行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
その他:
6/25、自宅より平ヶ岳の麓のペンションを目指します。
東北自動車道を「那須塩原IC」で降りて、そこから延々と90kmほど走ります。
一般道の90kmは結構疲れますね!おまけにこの区間、コンビニは全然ありません。
食糧は宇都宮のコンビニで事前に購入しておきます。(ペンションのある檜枝岐にもコンビニはなし)
翌朝3時半、鷹ノ巣登山口に向け、出発。
40kmで1時間もかかってしまいました!道は舗装で整備されていて問題ないのですが・・とにかく長い・・
この登山記録の行程
平ヶ岳入口(04:50)・・・下台倉山(07:10)・・・台倉山(08:15)[休憩 15分]・・・白沢清水(09:25)[休憩 10分]・・・池ノ岳(11:00)[休憩 20分]・・・平ヶ岳(11:40)[休憩 60分]・・・平ヶ岳沢源頭の水場(13:00)・・・池ノ岳(13:15)[休憩 5分]・・・白沢清水(14:10)[休憩 5分]・・・台倉山(15:10)・・・下台倉山(16:10)[休憩 15分]・・・平ヶ岳入口(18:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
今年8回目の山行は平ヶ岳(2141m)です。日本百名山の中でも屈指の難関の山です。
今回の記事は「これから平ヶ岳を目指そうとされている方に少しでも参考になれば」との思いで記載させて頂きました。本格的に登山を初めて2年半、62歳の小生でも辿り着くことができるだろうか? 体力面で不安を抱えつつも、敢えて今、挑みました。
自分史上、最大のチャレンジ!
名前だけ見れば簡単そうな山。しかも標高もそれ程高くない。
・・一見楽そうな山に思われますが・・ところがどっこい、この山、百名山のなかでも屈指の難関の山なのです・・
以前、小生は冗談で100名山ではなく98名山を目指すと言っていました。小生には無理だと思った2座を除いたのですが、その2座というのが最難関の幌尻岳とこの平ヶ岳です。
2年前、会社退職後、最初に登った山は「筑波山」でした。その時は小学生にも抜かれる程、体力がありませんでした。
そんな小生がはたしてこの高いハードルを越えられるのか、そして何故、今なのか?
その準備、心構え、覚悟は?
前置きが長くなりますが、その点を記載して、これから挑もうという方の参考にしていただけると幸いです。
まず
平ヶ岳が難関の理由
1.登山口へのアプローチが長い
とにかく奥深い! 新潟県と福島県の県境に位置して登山口の鷹ノ巣は奥只見湖と只見川の畔。登山口ですでに携帯(au)が「圏外」でした。
アプローチは関越の「小出IC」からと東北自動車道の「那須・塩原IC」からの2つです。
電車・バスでのアプローチも可能ですがその場合、平ヶ岳往復の行程(日帰りしかできません)からして時間的に無理のように思えます。
小出ICからのアプローチについては・・ICを降りてから約80km、裕に2時間はかかります。また通称シルバーライン、R352は銀山平から尾瀬口までは冬季通行止め。
つい先日の6/21に解除になったばかりとのこと。トンネルばかりの道だそうです。
(当日、一緒になった登山者からの情報)
那須・塩原ICからのアプローチについては・・ICを降りてから実に130km。
会津、檜枝岐、尾瀬御池を超えて延々と走ります。3時間はかかったように思います。
この通称樹海ライン、R352も尾瀬御池から銀山平までは冬季通行止め。
したがって冬にこの山に来るのはやはり、無理があります!
もし誰かがいるとしたら、それは大学の山岳部かよっぽどのアルピニストぐらいではないでしょうか!想像も出来ない位の体力が必要かと・・
こんな状況ですので、平ヶ岳に行くのは6月下旬から10月位までしかないでしょう。
多くの登山者は前日に登山口に入って、車中泊して翌朝、一番で出発するようです。
駐車場は約20台ほど止められます。
とにかく山深い!
2.往復22kmのロングコース
この山、山中に避難小屋、テント場は一つもありません。
したがって日帰りを余儀なくされます。緊急避難場所もありません。
しかも往復で22km、とにかく長い!
平地で22kmであればそれ程でもないでしょうが、山での22kmは結構足にきます!
通常であれば山頂直下の山小屋で一泊・・なのですがそれが出来ないのはなんとも辛い!
3.累積標高差1800m
登山口の標高は840m、山頂は2140m 標高差1300mですがかなりのアップダウンがあり累積すると1800mにもなります。(当日、一緒になった登山者からの情報)
こんな累積標高差は小生には初めての経験です!
4.標準コースタイム 11時間
結果として標準CTは11時間!
途中に休憩、食事の時間を入れると12時間以上はかかることになります!
朝、早く出発しないと明るいうちに帰って来られません。
実際、帰りの下りはきつかった!・・足がガクガク!
5.アップダウンの繰り返しで急坂
登山口から最初のピーク・下台倉山までは標高差760mの急坂が続きます。
しかも痩せ尾根で風があったらちょっと怖いところも。ロープが設置されている急坂が幾つもあります!下台倉山から先もいくつかのピークを超えるアップダウンが続きます。そして最後に池ノ岳への強烈な急坂!
結構辛い!
このようなことで平なイメージのこの山が実はとても難しい山になっています!
若い人には問題なくても、中高年には結構キツイ山ですよね!
何故、今の時期?
1.まず考えたのは1日の日照時間。
CTから考えて14時間ほどは確保しておきたいところ!
6月の下旬は朝4時には明るくなってきます。午後6時過ぎには暗くなってきますので十分な日照時間があります。ヘッデンは必須ですができれば使いたくありません。
2.次に夏の暑い時期は避けたい。
真夏の山行は大量の汗で熱中症とかのリスクがあり、やはり避けたい。
また大量の水分補給が必要になり荷物も重くなってしまうでしょう。
かといって寒い雪道は急坂と道迷いがあり危険。
したがって春から夏への季節の変わり目で登山道の雪が融けている時期が最適ではないかと思います。
3.先延ばしせず、出来るだけ体力のあるうちに行くべきかと・・
1年、歳をとればその分、益々難しくなってくるような気がして・・
以上により6月下旬から7月が最適かと考え、今回、思い切って、ほんとうに思い切って
チャレンジすることにしました!
「平ヶ岳、いつ登るの・・今でしょ!」
心構え・準備、覚悟
周りの方から「無謀」だと思われないように十分な準備と心構えで挑みます。
1.荷物の軽量化
最低限必要なものに限定し出来るだけ軽量化します。
まず、ガスバーナー、コッヘルは持っていかない。いつもコーヒーとかラーメンとか作っていましたが、今回はその余裕もないかと!
服もレインコートとジャケットだけ!山小屋泊の時は長袖シャツとかフリースセーターとかを持っていきますが、今回は不要、嵩張るだけ。
結局持って行ったもの・・
水(必須。ちょっと多めに3.5ℓ) 食糧(パン、おにぎり)、行動食(飴、チョコレート、胡桃、ア-モンド等のナッツ)レインコート、ジャケット、救急セット、タオル、地図、ヘッデン(必須)、携帯、財布、カメラ、替えバッテリー、ストック、サプリメント、手袋・・
緊急時の対応としてツエルトかヒートシートは必要かと思いましたが、持っていないので断念。今後の為にも揃えておこうかな。石井スポーツに聞いてみよう!
できればGPSの山アプリも必要ですが、まだスマホを持っていないので断念。
こちらも家内と交渉してみよう!
2.早朝の出発
遅くとも朝、5時には出発(できれば4時)。午後6時までには帰りたい。
3.ペース配分
11時間を超える長丁場になるので前半とばさないように気を付ける。
特に帰りの急坂の下りが心配。疲れから痩せ尾根とかで躓かないように。
4.休憩は出来るだけ短く
時間的にあまり余裕がないので・・
5.水分補給、食事はしっかりと
喉が渇くまえに補給。水は多めにもっていきます。
またバテないようにこまめに食事をとる。行動食は常に口のなかに・・
サプリメント(アミノバイタル)は朝、昼2回とる。
6.前日は充分な睡眠
朝3時起床の予定で前日9時には寝る。寝られればいいんだけど。
7.同じようなペースの人について行く
山中ではあまり人は多くないように思われます。
単独の山行になりますので登山中、何かあった時に誰かいればそれだけで心強いものです。一人ぼっちだとちょっと不安・・
実際、今回は他に二名単独の方がいらっしゃってとても心強かったです。
8.途中撤退も考慮
午前中、12時までに山頂に着けないと判断した場合はその時点で迷わず引き返すこととします。また名所の「玉子石」には行けたらいいが、無理はせず随時その場で判断する。
ずいぶん前置きが長くなってしまいましたが、以上のような準備、心構えでこの難関の山に挑みます。
平ヶ岳を目指す方にこの山行(サンコウ)が参考(サンコウ)になれば嬉しいです。
フォトギャラリー:35枚
装備・携行品
アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 | バックパック |
スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | 帽子 |
グローブ | 地図 | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 非常食 | 行動食 |
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