行程・コース
天候
濃霧のちくもり
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
奈良田までマイカー、奈良田から広河原までバス
初日、広河原から登山
二日目、奈良田へ下山
この登山記録の行程
北岳山荘5:38→中白根山6:15→間ノ岳7:07(休憩14分)→農鳥小屋8:06→西農鳥岳8:50(休憩8分)→農鳥岳9:37(休憩40分)→大門沢下降点10:45→(途中休憩3回計14分)→大門沢小屋13:15(休憩17分)→(途中休憩5分)→森山橋15:08→奈良田第一発電所15:57→奈良田駐車場16:16
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
~一日目より~
うとうとした眠りから覚めた21時頃、テントが飛ばされるのではないかという強風が吹き荒れています。隣に幕営した高校生の集団では「生きて帰れるかなぁ」という、とても冗談とはとれないような言葉も聞こえてきます。幸い雨は降っておりませんでしたが、この強風は朝まで続きました。あまりの強風にテント内の自重が無くなったら本当に飛ばされるのではないかと、トイレに行くことも控え、ひたすらうつらうつら寝て過ごしました。
午前4時前、ずっと横になっているのも飽きてきて食事の支度を始めます。前室にも風が廻り込みとてもバーナーを使える状況ではないので、サタケのマジックパスタを水で戻すことにして、風が弱まった時を見計らいトイレに行ってきました。戻ってきて冷たいパスタをすすった後、テント以外は荷物をザックに収めました。廻りが動き出していなかったので少し時間をつぶし、5時過ぎにテント撤収を開始しました。
強風に煽られながらも無事撤収を終え、水の補給、トイレを済ませて山歩きスタートです。強風もさることながら、ガスでほとんど廻りが見えません。無理であれば、北岳山荘に戻るか、農取小屋で停滞することも考えながら歩みを進めます。
中白根山、間ノ岳と山頂標識はあるものの眺望は全く得られません。それでも山梨百名山93座目である間ノ岳登頂に満足感を得て、視界に捉えることができない天空の稜線を進みます。間ノ岳からほどなく前方からトレイルランナーがやってきました。声をかけたところ今朝奈良田から登ってきたとのこと。時間は7時半を回ったところですので、何時にスタートしたのか?奈良田から間ノ岳までコースタイムは13時間です・・・それにしてもすごいスピードだと感心していましたが、このまま一日で広河原まで行くというので、更にびっくりです。
農鳥小屋が近くなってきたところで、少し辺りのガスが切れ始めました。風も大分弱まりようやく予定通り奈良田まで下山できそうだと思えました。急登を超えて西農鳥岳山頂へ到着。到着時はガスに囲まれていましたが、わずかな時間で眺望が開けてきました。これまで見てこられなかった間ノ岳と農取小屋、そしてきれいな曲線を描く道のりがはっきりと見ることが出来ます。わずかな時間でもこの景色を見れたことで感激です。この後の道のりでは農鳥岳山頂をはっきりと目視しながら歩くことが出来ました。目標が見えて歩くのがこんなに精神的に楽なのだと実感しました。農鳥岳(山梨百名山94座目)でラーメンをすすり、ゆっくりとしていると雲海の中から富士山が顔を出してくれました。
鋭気を養ったところで2200M弱の標高差を下っていきます。大門沢下降点では音が響かないよう手で押さえながら鐘を一突き。ここからはハイマツのジグザグ路、小石や木かぶの多い道を延々と下っていきます。途中、膝が痛くなりはじめ、腿も動きがぎこちなくなってきましたが、休憩を繰り返しながら何とか大門沢小屋へ到着しました。ここでコーラとリンゴジュースで糖分を補給し、飲み水もペットボトルに詰めてリスタート。暑さもあり、少しもうろうとしながら途中の吊り橋をおっかなびっくりで渡り、工事中のため登り下りを伴う迂回路に体力を更に奪われながらも、何とか奈良田の駐車場まで到着しました。一息ついて近くにある奈良田の里温泉に立ち寄り、体をほぐしてから帰路につきました。天候には恵まれたとはいえませんでしたが、憧れの天空の縦走路を歩ききった満足感と、ライチョウ・イワヒバリとの出会いなど良い山行でした。
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