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尾瀬 燧ヶ岳 小屋泊ソロ

尾瀬ケ原 尾瀬沼 燧ヶ岳( 上信越)

パーティ: 1人 (K16 さん )

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行程・コース

天候

全日程晴天 燧ヶ岳山頂のみガス

登山口へのアクセス

バス
その他: 一日目 21:30東京駅発 鳩待峠着
三日目 15:00大清水発 新宿駅着

この登山記録の行程

一日目
21:30 東京駅

二日目
5:30  鳩待峠
6:30  山の鼻
7:10  牛首
8:00  ヨシッ堀田代
8:50  東電尾瀬橋
9:10  見晴十字路
11:30 沼尻
13:00 長蔵小屋

三日目
1:00  長蔵小屋
4:00  燧ヶ岳
8:00  見晴
12:00 長蔵小屋
13:00 三平峠
14:00 一ノ瀬
15:00 大清水
20:00 新宿

コース

総距離
約38.6km
累積標高差
上り約1,417m
下り約1,816m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

今回はソロという事もあって自由気ままなハイキング、登山を楽しめた。
出発は21:30東京駅発のツアーバスで車内泊となった、経験はあるがやはり辛い。
乗車時間は乗り継ぎもあり約7時間、4:30スタート地点である鳩待峠口に到着する。この時点で既に高度が1590Mあり涼しい、天気は晴天であった。
まずは山の鼻を目指し歩き始めた、高低差が殆どない木路だが朝早いせいか朝露が降りて非常に滑りやすい。もうこの時期は水芭蕉は咲いておらず葉だけが沼にびっしり浮いていた、所々潰されたような状態になっている事に気づく恐らく熊の仕業と直に分かった。熊よけの常設鐘が各所に設けられていて通過する人たちはそれを鳴らすのが決まりのようだ。程なくして山の鼻、ビジターセンターに着く。朝日が30度くらいの高さから差していて非常に気持ちがいい、付近を散策していて至仏山側に歩くと一気に視界が開け『これぞ尾瀬!』という景色が広がった。まだ気温が上がっておらず所々低く雲が掛かっており幻想的な情景に一時心奪われた。
そのまま尾瀬ケ原にでて広大に広がる沼、それに掛かる延々と続く木路を歩きだした。
牛首という分岐点に差し掛かる、ここで東電小屋方面か竜宮十字路方面を選ぶ事になる、私はヨッピの吊り橋を見たかったので北側の東電小屋方面に向かう事にした。
1時間ほどでヨッピ橋に着いたが普通の橋すぎて素通りしてしまうほどであった。
東電小屋着き少し休憩し水場があったので湧き水を補充して見晴の合流地点を目指した。見晴は数件の山小屋があり尾瀬ケ原を散策する者、燧ヶ岳に登る者、尾瀬沼に進む者が合流する地点であり装備を整える人たちが沢山集まっていた。私は止まらず白砂峠に向け歩みを進めた。
ここからは二日目の行程の後半になる。白砂峠は木路ではあるが小さなアップダウンが続き朝から歩き続けてる足には少し応えた。
白砂峠のブナ林を歩き続ける事1時間半、視界が開け尾瀬沼が目に飛び込んできた。
そこには分岐点があり沼尻休憩所、ナデッ窪、尾瀬沼ビジターセンターの三方向に分かれる。私は直進するかたちでビジターセンターを目指した。
13時に差し掛かる頃目的地である長蔵小屋に到着した、それまで歩き続けた為足はパンパンで汗でウエアもびっしょりだった。小屋で短時間の風呂には入れるが使用時間が限られていて極端に短い、そのため汗拭きウェットシートは必須アイテムであることを確信する。小屋のチェックインが15時なので辺りをブラブラする。
チェックインを済ませ夕飯に在り付ける、山小屋の食事なので期待はしていなかったが、用意されていたものはとても山小屋のそれとは思えない料理だった。簡素な白い大きめのプレートに6、7品の料理が少しづつ載せられている、みそ汁も地元の味噌を使ったものらしくとても美味しい。思いがけない食事に気持ちまで満たされ、その日は早々に就寝した。

三日目、宿泊客が寝静まった1時頃起床し御来光を拝むため準備に掛かった。
就寝時に雷雨であったため天気を心配していたが表に出るなり満天の星空が広がっていた。空気も澄んでるし高度も高い、おまけに人工的な光が全くないので正に月と星の明かりだけで照らされている状態だった。
コースは長英新道からミノブチ岳に出て俎嵓、柴安嵓に渡り帰りはナデッ窪で戻る予定だった。
歩き始めはやはり一人だし真っ暗なので心細い。ここで使用したヘッドライトだがブラックダイヤモンドの35ルーメンのものだった、はっきり言ってこれでは役不足だった、登山道ではあるが整備されてるわけではなく薄暗い明かりでは登山道なのか獣道なのか判断が難しい、何度かルートファインディングを誤り道を逸れてしまった。すぐに気付き確実な場所まで戻りやり直す。正しいルートを示すカラーテープが頼りな訳だがライトが弱いとそれを見つけるのも一苦労である。
昨晩の雨で道は泥濘み非常に滑りやすくなっていた、自分のほかに一組二組はナイトハイク組がいると思っていたが誰も登っておらず終始孤独と暗闇の中での登山となってしまった。緊張からか全く疲れる事なく中腹までたどり着いた、後半からは木階段、岩場が増えてくる。周囲が見えないため移動した距離感がつかめず経過した時間を頼りに現在地を追っていた。予想より30分早くナデッ窪分岐に着いた。ここは視界が開けていて景色までは見えないものの空が大きく開放的な気分にさせてくれた。
ペースを落とす事なく次ぎなる峰、俎嵓を目指す。ここまで来るとブナなどの高い樹木は無くなり背の低い高山植物が主になる、中には刺のある植物もあるのでどんなに暑かろうと長袖は必須である。
4時を過ぎる頃俎嵓に到着した、この直前、山頂辺りから完全な岩場になり巨岩にへばりつく様な体制で登る事になる為滑りにくいグローブがあれば安心だろう。
日の出には少し早く待たねばならなかった。気温は10℃を下回っていたと思われる。
汗で濡れたウエアが急激に体温を奪ってゆく、これはイカンと思いすぐに着替えた。
待つ事一時間、日の出予定時間になる。
今まで晴れていた空が急に曇り始め辺りはガスに覆われた。
嫌な予感は的中、何となく分かるぼんやりした太陽が見る見る上がっていく。
しっかり太陽を確認できたのは完全に上がりきったいつもの太陽だった。
前回の富士山に続き2回連続で御来光失敗するという無念な結果になった。
気を取り直し東北最高峰である柴安嵓に向け歩き出した。
ちなみに御来光を見るなら柴安嵓の東に位置する俎嵓の方が自分的には良いと思う。
辺りは明るくなり素晴らしい眺望のなか頂上へ登る、距離はないものの道というよりは壁を登るといったイメージの所を行く。程なく山頂の石碑が見えた。
そこからの景色は素晴らしく、東には尾瀬沼、西には尾瀬ケ原が広がり八海山、至仏山も見えた。日本列島上これより北には2356Mを超える山はないらしい。
しっかり石碑とツーショットを撮り、広い場所を見つけ小屋で作ってもらったお弁当を頂く。福島群馬を見下ろして食べるおにぎりは格別であった。
落ち着いたところで下山をするのだが、ここで大きなミスをする。
当初の予定ではナデッ窪ルートをとるはずが、何を思ったかフラフラと見晴に出る見晴新道を行ってしまった。時間にして3時間以上のロス、気づいたのが下り始めて1時間ほどした頃だった。この見晴新道はかなりの難コースでほぼ全行程が苔を纏った岩場によってできている、そのため下りはもちろん登りは嘸かし厳しいだろうという予想がつく。そんなこんなで見晴分岐まで出て通るはずのない白砂峠を再度越える。
長蔵小屋に着く頃には1時近くになっていて小休止した後すぐに大清水に向かった、帰りのバスが15時だったためのんびりしていられずパンパンの足に鞭を打ち歩き出す。
当初の予定では10時過ぎには小屋に着き昼寝してからゆっくり帰るつもりがとんだ大誤算である。
今回の挑戦では学んだ事が多く、得たものも大きい。
装備の事であったり、行程と時間割など改善の余地は多いと実感する。
ロケーションは最高といえるだろう、一度は訪れるべき場所ではないだろうか。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 時間があったら御池からも登ってみてください。アプローチと登りに時間がかかりますが、ベストコースと思います。燧ヶ岳のコースは全部登ってみて分かりました。

  • 独ぼっちさん、コメントありがとうございます。
    是非参考にさせていただきます。

登った山

燧ヶ岳

燧ヶ岳

2,356m

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