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2020年息子20歳 成人式を祝い2020mの剣ヶ峰山(武尊山)へ登る

剣ヶ峰山、武尊山( 関東)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビに「川場スキー場」をセット。スキー場の無料駐車場(立体駐車場)を利用。休日はリフトの運行開始が7:30。休日のためか立体駐車場には深夜から入ることができた。暖房が効いたトイレもあり有難かった。

この登山記録の行程

川場スキー場リフトトップ(08:36)・・・剣ヶ峰山(09:01)・・・武尊山(10:15)(休憩~10:48)・・・(昼食11:41~12:04)・・・剣ヶ峰山(12:51)・・・川場スキー場リフトトップ(13:15)

コース

総距離
約7.8km
累積標高差
上り約1,219m
下り約645m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

コツコツと貯めてきた登山靴貯金と年末の臨時収入で、ついに冬靴を新調してしまった。イタリアの名門「ザンバラン(zamberlan)」。こうなると一刻も早く雪山に行きたくて仕方がない。ということで3連休の初日、百名山の一つでもある群馬の名峰、武尊山に行くことにした。大昔、「ぶそんさん」と呼んでいた時期があったが、正しくは「ほたかやま」。本当に山の名前は難しい。実は、今回、この山を選んだのには一つ理由があるが、それは後述で紹介。それにしても山の貯金がこれでリセット。いつになったらシュラフが新調できるのか。「働けど働けど、我が山暮らし楽にならず!」だ。

仕事を終えてそのまま移動。1時に武尊山の玄関口となる川場スキー場に到着した。
川場スキー場には有難いことに無料の立派な立体駐車場がある。それ自体は事前にHPをチェックしていて知っていたが、果たしてこんな深夜でも空いているものなのか?!
もし、閉まっていたら手前の駐車場(未舗装のスペースが幾つかある)で待機するか?と思いながら行ったところ、休祭日の特別なのか上側の一部のゲートが開いていたので、無事、中に停めることができた。有難い。立体駐車場なので、車中泊には外も中もあまり変わらないような気もするが、駐車場には暖房の効いたトイレもあって最高。なんとなく屋根の下というだけで、気分的に温かい感じがする。寝袋に潜り込んだ瞬間、爆睡だった。

6時に起床。武尊山の冬季登山にはリストを使うのが通常なので、リフトの営業時間に合わせて登山にしてはゆっくり目のスタート。準備を整えて、エレベーターに乗ってフロントのある7Fへ移動。お土産屋等のお店はシャッターが閉まっていたが、フロントのエリアは既に暖房が効いていた。寒い車で時間をつぶさず、もっと早く来ればよかった。
リフトは休祭日なのでいつもより少し早く7時半スタートとのこと。事前に登山届けに必要事項を記入して準備をしておく。登山者の場合、リフトのチケット購入時に、登山届けとココヘリの加入が必須とのこと。リフトは1回乗り継ぐので、往復4回分の回数券(ICカード)の購入とココヘリのチップのレンタル。下山時にて、ICカードとココヘリのチップを返却するとICカードのデポジット分500円が戻ってくる仕組み。登山届けはチケットカウンターの横の受付にある。
チケットを購入して、ゲレンデに出る。待ちにまった白銀の世界。しかし、空はガスで厚く覆われていた。今日の天気予報は快晴につき、これから一気に晴れていくことを祈る。
一本目のリフトに並ぶ。リフト乗り場は2つあって登山用に使うのは奥の方。スキー場のコースもちゃんと確認しておくべきだったと反省したが、リフトのところに「登山者はこちら」との看板があった。何かと登山者に優しいスキー場だ。

リフトを乗り継ぎリフトトップまで移動。ここですでに標高1,800m超え。武尊山の標高が2,158mなので、その差は約300m。今日は登山というよりピクニック気分だ。
アイゼンを装備して、いざ出発。全体工程の中で、この歩き出しが一番急斜面で大変な場所かも知れない。しかし、急登大好きにとっては、久しぶりの白銀の世界とアイゼンの感触にテンションも上がる。
最初の急斜面を登りきったところで、ガスが大きく動いた。鋭く尖った頂が見える。剣ヶ峰山だ。ちなみに「Mt.富士山」のごとく「山」はいらないんじゃないかと思うが、武尊山にはもう一つ剣ヶ峰があるので、ここはちゃんと「剣ヶ峰山」というのが正解。別名では西武尊とも呼ばれている。
コースが短いのもあって、難なく剣ヶ峰山の頂に立つ。
あっけなく着いてしまったが、実はここが今日のミッションとして掲げる最大の目的地。
「2020」年の今年。正確には明日(1/12)だが、ついに息子が「20」歳で成人式を迎える。それを記念して標高「2,020」mの剣ヶ峰山に登りたいと願っていた。単なる語呂合わせと言えばそれまでだけど、実は子供が生まれるずっと前、海外のとある特別な山に登っていた時、山頂から見たどこまでも果てしなく続く広大な砂漠に地球の大きさを感じ、いつか子供ができたら大地にちなんだ名前を付けようと心に決めたことがあった。かくして長男が生まれ、あっという間に成長したかと思えば明日が成人式という。人生は本当に瞬く間に過ぎていくものだ。あの時は赤い砂漠が眼下に広がっていたが、今日は真っ白な雪景の中で暫し感慨にふける。

基本、武尊山までは歩きやすい道が続くが、剣ヶ峰山から武尊山方面への下り部分は切り立っているため注意が必要。と言ってもとりわけ危険なレベルではないため、装備さえあれば、雪山初心者でも十分楽しめる入門コースの山と言える。
剣ヶ峰山を降りきったところで、左手眼下に鮮やかな色が見えた。円状の虹でうっすらと人型の影も映っている。ブロッケン現象だ。これは幸先がよいと写真を撮ろうとしたが、太陽が雲に入ってしまい、すぐに消えてしまった。
剣ヶ峰山から武尊山にかけては樹氷がみられた。雪を纏った樹の間を歩くのはとても楽しい。おそらく、もっと積雪があれば周囲の樹々もスノーモンスターに育っていたのかも知れない。誰かのHPでそんな写真を見たことがある。
この周辺はどこの方角をとっても絵になる写真が撮れる。目前の武尊山もいいが、何よりお勧めは振り返った時の剣ヶ峰山。白い縦走路が軽いアップダウンを繰り返しながら延びていて、その先に槍のように尖った剣ヶ峰山がある。もう圧巻。ここからの角度が一番、剣ヶ峰山がかっこよく見えるのかも知れない。同じ角度にも関わらず何枚写真を撮った事か。同じ「剣ヶ峰」から伯耆大山に例えていた人がいたが、なんとなくイメージは伝わってくる。
武尊山の斜面に取り付く。直登しようかとも思ったが、踏み跡を荒らしてはいけないと思い、先行のトレースに沿って登る。無心で青の空を目指しひたすら白い中を登っていく。アドレナリンの放出が最大となり、もっともっと急斜面が続けばいいのにとさえ思う。息を切らせながら1m、1mと身体を押し上げ、その先に息をのむような絶景が待っている。雪山は最高だ。
果たして、登りきると最初に三角形が並んで山の形をした「武尊山」と書かれた標識が目に飛び込んできた。標高2,020m。ぐるりと見渡す。360度の眺望が素晴らしい。白い頂があちこちに見える。名高い上越国境の山々。ただ群馬の土地勘がないため、今一つ山座同定ができない。その中でも剣ヶ峰山の右奥に特徴的に見えているのは、きっと浅間山に違いない。とすると、身体の右側面に見えているのは谷川岳だろうか。なるほどトマの耳と思われる頂きがある。谷川岳の左に見える平らな頂は苗場山か。とすると振り返ると尾瀬方面の至仏山や燧ヶ岳が見えるはずだが、こちらは雲が残っていて山の形が完全に見えていない。
絶景を眺めながらコーヒーを淹れようと思ったが、急に風が強まってきた。時に細かい氷の粒が顔に当たり、痛くて目が開けていられない程だった。剣ヶ峰(剣ヶ峰山ではない)や前武尊方面へ歩けるだけ歩いてみたいと思っていたが、出発時間が遅かったため、この時点で既にお昼前。帰路の時間を考えて、今日は大人しく武尊山で折り返すこととする。途中、剣ヶ峰山がひと際かっこよく見える場所で、雪のテーブルを作り昼食をとる。
ゲレンデに戻るとスキーヤーで溢れていた。別世界の中、下りのリフトに乗って下山する。
剣ヶ峰山でミッションを達成し、今年最初の雪山が堪能できたので良しとしよう。新調した冬靴も快適だった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 白銀の世界は何もかも新しくしてくれますね。

  • 久しぶりに伊吹山を直登したくなりました。
    もっと雪を~って感じですね。

  • 冬山用登山靴新調羨ましいです。雪山登りたいですね(^.^)

  • そうなんですよ。フカフカの雪をラッセルしながら山頂を目指したいですね。
    ^_^

登った山

武尊山

武尊山

2,158m

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