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大峯奥駈道 熊野本宮から玉置山

大黒天神岳、五大尊岳、大森山、玉置山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (犬山好人 さん )

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行程・コース

天候

1日目 晴れ 2日目 雨 3日目 雨

登山口へのアクセス

バス
その他: 森林植物公園バス停は、公園ゲートから15分ほど車道を歩く。村営バスはワゴン車なので見逃し注意。

この登山記録の行程

1日目 大斎原(16:15)・・・奥駈道起点(16:36)・・・七越峰(17:32)・・・泊地(17:36)
2日目 泊地(05:13)・・・吹越峠(05:35)・・・山在峠(06:36)・・・大黒天神岳(07:48)・・・金剛多和(六道の辻)(08:13-08:26)・・・五大尊岳(10:08)・・・篠尾辻(11:06)・・・大水ノ森(12:03)・・・大森山(12:14)・・・林道出合(13:23)・・・玉置辻(13:32)・・・玉置神社(14:10)・・・駐車場(14:30-15:00)・・・玉置山(15:34)・・・展望台(泊地)(16:03)
3日目 泊地(06:07)・・・花折塚(06:30)・・・蜘蛛の口(岩の口)(07:26)・・・古屋辻(07:53)・・・21世紀の森・森林植物公園(08:14-08:40)・・・森林植物公園バス停(09:00)

コース

総距離
約27.7km
累積標高差
上り約2,489m
下り約2,088m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

山岳修験の根本道場である大峯奥駈道は、風土の歴史を知って歩けば見える景色もまた違ってくる。
それにしてもこんなに早く梅雨入りしてしまうとは。雨と霧で眺望のない中をひたすら歩く修行のような山行であった。紀伊田辺駅前からバスに乗り、まずは熊野本宮と大斎原にお参りして七越峰でテント泊、翌日玉置山まで歩き一泊、21世紀の森・森林植物公園バス停へと下山する行程。
 
1日目 大斎原出口の公衆トイレで飲み水を確保し、備崎(そなえざき)橋を渡る。七越峰の公園まで車道でも行けるが、いちおう順峯起点から。ところがいきなりの本格的な登山道、まだ靴紐も締めておらず片手に3Lの水筒、観光客気分が一気に吹っ飛ぶ。いったん車道に出たあと登山道を見逃し、そのまま車道を上がって行く。七越峰山頂下の広場は、大っぴらなキャンプはともかくテント泊は黙認されているようで、先客もいた。トイレあり飲用水なし。
 
2日目 夜半から雨となり、5時を過ぎても夜明け前のようなうす暗い中を歩き始める。霧雨で視界が利かない森を黙々と進み、大黒天神岳までは順調に来て、金剛多和で休憩。雨具を着ずともかなりの発汗、しかしここから先は着替える余裕がないかもしれず、渋々レインスーツを着用。さあ本日の核心地帯と覚悟を決めて五大尊岳に向かう。ふつうなら巻いて通過する小ピークも、奥駈道は稜線を辿って道が付けられている。見上げては山頂かとの期待もむなしく、まだかまだかと辛抱が続く。ざれた斜面や岩場、濡れた木の根はよく滑り、踏ん張らないと立っていられない急斜面では休憩もままならない。まだ標高が低い樹林帯なので眺望はあまりないのだろうが、風もなく気分転換になるものもない。三、四度は小ビークを越えただろうか、ようやく五大尊岳に到達。ここまですれ違った人は日帰り装備のソロ2名のみ。
 篠尾(ささび)辻を過ぎてまもなく、崩落のためう回路として真新しいロープが設置された急な斜面を上がらなくてはならない。まだ地面も締まっておらず、少々難儀した。大森山の手前には三角点がある大水ノ森という名のピークがあり、そこで小休止。大森山までくればあとは・・・と思うがそうはいかなかった。疲労で集中力が途切れがち、相変わらずうす暗い山中を、メガネも曇ってしまうので裸眼で、もっぱら地面の感触で登山道を外れないように歩く。里に近くなると支道も現れ、道を間違えていないか不安にもなる。林道を経て玉置辻まで来た。ここで少し休めばよかったが、もう少しだと気が焦り玉置神社へ向って鳥居をくぐる。参道とはいえ思いのほか悪路の登り道で、片側は切れ落ち濡れた落ち葉がすべりやすい。本日いちばんつらかったのはこの区間だったのが正直なところ。
 さて、テント泊地を求めて玉置神社駐車場へ行ってみると、この天気だというのに20台近くが駐車している。風雨に備えてペグをしっかりと打ちたいが、舗装されていて難しそう。売店で軽食を頂き少しの休憩後、先へ進むことにする。玉置山山頂部は平坦だが神社の敷地内かもしれず、世界遺産碑のところは車道が近すぎる。トイレと東屋がある展望台まで行き先着していた二人連れと話すうち、テントスペースをお譲りいただけることに。雨より風が強く、少しでも屋根があって助かった。
 
3日目 本宮へと向かう二人連れを見送り、テントを撤収。バス停までは2時間半程。乗り遅れると帰れなくなるので早めに出発する。しばらくは車道と交差しながら進み、花折塚から林道に出た所が少し迷いやすい。それにしても登山道はうす暗く、足元がよく見えず谷側に落ちそうになったことも。とくに雨の日は平坦で順調に進める所でも気を抜けない。森林植物公園内はキャンプ禁止だが、ゲート外にテントが張れそうな広場と水場がある。十津川村の公衆浴場は5月中休業となっている。
 
 今回は天気に恵まれず苦労も多かったが、足がつるアクシデントは回避できたし、雨中のテント泊も経験できた。次回は前鬼口まで歩く予定だが、さていつになるやら。
 
【南奥駈 山行計画】
前半
1日目 大阪から紀伊田辺へJRまたは高速バス(白浜行き)
    路線バスにて熊野本宮大社前下車
    備崎橋を渡り(熊野川渡渉の代替)、七越峰で幕営<行動時間1.5時間>
2日目 玉置神社駐車場または玉置山展望台で幕営<8~9時間>
3日目 古屋の辻から21世紀の森・森林植物公園へ下山<2~3時間>
    森林植物公園バス停から十津川村役場前まで村営バス
    十津川村役場前から五条駅・大和八木駅へ路線バス(八木新宮線)
後半 
1日目 路線バス(八木新宮線)で十津川村役場前、村営バスで森林植物公園へ(幕営)
2日目 古屋の辻~地蔵岳~笠捨山~行仙宿~平治宿<9時間>
3日目 平治宿~持経宿~深仙宿<7時間>
4日目 深仙宿~釈迦ヶ岳~(大日岳)~前鬼~前鬼口~下北山スポーツ公園キャンプ場<8時間>
5日目 池原バス停(平日07:23のみ)から大和上市駅へ
●メモ
京阪神からでさえ、登山口まで半日を要する。
現地でのバス便が限られており、曜日によって運行が大きく異なる。(要事前確認)
宿(小屋)の利用は修験者が優先されるべき。なので幕営装備が必要。
(非常食も置かれているらしいが)食料・飲用水は自前が基本。
エスケープルートや巻道はメインルートより荒れている場合も。
食堂・食料品店・入浴施設は十津川村役場近くと下北山スポーツ公園近くにあり。
以上は公共交通利用、一日の行動7~8時間という私の体力に見合った計画である。

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装備・携行品

登った山

玉置山

玉置山

1,077m

五大尊岳

五大尊岳

825m

七越峰

七越峰

262m

大黒天神岳

大黒天神岳

574m

大森山

大森山

1,078m

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