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初参戦 紅葉のいわき七峰縦走(健脚コース)

湯ノ岳、天狗山、三大明神山、二ツ石山、閼伽井獄、水石山、剣ヶ峰( 東北)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 「湯の岳展望台駐車場」がスタート地点となる。湯の岳パノラマラインを登りきったところにある。駐車場脇には湯ノ岳パノラマライン展望台。駐車場は大きいが、大会時は直ぐにいっぱいになるため受付開始の6時到着目安をお勧めする。あまり清潔感はないがトイレあり。

この登山記録の行程

湯の岳展望台駐車場(07:03)・・湯ノ岳(07:15)・・・天狗山(08:11)・・・・三大明神山(08:33)・・・二ツ石山・・・水石トンネルCP(09:42)・・・成沢CP(10:07)・・・閼伽井獄(10:56)・・・閼伽井獄分岐のエイドステーション(11:09)・・・水石山(11:34)・・・剣ヶ峰(12:07)・・・小玉ダムキャンプ場ゴール地点(12:39)

コース

総距離
約24.0km
累積標高差
上り約1,432m
下り約1,784m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

山に関する数字で「7」と聞くと、最初に思い浮かぶのは愛してやまない鈴鹿セブンマウンテン。でも、調べてみると7が付く縦走路は意外に日本各地にあった。今回、そのうちの一つ「いわき七峰縦走(健脚コース)」なる大会を知り申し込んでみた。仲間から「5時間代ですね!」との宿題をもらいつつ初参戦!!

日の出前にいわき入りしようと、夜のうちに福島へ移動する。
コンビニで時間調節をしながらスタート会場の「湯の岳展望台駐車場」へ向かう。
受付開始の6時少し前に到着。車を停めている間にも次々と車がやってきて、あっという間に広い駐車場が満杯になった。
薄暗い中、受付を済ませ、装備の確認を行う。そのうち、真っ赤な太陽な空を染めながら昇ってきた。今日は素敵な天気になりそうだ。
6時50分。スタート地点にて開会式。
「あーうー」と話す山岳会会長の挨拶に、実行委員長から「会長、もう7時回っていますので手短に!」と容赦ない突っ込みに周囲がドッと沸く。挨拶が終わった後も「開会式に相応しいご会挨拶有難うございます。」で再び爆笑。山岳会の温かい雰囲気が伝わってきて微笑ましい。
大会の説明が終わって、7時少し回ってのスタート。マラソン大会ではないので、メリハリのあるスタートではないが、実行委員長の「ではスタートしてください!」の掛け声で、集団がぞろぞろと歩き出す。少し遅れてドラが「ジャーン」と鳴った。
神戸の六甲全山縦走(45km)では「走る」ことが禁止されているが、こちらは走っても良いようでトレイルランナーも多く参加していて、先頭を陣取り颯爽とスタートとともに駆け抜けていった。最初に湯ノ岳を目指すが、道が細いので登山者集団は牛歩のようにまったりとした動き。まさに蟻の行列が延々と続いている。
湯ノ岳の山頂は「えっここ?」というような場所に標識のみが建っていた。オレンジ色のジャンパーを着たスタッフがいないと気付かずに通り過ぎてしまいそう。
いわき七峰縦走(健脚コース)はこの湯ノ岳を皮切りに七つの峰を経て小玉ダムまでを縦走する。大会のリーフレットではその距離27.5kmとある。本当は30kmのチャレンジコースに参加したかったのだが、気が付いたら応募者数に達成したということで受付が終わってしまっていた。
距離と高低差の数値データから過去歩いた中から同じ規模の各務ヶ原アルプス(岐阜)をイメージしつつ、基本的なペース配分を設定する。
コースには思っていた以上に紅葉が残っていて、赤と黄色のグラデーションが所々で目を楽しませてくれた。緩やかな縦走路を、落ち葉を踏みしめながら進んでいく。
天狗山(631m)の山頂に到着。山頂は平らな休憩所になっているが、周囲は樹々に囲まれているため眺望はない。写真だけ撮って次の三大明神へと向かう。七峰縦走の前半は他の登山コースが錯綜するのか、いろいろなテープが混じっていて紛らわしかった。大会の目印は赤いテープ。特に赤いリボンに惑わされないよう注意が必要だ。
歩いていると前方に光っているものが見えた。「池か?」と思ったが、斜面を覆いつくすように設置された太陽光パネルだった。一時期流行ったが、木を切り倒してまで設置して、一体どれほどの効果があるのだろうか。
三大明神山(706m)に到着。天狗山と同じく少し広い空間の真ん中にぽつんと「三大明神山」の標識があるだけ。眺望はない。
しばらく林道を使い二ツ石山方面へと進む。
「今度こそ!」と思ったが、二ツ石山(751m)もやはり同様。標識がなければ山頂とさえ認識できないような場所だった。ところで、迷いやすい場所等にオレンジ色のジャンパーを着たスタッフがきちんと配備されていて、通り過ぎる際には声をかけてくれた。寒い中、スタッフの方々に感謝だ。
二ツ石山を過ぎて、笹の原っぱとなった緩やかな斜面を降っていく。最初は気持ちがよいと喜んでいたが、緩やかでも長~い下りが延々と続くとさすがにゲンナリ。地図で事前に確認していたが、これが次のCP「水石トンネル」まで続く緩やかな坂道か。登山道から林道に変わり、好間川に架かる橋と車が行き交う49号線が見えた時は正直「ホッ」とした。
橋を渡り49号線を左に折れて進むと、すぐに水石トンネルのパーキングが見えてくる。ここで健脚コースの約半分。疲労感はあまり感じられず、むしろ「もうここまで来たのか?」と言った感想。
駐車場の脇にはCPとしてテーブルが設置されていた。番号を伝えると、エイドとしてスポーツ飲料が1本もらえた。有難い。ついでなので、持ってきたおにぎりを1個食べる。秋空に天むす。美味し。
水石トンネルの脇から延びる車道を使って先へと進む。田園地帯。
高速の高架が見えてきた。その下をくぐる時に、道の中に不釣り合いな大きな物体が目に入った。「なんだ?」と思ったら、なんと黒い馬が道の真ん中で佇んでいるではないか。最初、馬を模した像かと思ったが、尻尾をプルンと振ったので生きていると分かる。よく見ると細いロープでつながれているが、こんな普通の道に馬がいて大丈夫なのか?!と驚いた。近寄って頭を撫でてみると目がパチクリしていて愛らしかった。
高架をくぐり下っていくと、小さな牧場があった。牛も放牧されている。なるほどここの馬だったのか。
CP「成沢」に到着。ここからいよいよ閼伽井獄(あかいだけ)へ向けて後半の登りとなる。閼伽井獄へは沢沿いに登山道が延びていて、やっと登山らしくなってきたと感じる。
渡渉する場所もあったが、もともと古道として使われていた道だろうか、意外に歩きやすかった。
登りきったところで舗装された林道へ出る。左側にエイドステーションが見えたが、コースは一旦右に折れて閼伽井獄の山頂へと向かう。それなりの急登かと予想していたが、なだらかな登山道で山というよりは丘を歩いているような感覚だった。山頂にたどり着き休憩しようかとも思ったが、人であふれていたためそのまま折り返す。歩きながら、知り合いから頂いた海外製のエネルギーチャージスティックを頂く。海外ならではの怪しい包装に躊躇していたが、食べるなら今日しかない。包装をめくって、一口。予想を裏切らない甘さ。でも、漲るエネルギーで効果は抜群だった。
ピストンを終えてエイドステーションにやってきた。
スタッフのおばさんが、「温かいのどうぞ!」とテーブルの上を指さす。タッパーの中に蜂蜜に浸かった輪切りの柚があった。紙コップに3切れ程入れて、ポットのお湯を注ぎこむ。とたん、素敵な香りが充満する。一口飲んで「うぉーーーっ」。動いていると気にならないが、気温はかなり低い。お湯が身体の芯から温めてくれる。そして、柚と蜂蜜の程よく甘く酸っぱさがとても優しい。
ここからは舗装された長い林道歩きに入る。山道に入ったかと思えば、林道を何度もクロスする。全体的に大きな登りはなく淡々と進む。
森を抜けると目の前が開けて駐車場が見えてきた。水石山。CPのスタッフが出迎えてくれている。
駐車場にたどり着いて振り返ると、今日一番の眺望があった。小名浜だろうか。海が光っている。歩いてきた湯ノ岳からの峰々も見える。
最後のCPを済ませて展望台の方へと進む。展望台周辺は、広々とした大きな丘になっていて360度の眺望と解放感が半端ない。水石山は観光地としても一見の価値がある。
再び登山道に入り最後の山「剣ヶ峰」を目指す。剣ヶ峰の名前を持つからには相当の山と期待していたが、他の山同様やはり眺望の無い山頂に標識だけが建っていた。
さて、あとは降ってゴールを急ぐだけ。ただしここから先が問題。地図上でみても相当急だと予想していた「玉ころがし」と呼ばれる急斜面がある。
突入した瞬間に「なるほど」と思う。幸い乾燥していたので何とか降れるが、これが濡れていたら相当危険だろう。「玉ころがし」を抜けると「小玉ころがし」と試練が容赦なく続く。さすがに「もういやだ」と思ったころ、屋根のような建物の一部が目に入った。「ゴールか?」。小さな沢を飛び越えて、舗装道路を横切る。上の方から見えていたのはトイレのようだった。ゴールだと思ったのに誰もいなかったので不安になったが、トイレの前に小さな階段があり、そこを降るとゴールの横断幕が設置されていた。黄色い帯に黒い字で「いわき七峰縦走 FINISH」と書かれている。
TJARの選手よろしく、両手を挙げながら横断幕にタッチしてゴールイン。
奥にはブルーシートが敷かれていて縦走し終わった選手たちが休憩していた。
スタッフの方が、「ゴールの甘酒いかがですか?」と進めてくれた。紙コップにナミナミと注いでもらい、一気に飲み干す。美味しいので「お代わりどうですか?」の言葉につい甘える。縦走した後は、甘い飲み物が最高だ。ちなみに六甲全山縦走はお餅入りのお汁粉がゴールのご褒美。
さて、記録は健脚コース27km、5時間36分。今日のミッションはなんとか達成。
冒頭書いたように数値的に各務ヶ原アルプスの縦走と同じレベルかと思ったが、いわき七峰の方が圧倒的に歩きやすかった。アップダウンが少なく、全体的にトレイルランナー向きのコースと感じた。トレイルランナーではない自分としては、走らずあくまで登山スタイルなので、もう少しガシガシ急登を登るコースが欲しかったが、コースそのものはよくできていて、秋空の中、紅葉も楽しめて想い出に残るよい一日だった。
大会の無料バスに乗ってスタート地点まで戻る。なんと約1時間。
車に戻り、近くの温泉「湯の元」へ立ち寄り日帰り温泉「さはこの湯」に入る。千と千尋に出てきそうな建物の温泉で、大人一人300円(公衆浴場につきシャンプー等は別)と安い。お湯質も良くてこれまた大会を閉める最高の温泉だった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • わいわい楽しそうですね。馬に逢えるとは珍しいですね。

  • 秋なので、天高く馬肥ゆる秋だね。

登った山

三大明神山

三大明神山

706m

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