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大展望の笹原無名峰・小松のコブ

小松のコブ(点名:小松峰)[仁淀川町と久万高原町界]( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: いの町の国道194号を北上して下八川弘瀬から国道439号に折れて西進。
仁淀川町北浦で北浦橋に右折し、渡った先も右折。
用居舟形のY字路で舟形集落方面の道路標識を見て、その道に右折。
舟形集会所北方のY字路にあるゴミステーションに駐車した。
登山口のすぐ手前にも駐車スペースはあるが、車を方向転換する際、急坂をバックしなければならない。

この登山記録の行程

駐車場所10:13・・・滝の手前の渡渉地10:30・・・高度計高度840m地点でルートを探して往復11:25~11:34・・・尾根の77番ポール12:34・・・旧西桁越跡13:11・・・山頂で休止13:34~14:13・・・薄い十字路14:42・・・1061m峰14:51・・・尾根の下り口14:53・・・往路引き返した840m地点で休止15:17~15:32・・・滝手前の渡渉地16:01・・・駐車場所16:13

コース

総距離
約5.2km
累積標高差
上り約721m
下り約726m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

[パノラマ無名峰を道なき難ルートで登る]
旧池川町の県境に東西に横たわる笹尾根の無名峰・小松のコブ(1235.2m)。稜線から下は植林が多いものの、県境尾根は自然林の笹原で、山頂からは南方に有名峰並の好展望が広がる。
この山名について、ネットでは皆「小松峰」と記載しているが、それは飽くまで点名であって、山名ではない。
地形図に記載されている高知県側からのコースは先月、山レポで説明したように三コースあるが、殆どの無名峰ピークハンターらは、最短コースである三角点再測量コースの舟形林道コースを取っている。遠回りの面河越コースも以前、旧吾川村の山岳会がホームページで紹介したことがあった。ならば、ネットでは一度も紹介されたことがない、西桁(にしげた)越コースを登るのが私の役目だと思い、先月、一日かけて無名の滝手前の峠道が一旦途絶える箇所から先の峠道を探査した。

が、踏み跡が存続していたのは標高800m前後までで、そこから先はこの前投稿した新倉山のように、超急勾配の沢を登るしかなかった。普通の山屋ならまず辿らない難ルートである。
尚、西桁越の位置は地形図にある、舟形林道コースと合流する地点ではなく、1220mピーク西のコルである可能性が高い。昭和22年発行の地形図では、峠道の上部は記載されておらず、崩土マークが描かれている。これは本来の峠から下が大規模な土砂崩れを起こし、コースが変更されたことを表しているものと思われる。

[コース]
ゴミステーションから北東に歩くとすぐ三叉路があるが、ここも北上する。
その先、左手に大木が立つ空き家の先から、低い石積みの歩道が前方左にY字路となって分岐しているが、これが西桁越の峠道である。
道は最奥の民家の角で三叉路になるが、峠道は北東に進む方。畑沿いを走る道はほどなく、上条谷川右岸(西岸)を遡行するようになる。

一直線の急坂を登り、一旦下った後、道は黄色い国土調査の杭の所で途絶えるが、そこが最初の渡渉地。渡渉する前に右岸をそのまま遡り、無名の滝を見物しても良い。
先月、渡渉した先の踏み跡が分からず、随分探し回ったが、ルートは山際にあった。よく藪の中を見ると、斜めに上がっている平坦な部分がある。木々の刈り分けがされてないところを見ると、国土調査員はこの辺りの峠道跡を探せなかった可能性がある。
岩盤から染み出た湧水で路面が沈みがちだが、これを上るとすぐ支流の涸れ沢に突き当たる。対岸に道跡は確認できないが、ここは東の涸れ沢沿い斜面を少し上がってから渡渉するようになっている。

渡渉した先の踏み跡も薄いが、少し進むと国土調査の杭が左下路肩に現れる。国土調査員はここまでの道筋が分からなかったため、下の植林帯から斜面を上がってここに登ったのだろう。
ここからは目の前の垂直に近い岩盤をぐるぐる巻く形で乗り越える。乗り越えた先の起伏は緩いが、次の涸れ沢(支流)の渡渉地は伐採された植林の木が邪魔なので、本来の渡渉地のやや下を渡り、斜面を這い上がって峠道に出る。一応、踏み跡もある。

ここから先、国土調査員は何度も沢(上条谷川の本流)を右岸左岸に渡渉していることが、木々に巻き付けられた紅白テープで分かるが、本来、渡渉する必要のない所もいくつかある。これは進路方向の両岸を見れば判断できる。切り立った岩盤があれば対岸に渡渉しなければならないし、植林帯の緩傾斜地がそのまま続いているようなら渡渉する必要はない。
沢は二本続けて渡渉する箇所もあるが、中州のようになった二本の沢の中心部を登る箇所もある。もう上部に来れば踏み跡もなくなるので、歩き易い所を登れば良い。

本来の峠道のあった沢沿いがあまりにも急勾配になったため、東側の沢に逃れたが、こちらもほどなく直登が厳しい勾配になった。1061m峰から南西に派生する尾根に乗ろうかとも思ったが、その斜面も急なため、西に植林の斜面をトラバースして行くと、岩場から尾根っぽい地形が続いていたので、それに乗った。しかしこれも這い上がらなければならないほどの勾配。
何とか尾根に出たが、そこは平坦だったことから、1061m峰北西のコルであることが分かる。ここからは舟形林道コースを辿ることになるが、笹が下草となった植林帯の中には踏み跡が付いている。

急坂を登り切った所は薄い十字路になっており、三角点再測量員のナイロンテープも現れるようになる。小松のコブは平成初期に三角点の再測量がなされているが、旧池川町では’00年代初頭にも町内の三角点の再測量を行っている。
十字路は左折する。この道は地形図の破線に並行して尾根の西下を進んでいる。
日当たりがいい箇所ではスズタケが藪化しているが、その箇所は10m弱で終わる。
稜線が近づいてくると、前方左奥の木の間越しに小松のコブらしき山体が見えてくる。
稜線に出た所辺りが西桁越跡だろう。ここからの尾根上は植林もなく、最初のうちはまるで有名高山のような笹原が続く。

山頂手前の小ピークを過ぎると、やや笹が藪っぽくなったため、尾根の北直下を進む。
山頂自体は狭く、三角点も笹に隠れ気味だが、南からの展望は素晴らしい。東雑誌山(高森山)から雑誌山、西雑誌山(雑誌西山)、二箆山(ふたつのやま)へと続く尾根を始め、はるか彼方の山並みまで遠望できる。東方には雨ケ森も端整な山容を見せている。
帰路は、1061m峰から南西に伸びる尾根を下山しようとしたが、スズタケの密林と化していたため、少し引き返し、往路登った尾根っぽい箇所を下り、尾根の形が消えてからは扇状地の中心部を目指して急勾配の斜面を下った。
涸れ沢に達するとそれを下って往路、ルートを探して往復した地点まで下り、そこからは元来た道を引き返した。

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