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飯豊本山(今年一番の暑さで消耗し、草履塚で撤退)2020

飯豊本山( 東北)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 大日杉小屋手前の駐車場には数十台駐車できます。

この登山記録の行程

大日杉小屋(4:12)・・・長之助清水(5:14)【休7分】・・・ニセピーク(6:43)【休20分】・・・地蔵岳(7:24)【休5分】・・・目洗清水(8:25)・・・お坪(9:29)【休5分】・・・切合小屋(10:30)【休5分】・・・草履塚(11:13)・・・姥権現手前(11:20)【休22分】・・・草履塚(11:55)・・・切合小屋(12: 30)【休10分】・・・お坪(13:49)・・・目洗清水(14:27)【休15分】・・・地蔵岳(15:32)・・・ニセピーク(15:50)・・・長之助清水(16: 30)【休20分】・・・大日杉小屋(17:34)

コース

総距離
約18.1km
累積標高差
上り約2,002m
下り約2,004m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

  夏休みの山歩き第1回目は、天気の良い8月11日を選び、久しぶりに大日杉小屋から飯豊本山の日帰り往復を目論んだ。このロングコースの日帰りは行程がかなりきつく、相当な体力を要するため、日が長くかつ体調の良い時にしかチャレンジできない。

  この日は以前に登った時とほぼ同時期だったが、予想を超える暑さである。早いうちに地蔵岳に着くようにと早朝4時過ぎに出発したものの、ねっとりとまとわりつくような空気に登り出しから汗を絞られ、御田を過ぎた登りからは早くも消耗戦に突入した。

  このままでは途中で撤退した一昨年の朳差岳の再現になるかも知れないと思い、ペースをかなり落として歩くことにした。1409mのニセピーク手前では朝日が遮られるため、多少涼しくなるだろうと予想して辛抱の歩きに徹し、6時40分過ぎにニセピークに到着した。

  ニセピークは日陰になっていた。そればかりでなく、高度が上がったためもあって、空気がひんやりし、風も抜けていく。ここで20分ほどの大休止とした。
  汗で重くなったシャツを脱ぎ、半袖の白と交換す。これで気分が軽くなり、再び登高意欲も湧いてきた。正面には三国岳から飯豊本山に連なる夏の山並みがくっきりと見えている。
 
  地蔵岳からは小さなアップダウンの続く稜線歩きとなる。
  これがなかなかの曲者で、5、6箇所のアップダウンは体力を削られる。
  ここを通過する標準時間は3時間弱だが、私はいつも10〜20分余計にかかっている。この稜線歩きは、私にとっては結構難物である。

  この稜線は、花の多い場所だ。ミヤマクルマバナ、センジュガンピ、ウメバチソウ、ハクサンシャジンなどが次々に現れ、飽きることが ない。左手の断崖からは涼しい風も吹いてきた。
 途中でアサギマダラを発見した。他の方のレポで見ていた憧れの蝶を、しっかりと撮影し、元気をもらって暑すぎる稜線を歩いていく。

  目洗清水にはなかなか着かない。やっと着いて、小さな湿地帯から飯豊本山を眺め、お坪を目指す。
  お坪まではかなり遠く、ダケカンバの白い幹が目立つようになってから、少し歩いてお坪に着いた。タカネマツムシソウが迎えてくれた。

  ここから、もう一度登って降りて、ようやく沢に到着した。切合小屋までは、もう少しである。小屋の先には飯豊本山に連なる山塊が大きく見えている。
  沢を越えて、ニッコウキスゲやイワショウブ咲く道を進み、熊笹が刈り払いされた歩きにくい道を過ぎると、砂礫の広場に飛び出る。対岸には大日岳が聳えている。
 
  今日の消耗戦を考え、切合小屋で往復しようと思ったのだが、せっかくなので草履塚まで行ってみることにした。
  時間は遅くなったものの、体力には余力がある。足の具合も良好で、攣ったり、傷んだりする兆候はない。ただ、心配なのは、前半に大量の汗をかいたことである。これは熱中症の初期症状なのではないかと思い、今日は無理をしないことに決めた。すなわち、草履塚から飯豊本山の対岸まで進んで、そこから姥権現には降りずに、切合小屋に引き返すことにした。

 思えば、山歩きを始めてから、稚拙ながら次の二つの原則はほぼ守ってきたと思っている。

1  荒天の日は山には登らない。
2  無理だと思ったら、途中でも引き返す。

 1番目については、2008年に岩手遠征をして宿をとった、岩手山、秋田駒ヶ岳以外は、守れている。2番目については、もちろん前記の岩手山、秋田駒ヶ岳を、荒天のために途中撤退したこと以外に、盛夏の酷暑で撤退した、朳差岳、大朝日岳、北股岳がある。

  結果的に、今回は途中撤退の6回目となった。
  それでも、たくさんの花々を愛で、飯豊連峰の雄大な景色を楽しみ、歩くことの楽しさと辛さを改めて知った。 飯豊はいい山である。

  復路の後半、特に地蔵岳からの急激な下りでは、朝の熱中症のような症状の影響が出て、体温と汗のコントロールに狂いが生じそうな状況となった。いわゆる、ヘロヘロというやつである。
 長之助清水で大休憩して、ゆっくり下ったが、大日杉小屋に着いた時には余力はほとんどなく、久々にほっとするような安堵感に包まれた。

  この過酷な山行から1日が過ぎたが、後遺症はほとんどない。筋肉痛もなく、体調も良好である。登高意欲も旺盛だ。飯豊の写真を整理しながら、次の山歩きをどうするか、いろいろ考えを巡らせているところである。

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