行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
国道274号線より舗装道10分ほど行き、いざわ釣り堀の看板から、砂利道(林道)に入る。狭いがさほど荒れていなくスムーズに20分ほど進む。途中橋が何個かあり、最後に渡渉箇所が出てきたら、駐車場も近い。駐車場は10〜15台は停めれるだろうか。奥の方が登山口に近い。
この登山記録の行程
遅めの午前4時出発、最初はヘッドライトをつけて、駐車場からゲートの右側からいつも抜けて橋を渡る。帰りにこの橋を渡ることが、どれ程待ち遠しいか、考えながら林道を進むこと、3km約40分、途中熊の置物を踏まない様に、北電取水口に到着。少し開けた所でヘッドライトをしまう。天気は良いのでここからヌカビラ岳山頂が、見える。あそこまでここから3時間と考えながら、北トッタベツ登山口と書かれた登山道を進む。最初はただのウオーキングコースを川沿いに行き、途中2箇所あるロープを登り、30分ほどで二股出合に。ここで右に折れ、いよいよ川沿いに進みやがて渡渉が始まる。渡渉と言っても、石伝いに飛ぶだけで、たいがい水量が少ないので、靴を濡らすほどでもない。ピンクテープがしっかりあるので、その通りに行くと、やがて渡渉も終わり、トッタの泉への急登が始まる。ここまでおおよそ駐車場から2時間、最初はロープや木々を頼りに、登っていく。泥道で滑りやすいので注意して行くと、30分ほどでトッタの泉。ここでしばしの休息。十分給水し、再び急登を行くと、見晴らしの良い場所が現れてくる。やがてトッタの泉から1時間ほどで、ヌカビラ岳の肩、2箇所あるハシゴ場に出る。2箇所目のハシゴを登ると、金庫岩の向こうに、晴れていれば、幌尻岳の雄姿が飛び込んでくる。ハイマツ帯を登ること5分、ヌカビラ岳山頂に到着。ここまで駐車場から3時間45分、時刻は既に午前7時45分だった。私は個人的にここから見る幌尻岳が、気に入っている。北カールを含む幌尻岳全景がその勇姿を表し、なおかつこれから行く北戸蔦別岳、戸蔦別岳の行程も見えている。幌尻岳とは反対側には、今まで通った方角が見え、眼下に北電の取水口とその前の広場が確認できる。またここからは、LINEもできるので、一応の安心感もある。2週間前に来た時は、ヌカビラ岳の小さな看板が、ハイマツにぶら下がっていたが、今回は三角点の上に石のおもりの下に置いてある。
まあそれは良いとして、しばしの休息を取り、午前8時前に北戸蔦別岳に向けて出発した。
最初はハイマツや熊笹の生い茂る道を進んだが、それを抜けると一面のお花畑が開けていた。フウロウやキリンソウ、イソツツジやアザミ、ウサギギクなど、2週間前とはまた違ったメンバーが出迎えてくれた。ヌカビラ岳から北戸蔦別岳に至る登山道には、テントがいくつか既に張られており、それも登山道のアクセントになっていた。2年前はここで写真を撮りすぎたことを反省して、花畑を抜けながら進むこと30分、北戸蔦別岳山頂に着いた。ここで登山道は左側の伏見岳方向と右側の戸蔦別岳方向に分かれる。1ヶ月ほど前に起きた登山事故のせいか、ここまでハイマツも幾分か伐採され、伏見岳方向には間違わない様にテープが張られていた。北戸蔦別岳の看板が着色されていたのが、写真撮影には嬉しかった。ここに山頂でも、風が強い中テントが何張りかへばりつく様に、設置されていた。 ここから戸蔦別岳までは、一つの岩山を越え、急登を登らなければならないので、休む間もなく出立し、ハイマツ帯を下り、戸蔦別岳との中間点にある岩山を超えた。この辺りから徐々に上り下りが厳しさを増し、40分程かけて幌尻山荘との分岐看板がある地点までたどり着いた。ここから、あと30分程登れば戸蔦別岳、正面には幌尻岳がその存在感を増し加えている。幌尻山荘はどこかと眼下に目をやるが、糠平川沿いにはそれらしきものは見当たらない。岩山を下り、テン場を過ぎて、きつい登り50mほど、午前9時40分程に戸蔦別岳に着いた。ここまで駐車場から5時間30分、あとは下って肩まで一回登れば、登りは終わる。見渡せば、北戸蔦別岳、ヌカビラ岳の稜線が見え、北戸蔦別岳からは右手に伏見岳までの山々が続いていた。幌尻岳への行程は、下りのハイマツ帯の向こうに、両側に切れ落ちた稜線が続き、岩山を越えたところで、幌尻岳の肩への登りに至る。左側の下方には七つ沼カール、今年は雨が少なく既に干上がっていた。10分ほど休憩を取り、ハイマツ帯を下り陵線へ、1時間ほどで長い稜線を抜け、肩への登り口まで、ここからがもうひと頑張り、北カールを右手に見ながら息切れをしながら登って行くと、既に登頂を果たした日帰りの登山者が下ってきた。日帰り登山者は一応に、トレイルランニング等の若者が多く、その足取りも余裕のあるものだった。午前11時過ぎにようやく幌尻岳の肩にたどり着き、あとは稜線歩きを残すのみ、高低差100m、2kmほどの道のりを、進んでいった。道端にはキキョウやリンドウなど紫色に花々が咲き乱れ、ここまでの疲れを紛らわしながら、ニセピークへ20分ほどでたどり着いた。肩から山頂までの中間地点がこのニセピークとなり、ここからは山頂の看板やケルン、登山者の姿が見えている。15分ほど進み、やっと山頂到達、ここまで8時間かかり、12時になっていた。日帰り組の登山者は既に帰途に着いており、風も少ない晴天の中、山頂を貸し切ることができた。北側のヌカビラ岳に至る稜線や、東側の十勝幌尻、カムエク、などぐるりと見渡し、しばし日高の山々を堪能し、休息と栄養水分補給をして英気を養った。 ここからまた下山には、8時間を要することを考えるとそれなりの準備が必要で、栄養剤を服用し、筋肉痛緩和のため、太ももに湿布を張り、暑さのためかなりの汗をかくことも予想して、ミネラルも補給して、20分ほどで下山を開始した。 東側の岩稜帯にはナキウサギがいるらしく、盛んにキッキッと鳴いていた。幌尻の肩、稜線歩きを終え、いよいよ戸蔦別岳への登り、今回はここがきつかった。30分程かけてやっと頂上に、既に時刻は午後2時30分近くになっていた。ここで焦らずしばし休息を取り、北戸蔦別岳へ向けて下る。疲れたら休み、また進むを繰り返し、何とか午後4時に北戸蔦別岳山頂に、暑さの中で多少意識が朦朧としており、トッタの泉までの残りの水の量も考えながら水分補給をして、あとはヌカビラ岳までを進んだ。午後4時30分、ヌカビラ岳から眼下に見える取水口までは、3時間、途中川沿いはヘッドライトになるかと思い準備する。最後に幌尻岳に別れを告げ、下山開始、1時間程でトッタの泉、そこからま1時間程で川沿いまで降り、二股出合からは、ヘッドライトをつけ進む。何度か通っているので、焦らずゆっくりと行くこと30分、午後7時半位にようやく取水口に到着、ここで休息を取り、あとは3kmの林道歩きに臨んだ。三つの坂を行き、川をまたぐ橋を2つ渡って、最後はふらついて午後8時半に駐車場に到着。出た時はほぼ満車の駐車場も数台となっていた。全行程16時間30分、万歩計で32kmの充実した登山となった。
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
最初の林道は3kmの単調な道、北電の取水口からは、ハイキング道で小川や川沿いの崖のロープの張られた道を進むが、さほど危険箇所というものはない、二股出合で右に曲がってから川沿いの道を進むと最初の渡渉に出る。たいがい水量も少なく川幅も狭いため、石から石に飛んでいけば難なく渡れる。ピンクテープを頼りに行けば、迷うことはない。ただ1箇所最後の部分で、行きと帰りのピンクテープが違う箇所がある。登りは直登、下りは巻く感じで、下りから出ないとその位置は分からない。きっと下りで、川沿いの岸壁を進むのは滑ると思ったのか、右手に下る道がある。あと1箇所、川の脇を下る際に、ピンクテープの脇の枝が突き出ており、今まで帰りに何回か頭をぶつけているところがある。 トッタの泉までの急登は、泥道の時が多く、滑るのであちこちに捕まりながら登ると良い。トッタの泉からの急登は熊笹が生えて見えづらくなっている箇所もあるので、足元に気をつけて進む。ヌカビラ岳からは、熊笹、ハイマツが覆いかぶさっているところがあるので、同じく足元に注意、早朝や霧が出ると濡れることもある。 北戸蔦別岳からは右に折れる、幌尻岳方向を確認し、テープが張られている伏見岳方向には行かない。北戸蔦別岳からは、ハイマツが一段と深くなり、進みづらい。戸蔦別岳との中間点の岩山は、足元が滑るところもあるので、要注意。戸蔦別岳からは、ハイマツ帯を抜け、岩山を越える、幌尻岳の肩までは気を抜けない。肩から見えるのはニセピークになるので、山頂が見えたと思わない。 日帰りの場合、午前3時に駐車場を出て、山頂に午前11時ごろに着くのが良い、午前9時半ごろまでに戸蔦別岳に着いていなければ、引き返した方が良いだろう。行きも帰りも同じ時間と体力を要すると考えた方が良い。ヌカビラ岳からは、避難場所はないと思った方が良いので、天気が悪い場合、とりわけ北海道は真夏でも平地で20℃以下になる場合があるので、その場合は低体温症になりうることも考えて、諦めた方が良いかもしれない。トッタの泉から下は、割と分かりやすい登山道になってはいるので、ヘッドライトが必要な場合でも、焦らずゆっくり行くことを、お勧めする。 あと7月中は林道にアブが多く、防虫対策も必要。
フォトギャラリー:34枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | スタッフバック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | 帽子 |
グローブ | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ |
登山計画書(控え) | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー |
非常食 | 行動食 | テーピングテープ | |||
【その他】 サロンパス、エアーサロンパス、アンメルツ、栄養剤、ゼリードリンク、行きより帰りの疲労度をいかに少なくするか考えて、疲労感を少なくする装備品を携行した方が良い。 |
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