行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
猿倉(05:20)・・・白馬尻(06:30)[休憩 15分]・・・葱平(08:50)[休憩 20分]・・・村営頂上宿舎(12:00)[休憩 40分]・・・白馬山荘(13:00)
【2日目】
白馬山荘(06:30)・・・白馬岳(06:50)[休憩 20分]・・・三国境(07:30)・・・小蓮華山(08:10)[休憩 20分]・・・白馬大池山荘(09:45)・・・天狗原(11:15)・・・自然園駅(12:35)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
梅雨が明けた。
待ってましたとばかりに蝉時雨が煩い。
昼間の熱気が夕暮れの風に飛ばされ、少し涼しくなったので近くの公園を散歩。
すると池の近くの芝生の上にたくさんのトンボが浮遊している。
魚の群れのように同じ場所をふわふわと。
トンボも梅雨明けを待っていたのかな。
そして市内を一望できる小高い場所に登ってみる。
遠くの白い入道雲の下では雷が光っていた。
今年の夏山は友人Y君と白馬岳を計画していた。
中々開けない梅雨にやきもきしていたがどうにか決行することが出来た。
自宅を前日の夕方から出発しY君と合流しいつものように高速を使わず下道で。
22時前に八方の湯の第2駐車場に車を停めて仮眠する。
ただ思ったより車内が暑く窓を開けて寝るが蚊の音にあまり寝られず朝を迎える。
4時に起床。
明るくなり支度をし始めると1台のタクシーが車の前に停まった。
お客さん猿倉まで行くの?3人なら3000円ね。
もう一人見つけてくるからちょっと待ってて。と
なるほどそういうシステムか。
始発のバスは6時過ぎなので少しでも早く登り始める場合はタクシーの方が楽かもね。
準備が終わってタクシーに乗り込むと白馬岳は26年ぶりでそのころに比べ体重が26Kg増えたと朝から軽いジョークを飛ばす(笑い)単独男性と相乗りし猿倉の登山口へ。
猿倉荘で登山届を提出し、さあ、白馬岳目指して頑張るぞ!
まずはエゾアジサイが咲く林道歩き。
林道が終わるとキヌガサソウやモミジカラマツをみて一時間ほどで白馬尻小屋に到着。
小休憩してその先いよいよ白馬大雪渓へ。
おお、夏でもこんなに雪が残っているんだね。
でも例年に比べ雪が少ないって言っていたな。
前方は平日だけどたくさんの人が列を成して登っているのが見える。
ケルンが建つ場所でアイゼンの準備。
軽アイゼンと迷ったが二人して12本で。
12本を装着して歩いたことが無いので冬山を歩く前に試し履きも兼ねて登り始める。
周りの人はチェーンとか6本とか様々だけど12本は安定して雪渓も登り易かったので持ってきて正解だったかな。
その後、両側の崩れそうな岩に注意して進む。
すると薄いガスがかかったあたりで先行する登山者のラクーと叫ぶ声が。
行列が立ち止まるが幸い下まで落石が来なく怪我をした人もいないようで良かった。
天狗菱の白い岩峰を見上げ2時間ほど雪渓を歩いて葱平に到着。
ここでアイゼンを外し黒い大きな岩の水場で給水と顔を洗ってさっぱり。
岩の上には大きな芋虫のような苔も。
この先、小雪渓歩きは無く冷気の中の涼しい雪渓歩きが一変、雪渓右岸の灼熱の急登を歩くことに。
あまりの暑さに友人Y君の足が止まる。
Y君から自分はゆっくり行くからフラワータイム(写真撮影)とトークタイム(登山者の方と会話)を多くしてくれと言われY君の様子を見ながらゆっくり進む。
登山道は雪解けと共に開花した高山植物が咲き乱れていた。
(後で調べて)クルマユリ、テガタチドリ、シナノキンバイ、ミヤマオダマキ、イワオウギなどなど。
兎に角、百花繚乱。
そういえばタンポポも一杯咲いていた。
セイヨウタンポポが登山者の靴についてきて開花した外来種なのかと思ったが後で調べたら固有種のシロウマタンポポだと分かった。
谷間はガスも多く稜線は見えたり見えなくなったり青空は無くなったが村営頂上小屋までは広大なお花畑が延々と続いていた。
12時ちょうど。
村営小屋に到着。
ここで昼食を済ませ休憩しその後ひと踏ん張りして白馬山荘へ。
山荘の石段を登り終えると二人でがっちり握手。
受付を済ませ相部屋に荷物を降ろす。
800人収容の山小屋はまるで山上のホテルのよう。
レストランはあるしトイレも綺麗だし水も飲み放題だし診療所まで。
かき氷も大行列。(すぐに完売したけどね。)
少し休憩して山頂に行ってみないとY君を誘ったが明日登るから休んでいると言う事で自分だけ白馬岳山頂に。
Y君は軽い熱中症にかかったようで心配だがゆっくり休んで明日も頑張ろう。
自分だけ15分ほど登り山頂に着くが生憎のガスの中ですぐに下山。
部屋に帰って群馬から来た布団の隣の人に花の名前をいろいろ教えていただく。
一眼レフのカメラには自分が撮影したよりもたくさんの種類の花が。
佐渡島も良いよとか他の山の話にも花が咲く。
夕食は入れ替え制でハンバーグを中心として美味しかった。
夕方。綺麗な夕焼けを見るために外へ。
うろうろしながら山荘の裏手の小高い場所に。
先客が一人おり三脚をたてて杓子岳方面を撮影していたKさん。
話をすると白馬岳を何日もかけて毎年、写真を撮りに来るとの事。
昨日は22時頃1時間ほど晴れ間があり天の川が綺麗だったよと白馬山荘のFacebook
に提供した画像を見せてくれた。
杓子岳の上にこんな天の川が見えるんですねとちょっと想像してみた。
ピンク色に染まる空に白馬岳、杓子岳、白馬鑓ガ岳、登ってきた大雪渓も綺麗に見えた。
同じ目線に入道雲がモクモク。
夏山に来たんだなあと実感した。
白馬山荘Facebook
https://www.facebook.com/hakubasanso/
白馬山荘HP
https://www.hakuba-sanso.co.jp/yamagoya/hakubasanso.html
2日目。
4時に起床してご来光を見るために山頂へ。
すでにたくさんの人が出発の準備を始めており薄暗い中ゾロゾロと歩き始めている。
山頂からは雲が多いが何とか赤く染まった日の出を拝めた。
戻って一番遅い朝食を済ませて6時30分出発。
昨晩、目が覚めてトイレに行ったときは土砂降りの雨だったから今日は晴れるか心配だったよと言うY君の言葉とは裏腹に快晴、今日も暑くなりそうだ。
山頂に到着すると人人だらけだが360度の大展望。
昨日よりも雲が無く剣岳、立山、白山、遠く槍ヶ岳、穂高岳も薄ら見えている。
これから歩く小蓮華山までの縦走路、雪倉岳までの稜線、逆光の妙高連山、戸隠連峰、遠くに見えるのは八ヶ岳かな。目を凝らせてその先の富士山、、、、、見えないね。
記念撮影も終えて、まずは小蓮華山に向けて出発。
片側が切れ落ちた痩せた岩稜を歩き終えると三国境の手前にコマクサの大群落が。
その後ガレ場を登ると鉾が刺さる小蓮華山に。
振り返って見た白馬三山はまさに絶景。
この先の稜線の先に白馬大池も見えて気分爽快だ=!
少し下ったお花畑を手前に最後の白馬岳を目に焼き付けて白馬大池に向けてガレ場を下って行く。
ハイマツが多くなった雷鳥坂周辺は雷鳥が見られるらしいよと言うY君の言葉にキョロキョロするが見当たらず。
そして辿り着いた白馬大池周辺は色とりどりのテントとチングルマとハクサンコザクラのお花畑が広がっていた。
白馬大池では休憩をとらず乗鞍岳に向けて大きな岩を乗り越えていく。
池の中を覗き込むとクロサンショウウオがたくさん岩場にへばりついていた。
少し行くと何人かが立ち止まって何かを見ている。
どうやら雷鳥がいるみたい。
暫く見ていると本当だ!頭が出た!
スマホを向けてズームにして撮影したがうまく撮れない。
そろそろ一眼レフのカメラが欲しいなあ~。
でも二人とも初めて雷鳥を見たので大興奮。
良く見ると雷鳥の模様ってハイマツの色に合わせてうまく擬態しているんだね。
乗鞍岳で小休憩をしてその後は岩がゴロゴロした登山道を急降下。
途中、二か所小雪渓(アイゼン不要)を下って天狗原へ。
木道の湿原にはワタスゲやタテヤマリンドウが咲いていた。
ここで声を掛けてきた二人組に出会う。
同じ部屋だったSさんとSさん。
駐車場が近くだったこともあり下山後のタクシーの相乗りを約束してその後一緒に下山。
途中、ちょ~冷たい銀嶺水の水場で喉を潤し泥濘の急坂を下り、12時15分、栂池山荘に到着。
ここでトイレとさるなしのソフトクリームを食べながら4人で休憩し舗装路を少し下ってロープウェイ乗り場へ。
ロープウェイに乗り込んであー楽ちんと思っていたところ腕時計が無いことに気づく。
きっとさっき出発まで時間があったので汗をかいたタオルや手袋をリュックにしまっているときに外してベンチに忘れたんだ。
でも運良く場内で忘れ物のアナウンスが入り、次のロープウェイで無事手元に戻ってきた。
よかったあ~。
その後栂池高原の駐車場でタクシーを拾い運賃2700円を4人で割り勘。
バスは八方まで1時間に何本もないし確実に冷房が効いて座っていけるタクシーは人数が揃えばお得かも。
八方の第5駐車場で降車し改めて二人に挨拶をしてお別れ。
第2駐車場まで少し歩いて駐車場内の八方の湯で汗を流す。
真っ赤に日焼けしたY君。
だから日焼け止めをつけろよと言ったのに、聞かないから。
と言う言葉に耳を貸さず平気平気と上半身だけ湯に浸かる。
さてお湯はと言うと源泉らしくヌルヌルしていて気持ちが良かった。
帰り道、折角白馬まで来たからと棚田で有名な近くの青鬼集落へ。
駐車場まで細い山道を車で上がって行ったがその先は徒歩と言う事でこの炎天下、いつか涼しくなったらまた来よう。
帰路も来た道を下道で。
サザンの曲を聞きながら二人で
~暑かったけど,短かったよね。夏。~
と連発。
そうだね。
日帰り山行と違って山小屋泊りはやっぱり充実した山行になるね。
暑かったけど景色も天気も良く最高だった。
でも2日間なんてあっという間。
一抹の寂しさが込み上げてくるが楽しかったな。
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