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白峰三山テント泊縦走(リベンジ2021)

北岳、間ノ岳、農鳥岳( 南アルプス)

パーティ: 1人 (VAN さん )

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行程・コース

天候

1日目:晴のちガス、夜晴れ。2日目:晴、午後時々ガス、夜晴れ。3日目:晴。稜線上は乾いた東の風。4日目:午前晴。

利用した登山口

奈良田  

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路:高速バス(バスタ新宿ー甲府)、山梨交通バス(甲府ー広河原)
復路:はやかわ乗合バス(奈良田ー身延)、JR(身延ー新宿)

この登山記録の行程

【1日目】
広河原(12:00)・・・白根御池小屋(14:00)

【2日目】
白根御池小屋(05:10)・・・小太郎尾根分岐(07:30)・・・北岳肩ノ小屋(08:05)[休憩 110分]・・・北岳(10:28)[休憩 40分]・・・北岳肩ノ小屋(11:50)

【3日目】
北岳肩ノ小屋(04:10)・・・北岳(04:47)[休憩 28分]・・・北岳山荘(06:05)[休憩 10分]・・・中白峰(06:45)・・・間ノ岳(07:42)[休憩 18分]・・・農鳥小屋(08:50)[休憩 10分]・・・西農鳥岳(09:47)[休憩 13分]・・・農鳥岳(10:39)[休憩 24分]・・・大門沢下降点(11:38)・・・大門沢小屋(14:30)

【4日目】
大門沢小屋(06:00)・・・吊橋(森山橋)(08:12)・・・奈良田第一発電所(農鳥岳登山口)(08:43)・・・奈良田(09:10)

コース

総距離
約26.7km
累積標高差
上り約3,296m
下り約3,988m
コースタイム
標準20時間49
自己17時間57
倍率0.86

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

2019年の台風接近による撤退から2年、満を持してのリベンジ。好天に恵まれ最高の縦走登山となった。

コース概況
甲府〜広河原:山梨交通バスはSuica等交通系カードが使えるようになった。協力金200円は別払い。乗車時検温消毒あり。甲府出発時乗客5名。
広河原〜白根御池小屋:広河原から第2ベンチまで尾根道。樹林帯の急登。丸太階段あり。第2ベンチから緩やかなトラバース道。沢崩壊部通過時落石注意。御池小屋はテント泊要予約。受付時消毒検温あり。コロナ対策しっかりしてる。テント場広い。
白根御池小屋〜右俣コース〜北岳肩の小屋:ダケカンバの樹林帯。右俣コースもわりと傾斜がきつい。肩の小屋手前に岩場。小ピークに続く踏み跡があるが、西斜面を巻く道が正しいルート。マーキングに従うこと。肩の小屋2021シーズンはテント泊予約不要。水有料1L100円。
北岳肩の小屋〜農鳥小屋:ガレ場の登山道。北岳山頂日中ハエ多い。間ノ岳から農鳥小屋の下りはザレた斜面。スリップ、浮石、落石注意。農鳥小屋のオヤジ健在。あのトイレも健在。
農鳥小屋〜大門沢下降点:危険ヶ所特になし。
大門沢下降点〜大門沢小屋:ハイマツ帯を抜けるとゴーロの続く樹林帯。バランスを失わないように。ピンクリボンあり。大門沢小屋今シーズンはテント泊予約不要。テント場は狭い。早着しないと良い場所はなくなる。
大門沢小屋〜奈良田:本ルート核心部。道迷いポイントあり。古い登山道と交錯しているヶ所があり迷い込みやすい。正しいルートにはピンクリボンがあるので見失わないこと。迷ってとんでもないところから出てきたPTを見た。何ヶ所か枝沢の渡渉がある。今にも崩れそうなザレた急斜面のトラバースあり。堰堤手前の新しい橋は渡るのが正解。林道は工事車両多い。道路の端を歩くこと。
町営奈良田の里温泉:受付時消毒検温あり。マスクをしっかりしてないと注意される。コロナ対策しっかりしてる。入湯料550円。休憩入浴がおすすめ。3時間1150円、1日(17時まで)1500円。座敷に上がってゆっくりできる。お茶付き。食事処の料理も座敷まで運んでくれる。馬モツ煮がとろける美味さ。生こんにゃくも美味かった。温泉ぬるめ。無料Wi-Fiあり。

稜線上気温:7〜24℃
3日目携帯水量:2.5L、うちスポーツドリンクとして2L使用。
携帯スマホ電波状況:未確認(記録忘れた)。
持っていってよかったもの
・トレイルチェア(折り畳み椅子)
持っていく必要がなかったもの
・ウイスキー(暑いと飲まない)


27年前踏破したことがある白峰三山。ところが全くといっていいほど記憶に残ってない。睡眠不足、極度の疲労、熱中症、高山病で記憶を失っている。覚えているのはぎゅうぎゅう詰めの北岳山荘、農鳥小屋のオヤジ、オンボロ大門沢小屋くらいである。

日程とコンディション調整
そんな辛い思い出を上書きすべく今回は万全の体調で挑む。自分の体質では標高2800m以上で頭痛、息切れ、食欲不振など高山病の症状が出る。
前回は2泊3日の日程で、1日目に大垣夜行で甲府に出て始発のバスで広河原、一気に北岳山荘まで上り詰める日程だったが、今回は3泊4日とし、1日目は広河原〜白根御池小屋、2日目は御池小屋〜北岳として、体への負担を軽くし、高地に順応できるようにして3日目の長丁場に備えるようにした。
血液中の赤血球数、ヘマトクリット値が献血を断られるレベルで低い。血圧も低く医者からはアスリート性貧血と言われている。出発3日前から鉄分のサプリメントを朝晩2回摂取し赤血球数の増加を試みた。
また出発2日前からは炭水化物を多く摂るカーボンローディングを行い、体脂肪率を11%から13%まで上げてスタミナを確保した。
調整はうまくいき、ベストコンディションで行動できたと思う。鉄分サプリの効果の程は不明。稜線上ではやはり高山病になったが、症状は軽く行動に支障をきたすものではなかった。行動中水分は積極的に摂るようにした。
それでも3日目の行程はなかなかハードで余裕もあまりなく、コースタイム内に納めるのがやっとだった。

行動食と塩分補給
行動食としてナッツ、グラノーラなど乾き物を詰めたトレイルミックスを常食しているが、暑くて疲れてくると噛んで飲み下すのも億劫になってくる。非常食として持ってきたカロリーメイトが幾分柔らく重宝した。
塩分補給はタブレット状の物を使用してきたが、口の中の水分を持っていかれるうえケミカルっぽい味で、これもまた飽きてくる。針ノ木岳で会った登山者がおつまみのタクアンと干し梅がいいと教えてくれたので、今回早速試してみた。これがなかなか良く、今後塩分補給用として常備したい。

今年の夏は北アルプスと南アルプスに行くと決めていた。北アルプス縦走から中2日で南アルプス縦走という日程に、自分でも正気かと思ったが、2日で体力は回復し、南アルプス縦走後もまだ余力が残っていた。我ながら驚きである。日頃のトレーニングの成果を十分引き出せたと思う。今後も長く登山が続けられるよう、体力維持に努めたい。

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フォトギャラリー:111枚

1日目。甲府駅より広河原行きバス。Suicaなど交通系カードが使えるようになった。(協力金200円は現金別払い)

広河原よりスタート。

吊り橋の上から。野呂川は大規模な河川改修工事が行われている。

第1ベンチ。

樹林帯の急登。

第2ベンチ。周辺の木が伐採されて明るくなってる。

ここからは緩やかなトラバース道。

沢崩壊地のトラバース。上部からの落石注意。

白根御池小屋でテント泊。

BEER!

2日目。快晴。

緑濃きダケカンバの中を行く。

大樺沢二俣。

ここから右俣コースへ。

ベニヒカゲ。

大樺沢の雪渓はほとんど溶けてしまっている。

イワオトギリ。

センジュガンピ。

タカネナデシコ。

ミヤマバイケイソウは緑の花。

マルバダケブキが盛りを迎えていた。

ハクサンフウロ。

森林限界を超え、主稜線に乗ると仙丈、甲斐駒、鳳凰三山が一望。遠くには北アルプス、八ヶ岳も。

小太郎尾根分岐。2年前からバラバラだった。

肩の小屋まで後一息。

肩の小屋到着。

テントを張って山頂へ。グズグズしてたらガスってきた。

カヤクグリ。

ヘリで荷上げ中。帰りの荷物をぶら下げると谷底へ急降下。すごいテクニックだ。

イワギキョウ。

ミヤママンネングサ。

タカネツメクサ。

北岳山頂。

東側からガスが上がってくる。

山頂はハエ(?)がすごい。

駒ヶ根市方面。

タカネヒゴタイ。

タカネニガナ。

イブキジャコウソウ。

ミネウスユキソウ。

イワベンケイ。

チシマギキョウ。

白い花かと思ったら地衣類のミヤマハナゴケ。

肩の小屋は増築中。

BEER!!

天の光はすべて星。

3日目。夜明け前にテントを撤収し出発。メインイベント稜線縦走。コースタイム10時間半の長丁場。

北岳山頂で日の出を迎える。

中央アルプス。

八ヶ岳。

先週歩いた北アルプス。

稜線は続く。

北岳山荘。

中白根山山頂。

目指す間ノ岳。

振り返って北岳。

間ノ岳山頂。

塩見、荒川、赤石。南アルプスの名峰。

いる…。ヤツが見ている…。(ニュータイプ的感覚)

農鳥小屋。

いつまでもお元気で。

谷から吹き上がってくる風はバイケイソウの匂いがする。

西農鳥岳。

この日の稜線上の最高気温24℃。しかし乾いた東風が吹くので汗はすぐ引く。

シロバナタカネビランジ。

農鳥岳山頂より間ノ岳、北岳を望む。白峰三山踏破。(27年ぶり2回目)

クジャクチョウ。

トウヤクリンドウが一輪だけ咲いていた。南アルプスの夏が終わる。

大門沢下降点。下山開始。

ゴーロの下り。疲れのせいもあるが、この下りは本当に長く感じる。

大門沢小屋到着。

BEER!!!

最後の晩餐はカレー。疲れも吹き飛ぶ。

4日目。奈良田までの下り。

丸木橋や渡渉を繰り返す。

登山道が川になっている所もある。

足元が崩れそうなトラバース道。

堰堤手前。最近できたと思われる橋が架かっていてフェンスには「進入禁止」とあるが…

山と高原地図の詳細図にある「仮設橋」に該当する。ここを渡らなくてはならない。

フェンスは壊されて渡れるようになっているが、初見だと絶対迷う。進入禁止の表示は外してほしい。

後から考えてみれば、こうだったのかもしれない。しかしこのような迂回を示す表示はなかった。

登山道はここで終わり。

あとは林道をひたすら下る。

林道は工事の車両が頻繁に通過する。

早川も大規模な河川改修工事中。下流に住む人々の生活を守るためである。

奈良田温泉。ゴール。4日分の汗を流す。

NO BEER NO LIFE

ヤマメ定食美味しかった。

古民家カフェ鍵屋でエゴマチーズケーキセット。エゴマのプチプチ食感がたまらない。

はやかわ乗合バスで身延駅まで。運賃、協力金は現金払い。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え
地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え)
ナイフ 修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール GPS機器 ストーブ 燃料 ライター カップ
クッカー カトラリー
【その他】 三脚、モバイルバッテリー、トレイルチェア、アルコールジェル、マスク

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登った山

北岳

北岳

3,193m

間ノ岳

間ノ岳

3,190m

西農鳥岳

西農鳥岳

3,051m

農鳥岳

農鳥岳

3,026m

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