの卵なのだと勘違いしていて、友人に訂正してもらいました。

    立派な滝ですね。私も、たまにはガイドブックを離れて意外な出会いができる山歩きもいいかなと思うことがあります。まあ、メージャーな山もまだ登れていませんから、その境地に達するのはだいぶ先かなあ

  • すてぱんさん、こんにちは。

    題名のない音楽会、子供心に面白い名前だな~と感じた記憶が残っています。型にとらわれない、自由奔放な雰囲気が好まれ始めた時代だったのかもしれませんね~。

    あの泡は、私も蛙の卵だと思い込んでいましたので、それだけでも今回のコースを歩いた価値があったかも、です。(笑)

    ところで、すてぱんさんの今年の夏山レコ、私も楽しみにしておりますので、そろそろエンジンかけて下さい~!

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