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玉取山~兵庫山縦走

玉取山~兵庫山(愛媛・高知県境)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れのち曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 松山自動車道三島川之江ICを降り、国道11号、国道319号を通り、平野橋を渡ると南の県道6号に折れる。
猿田橋を渡るとここでも南の県道126号に折れる。
玉取山北東の三叉路に「玉取山の大カツラ」の標識が出ているので、それに従い、森林組合の林道へ右折。
大カツラ西の三叉路は西進する林道に折れる。
登山口向かいの路肩に駐車する。

この登山記録の行程

登山口10:58・・・玉取山山頂で休止11:40~12:03・・・357番境界標12:38・・・兵庫山山頂で休止14:16~14:36・・・308番境界標Y字路15:07・・・スズタケの尾根でルートを誤り引き返す15:14・・・稜線の岩尾根15:41・・・368番の巻道Y字路で休止16:06~16:15・・・376番標で尾根道に合流・・・425番標で休止16:40~16:48・・・436番標の尾根の分岐16:57・・・林道17:17・・・登山口17:31
※往路は下り坂時、小走りに走り、復路はルートを誤ったせいで10分ほどのロスタイムがある。

コース

総距離
約8.0km
累積標高差
上り約860m
下り約863m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

[稀有なマイナー展望二座の縦走]
愛媛県(四国中央市)と高知県(本山町)との県境にある玉取山と兵庫山は、マイナー山でありながら、比較的展望が良く、兵庫山寄りの尾根道にはメジャー山の縦走路を彷彿させる、眺望の優れた笹道があり、コース中、所々シャクナゲやツツジもある。しかも玉取山は短時間で登頂できるため、山行を縦走に集中することができる。

しかしメジャー山のように簡単に縦走できないところがマイナー山の縦走である。玉取山と兵庫山の縦走路の半ばほどには、切り立った岩盤が続く箇所がある。当方はそれを知らずに、往路はその箇所を偶然迂回し、スズタケの藪漕ぎをした。その箇所さえ苦にならなければ、楽しい縦走となるだろう。

尚、ネットでは玉取山の登山コースとして、当記録で取り上げる復路を往路として紹介しているものがあるが、その登山口に至るまでに、林道は土砂崩れや倒木で車での通行は不可となる。恐らく当分は復旧されないだろう。但し、徒歩の場合は何の問題もない。

[コース]
登山口には「保安林」と記された、黄色い菱形の鉄製看板があるので目印になる。植林帯の尾根を直登して行くが、上部に来ると尾根の幅が広がり、踏み跡は不明瞭となり、そこかしこに岩場が現れる。地形図(佐々連尾山)にも崖マークが描かれている。傾斜も急になるが、難しい上りではない。赤テープも付けられているが、もし帰路もこのルートを下山する場合は、既存の赤テープだけでは、ルートを踏み外す危険があるため、テープを更につけなくてはいけない。

山頂手前は段になっており、それを上ると三角点がある。山頂周辺はスズタケが刈り分けられており、南方の展望が開けている。マイナー峰でこのように展望が開けていると、感動もひとしお。

四国の複数の県で出版された登山関連本では、玉取山から兵庫山への縦走は片道3時間ないし3時間半以上かかるような旨、書かれていたが、二座間の累積高度や距離を考慮すると、休止時間を入れても確実に2時間台で行けるとふんだ。故に12時過ぎて縦走を開始しても、玉取山西の下山路起点には17:30には帰りつけるはずである。下山路の尾根は往路の尾根のように幅が広い箇所はないから、少々薄暗くなってもルートを外すことはない。

南西の尾根の分岐には森林管理署の436番境界目出し標が立っているが、ここが下山路の起点となる。ここからいよいよ本格的な縦走が始まる。
縦走路は何割かは藪ではないかと思っていたが、スズタケは刈り分けられている。尾根には森林管理署の境界標柱があり、その番号によって兵庫山までの到達度合が判断できる。兵庫山頂の境界標は246番だから、200本近い標柱をクリアしなければならない。

1334m独立標高点西方の、稜線の向きが南から西向きに変わる地点は北方の展望が木の間越しに開け、さきほど登頂した玉取山のたおやかな山容を窺うことができる。
357番標の立つコルでは、国有林施業図にある尾根直下の作業歩道が残っていないか探ってみたが、稜線から南はスズタケの密林となっており、廃道となっていた。しかしまた稜線に引き返すのも面倒なので、そのまま稜線に並行してスズタケを適当に藪漕ぎして行った。

上方のヤブがガレ場等で薄くなってきたので再び稜線に戻ったが、偶然にも往路に於いてはクリアするのに少々手こずる岩尾根部を巻く形になっていた。
そのやや南でルートは南向きから南西へと再び変わるのだが、ピンクのマーキングテープが、ルートではない1008m独立標高点へ伸びる尾根の方につけられている。
その尾根に迷いこまないように注意していたのだが、分岐のやや南の、尾根っぽく見える斜面を下ってしまった。ある程度下った所で下方に谷が見えたから誤りに気付いたが、正規の尾根が北上に見えていたため、ロスは比較的少なくて済んだ。

1226m独立標高点は北側を巻く。
やがて南側の樹林がなくなり、展望が開けた笹道となり、進路の尾根越しに兵庫山の山容が見えてくる。まるで猿田峠を挟んだ北東にある佐々連尾山のようなメジャー山のコースのようである。尤も佐々連尾山も藪漕ぎ箇所はあるが。

兵庫山山頂は狭く、数人も立てばいっぱいになるほどだが、南方に展望が開け、大登岐山こと天狗岳(1477m)方面を見渡すことができる。天狗岳はここから見ると凡庸な山容をしているが、野地峰方面から遠望すると、切り立った山容をし、山頂直下は絶壁となっている。故に当方が「山の本」(白山書房刊)の'01年春号に「土佐のマッターホルン」という見出しを付けてコースガイド文を寄稿した。勿論拙著にも登岐山(1446.4m)経由のコースを掲載している。

複数の登頂記念板(30年以上前のものもあり)があるが、'05年に高知県側からの最短ルート(現在ほぼ廃道状態)で登った時にあった大登岐山方面を指す木製の指導プレートは消失している。その時は山頂に紫色のツツジが咲いていたのだが、サンディスク製のSDが不良品だったため、画像は全て失われてしまった。サンディスク日本支社の対応も悪かった。

帰路は308番標のY字路から巻道を辿ってみたのだが、またしても往路、迷い込みに気を付けていた1008mに伸びる尾根に誤まって入ってしまった。
巻道に戻ると北に進むが、途中から閉口するスズタケの藪となった。ある程度は我慢して漕いでいたが、ガレ場が現れると藪を抜け出し、これを上がって行った。
ガレ場を上り詰めた先は、往路、岩尾根を巻き終えて稜線に戻った地点だった。ここからまた往路のスズタケの藪漕ぎをするのはもうごめんと、岩尾根を伝ったのだが、予想以上に険しい岩場があった。巨石が折り重なって洞穴状になっている箇所もある。

最後の落差のある岩盤を下りる箇所では、ルート上に倒れた木の枝が邪魔で下りられないため、飛び降りた。往路、この尾根を辿る場合は相当難儀することだろう。
436番標に戻りついたのはまだ17時前だった。ここから西に下る尾根道にもスズタケがあるが、藪漕ぎするような箇所はない。
中程では尾根の幅が広がるが、尾根の北側を意識して下るようにすれば、ルートを誤ることはない。
林道に下り立って登山口に戻るまでには、複数の倒木と土砂崩れがあり、車の走行は不可となっていた。

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