行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
寄(08:30)・・・林道分岐(08:55)・・・やどりき大橋(09:00)[休憩 15分]・・・雨山峠(12:30)[休憩 20分]・・・雨山橋(13:57)・・・ゲート(14:25)
【2日目】
ゲート(05:50)・・・熊木沢出合(06:20)[休憩 15分]・・・尊仏ノ土平(07:05)[休憩 15分]・・・不動の清水(09:45)[休憩 10分]・・・塔ノ岳(10:20)[休憩 10分]・・・金冷シ(10:45)・・・二俣分岐(11:13)・・・二俣(13:35)[休憩 15分]・・・大倉(15:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
今年の夏は予定日の天候不良や台風でかなり計画が流れてしまい、前回、日帰りで強行した大山北尾根も霧の中。今回も1週間前には確度Aだった好天が見事に崩れてしまった。
しかし、11月に平日休めそうな所はこの日しかないし、伸ばし伸ばしにしてしまうと紅葉が終わってしまうため、11月4日から5日にかけて平成最後の秋を満喫しにユーシン渓谷へ向かった。
ユーシン渓谷へのルートは、通常の玄倉商店前から向かう林道が崖崩れのため通行止めになっていることも有り、全て山越えのルートになる。そのため、いつもの雨山峠を抜けて入るルートを選択。 丹沢湖で行われる高校駅伝の出場者でごった返す新松田のバス停から、最寄りの寄までバスで向かった。
バスを降りると小雨がパラリ。カッパに着替える。新松田から気になっていた日帰りハイクではない大きなザックを背負った若者2人に「どちらまで?」と訪ねると、「ユーシンロッヂに泊まって、翌日、臼ヶ岳まで上がって蛭ヶ岳を回ろうと思っている」とのこと。こちらもユーシンロッヂに泊まることを告げ、それぞれ寄大橋方面へ歩き始めた。
途中、トイレに寄ったりしながらボチボチ歩いていると、寄水源林の林道に入った中りで雨脚が強くなってきた。雨山峠は完全に雨だなと思いながら、沢沿いに進む。
沢沿いは夏の台風などによる豪雨のせいか、5月に来た時とくらべて涸れ沢のえぐれがキツく残っていたりする場所があった。800m位から紅葉が始まった。
雨山峠を越えると一抱え以上もあるブナの木が根っこから抜けて登山道を塞いでいた。反対岸に渡渉して、堰堤を降りようとも考えたが3m近い高さがあり、怪我のリスクを考えるとブナの木を乗越える方が、リスクがないと判断したので根っこを乗越えたが、手にしていたふと稲が切れて泥に突っ込んでしまった。
濡れた木道で滑ってしまってヒヤリとしながらも、雨山橋出合まで出た。
5月以来の玄倉林道は、落ち葉で埋もれていて前回より秘境感マシマシ。
雨山橋出合のすぐ先にある有林沢からの土石流で排水用の土管がせき止められたためか、土管付近が決壊し、林道は本流側の擁壁を残して玄倉林道が崩落していた。
崩れずに残っていた擁壁をサッと渡り先に進む。
その先の林道に崩落箇所はなく、山側の斜面にはイワシャジンやダイモンジソウ、リンドウが秋の彩りを見せていた。
ユーシンロッヂへの分岐にさしかかると、前回は割れて落ちていたユーシンロッヂの木の看板が復活していた。
ユーシンロッヂは、去年の秋に訪れた時と違って人影はなく、前回のままトイレも封鎖されていて静かだった。
避難小屋として解放されている方へ行くと話し声が聞こえた。出発時に話を交わした2人がすでに到着していた。
先着の2人と挨拶を交わしてから、荷物を広げる。雨山峠越えの際に泥だらけになった足下を荒いに裏手の川原に向かった。そのあと、メスティンに晩飯用の生米を入れて洗ったり寝床の準備をした。
夕飯のメニューは焼肉ご飯とコンビニ総菜のタケノコの煮付けで済ます。同宿の2人は鍋やビールでユーシンの夜を楽しんでいた。2人とも明日は臼ヶ岳に向かう尾根を登るそうで、出発の時間もこちらが早いため、「お気を付けて」と声を掛けて就寝した。
翌朝、前日のGPV予報では雨が止んでいたはずだったが、かなりの本降りだったので、5時出発の予定を薄暮の時間まで遅らせた。
ロッヂの分岐を過ぎて、熊木沢方向に向かうゲートを抜けるとかなり荒れ果てた感じだった。右手の稜線上からは鹿の警戒の鳴き声が引っ切りなしに聞こえる。すぐに林道上に落石や崖崩れによる土石流によって埋もれた箇所が連続する。
幸い、熊木沢隧道は崩落していなかったが、熊木沢の分岐を過ぎると、林道のほとんどの箇所が山側から崩れた土砂によって埋もれた状態であったので、落石を気にしながら、降り続く雨の中を進んだ。
結局、オガラ沢出合までほとんどの場所でまともに通れる状態ではなく、林道から川原に向かって数十mは落ち込む状態だったため、滑落したらアウトだなと思った。
オガラ沢出合に着くと、林道沿いの杉林の下枝が落とされて、しっかりと手入れされている感じだった。尊仏ノ土平までの林道も同じような状態で、人が入らなくなると本当に荒れ果てるのだなと実感した。
尊仏ノ土平は広々とした涸れ沢で、鍋割山まで続く道があるはずだったが、ハッキリとは分からなかった。塔ノ岳への方位はハッキリとしており問題はなかったが、取っつきが不明瞭で、途中まで登っていった道は、どうやら杉林の手入れ用の作業道だったようで、最初の道標手前でようやく登山道に合流できた。
塔ノ岳西の尾根は、取っ付きの杉林を抜けると比較的整備された登山道だった。しかし、所々でブナの大木が倒れて塞いでたりと、荒れ果てた感じ。つづら折りはあるが、基本的に塔ノ岳山頂に向かって真っ直ぐ伸びる登山道だった。不動ノ清水で水を1L補充した。
降り止まない雨の中、靴の中までグチャグチャになりながら塔ノ岳山頂に到着した。
塔ノ岳山頂には人っ子一人なく、風雨も強かったことからカレーメシを食べるのをあきらめ、トイレを使ってすぐに金冷し方面に向かう。今朝、出発してから初めて登山者に出会った。大倉尾根から登ってくる人はボチボチいるようだったが、金冷しを過ぎて大丸方向へ向かうと、再び人気のない山道となった。
本来なら鍋割山へ向かうこの山稜は、秋を感じる素敵な山道のはずだが、あいにくの雨のため展望はなかった。小丸尾根の二俣への分岐で初めてグループに出会う。何かの講習会のようだ。その横を抜けて小丸尾根に入った。
小丸尾根は踏み跡が深く土を抉り、道迷いが多いとは思えないほと明確な踏み跡が続いていた。
小丸尾根を下り高度を下げると杉林に入る。杉林に入ると踏み跡がハッキリしなかったり、林業の作業道と紛らわしい場所が多くなり、実際、林業の作業場として切り開かれた場所に続く尾根に進んでしまった。元のルートを登り返して、コースに復帰した。
この様に登り返さずに降り切ってしまうと道に迷うのだなと思った。
ただ、小丸尾根は踏み跡に頼りきらずに基準となる進行方向に進んでいれば、道に迷うことはないだろうと思う。
二俣に到着し、ようやく鍋割からの下山者が現れたことでメジャールートに戻ったことを実感した。沢で泥だらけのゲイターを洗い、林道を下って大倉に向かう。
大倉に到着するとどんぐりハウスは閉鎖のままだった。
塔ノ岳山頂で、カレーメシを断念したため、かなり空腹だったので、すぐそばのさか間に入り、かき揚げそばを注文した。店主と常連さんとの会話な中で、どんぐりハウスの跡地にコンビニが来年1月から入る様なことを言っていた。
かき揚げそばに満足したところで今回の山行は終了。バスに乗って帰宅した。
天候には恵まれなかったが、平成最後の秋を目と舌で堪能できたものの、いまいち不完全燃焼。
紅葉が終わらないうちに、どこか日帰りでリベンジを決意した。
フォトギャラリー:35枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ |
修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー |
ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | GPS機器 |
ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
【その他】
装備重量:約19kg 食料:4日昼食@コンビニおにぎり、4日夕食@飯ごう炊飯&焼肉(牛300g)&タケノコ煮物 5日朝食@麻婆麺に冷や飯in、5日昼食@カロリーメイト(風雨が強かったため) 非常食:カロリーメイト×4、えいようかん×2 水:2.5L+ペットボトル水500ml(不動ノ清水で1000ml補充) その他:気温12℃(夜間11℃) |
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