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明智越えから清和天皇廟を経て愛宕山へ

愛宕山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (うめぞー さん )

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行程・コース

天候

曇り時々晴れ

登山口へのアクセス

電車
その他: JR京都駅から嵯峨野山陰線に乗り換え亀岡駅で下車、北口から保津川下り方面を目指し保津橋を渡る。一つ目の信号を右折しまっすぐ進むと水尾への分岐があるので右へ進む、突き当たりまで行き右に行くと酒屋の酒の空瓶が積み上げてある建物があるので左から裏手に回り込むように進むと登山口がある。

この登山記録の行程

JR亀岡駅着(8:00)・・・登山口着(9:00)・・・峯の堂(むねんどう)(9:30)・・・神明峠分岐(9:40)・・・清和天皇廟(10:30)・・・水尾別れ(12:00)・・・愛宕山山頂(12:30)・・・清滝バス停(14:40)

コース

総距離
約15.7km
累積標高差
上り約1,517m
下り約1,505m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

明智越えから一回もアスファルト道を通らず水尾の里へ向かうという結構ハードな行程です。
愛宕山へ行かない方は保津峡から帰る方が安全なので分岐を保津峡方面へ向かってください。
ではコース案内です。
JR亀岡駅で下車し北口から表に出ます。
(亀岡駅までのアクセスや時間は各自で調べてください。)
表からは一本道なので道なりに進みます。
途中、左手に保津川下りの乗船場を見送り保津橋を渡ります。
橋を渡りきった先にある信号のある交差点を右へ進みます。
少し行くと右側に保津八幡宮がありますので参詣するといいでしょう。
(亀岡の名木に選ばれたクスノキの大木があります。)
そのまま道なりに進みますが集落なので枝道もあります。
わからない場合は地元の方に聞くといいでしょう。
迷わないための順番は1、保津八幡宮 2、養源寺 3、文覚寺の順番で通り過ぎます。
文覚寺のところで水尾方面5kmの看板がある分岐があります。
左へ進むと水尾の里へ行ってしまうので右へ進みます。
その辺で初めて道標(明智越えハイキングコースと書かれています。)があります。
道なりに進むと丁字路に突き当たるので右へ進みます。
すぐに酒瓶を積み上げた建物が見えてきますのでその建物の左側を少し進むと登山口が見えてきます。
登山口の周囲にはコースマップがありますので参考にしてください。
またこのあたりはスズメバチが生息しているのでハチの活動時期は虫除けスプレーなどで事前に予防しておいてください。
登山口から少し進むと城跡などの看板がありますが無視して左へ進んでください。
この辺の看板(なになに跡や伝説、なになに石などいろいろありますが一切ありません。)
にはQRコードが貼ってありますので携帯に取り込んでおき後で調べるといいでしょう。
ちなみに現地には何も残っていませんので探すだけ疲れます。
私は一つずつ調べてみましたが跡地か?と思われるぐらいで痕跡すらありませんでした。
左に進んで少し行ったあたりから急な上りになっていきます。
高度差300m程を峯の堂(むねんどう)まで一気にあがりますので上りはじめの体には結構堪えます。(保津の集落が90mぐらい峯の堂あたりは390mほどあります。)
またこのあたりの道標は数が少ないため地図とコンパスは必須です。
峯の堂には説明看板があるだけで周囲を見て回りましたがそれらしい場所は無かったので説明看板を写真に収めたら先へ進むといいでしょう。
このあたりから道は平坦になりますので歩きやすく快適なハイキングコースと変わります。
ただ、相変わらず道迷いしやすい道が何箇所かありますので誘い込まれないように注意してください。(本線よりいい道もあります。)
土用の霊泉あたりは道崩れから左に巻くような道がつけられています。
注意して進めば特に問題はありませんが霊泉も見当たりませんので説明看板だけ見ておくといいでしょう。
ここから少し進めば神明峠と保津峡への分岐があります。
保津峡へは右に進みますので明智越えのみを楽しみたい方は右へ進んでください。
基本道なりに進めば問題なく保津峡へ行けますが途中一箇所分岐がありますのでそこは左へ進んでください。(右へ行くとむちゃくちゃ遠回りになります。)
私はアスファルトをできるだけ避けたいので神明峠から水尾の里へ抜ける道を選択します。
神明峠への道は上級者向けになりますので読図・コンパスが使えることが条件になります。
分岐を過ぎるとすぐに鉄塔があり、ここからの景色は素晴らしいので休憩してもいいですがこの先にもいっぱい展望のいい場所がありますので小休憩ぐらいに留めておきましょう。
鉄塔を過ぎてすぐに二つ目の鉄塔があり、ここから少し急登があります。
ただこの急登を上りきれば稜線となり展望が開けます。
休憩ができるような広場はないですが少し脇によければ通行の邪魔にはならないので小休憩ぐらいなら問題ないと思います。(まあ、こんなところへ来る人はそうそういませんが。)
このあたりにも道標はありますが小さな道標のため見落とさないよう注意してください。
しばらく進むと前方にソーラーパネルが見えてきます。
どうやらNTTさんの中継局のようですがこのあたりから右手に水尾の集落が見えてきます。
これが大きな間違いをするきっかけになりました。
ここから先は遭難のきっかけになりかねませんので皆さんは決して真似をしないでください。
私は元々水尾の里から愛宕山へ登るつもりだったので途中で水尾に降りなきゃな~と考えながら歩いていましたがなかなか里へ向かう道がなかったためこのまま進めば神明峠から愛宕山へ向かうことになり、そうなると稜線から道伝いに登ることになるためアップダウンが少なく足のトレーニングにならないな~と思っていた矢先、NTTさんの中継局からすぐに右へ下る道がありました。
神明峠へ向かうにはまっすぐ進んでください。(いや絶対真っすぐに進んでください。)
私は神明峠へ向かう道と同じ道幅であったこととテープでマーキングしてあったこと、道の先には水尾の集落が見えていたことから安易な考えで右へ進んでしまいました。
最初は快調に下っていったのですが・・・途中から道がありません。
へ?と思い周りを確認しますが私が下ってきた道以外それらしい枝道もありません。
そういえば少し気になっていたのが下ってくる最中、赤テープに混ざって一箇所だけ黄色と黒色のエマージェンシーテープがあったのです。
最初は躊躇したのですがその先のテープも赤テープだったためテープが足りなかったか?ぐらいに捉えそのまま進んでしまいました。
本来なら元来た道を戻るのが王道ですがすぐそばに鉄塔が見えていました。
鉄塔があるということは必ずメンテナンス用の道があるはずでそこから里へ抜けられると判断した私は道なき道を慎重に鉄塔まで下ります。
鉄塔まで降りきると予想どうり杣道のような道がありましたのでそちらへ進むことに・・・
しかし、少し進んだ先はロープで通行止めになっており又道を見失うことに・・・
これは困った、やはり無理せず戻るべきだったと後悔しますがこういう時こそ落ち着いて周囲の状況を判断しようとまず時間を確認します。
遭難時に一番怖いのはタイムアップです。
時間と体力に余裕があれば元来た道を戻り稜線に出ることができますがどちらかが欠けても戻ることは厳しくなります。
幸い時間はたっぷり余裕があります。(この時点で午前10:30頃)
次に体力ですがこれは全く問題がないので(元々まだ愛宕山に登るつもりだった。)地図とコンパスと高度計で自分の現在地を確認します。
水尾の里へは右でも左でも同じぐらいの距離にいることが判明したので後はどうやって降りていくかです。(高度は430mほどでした。)
周囲を確認すると私がいる場所の周辺の樹木に伐採の跡がありました。
伐採の跡があるということは必ず里からここまで来るルートがないとチェーンソーなどの機材が運べませんし仮にのこぎりで切ったとしても人間がここまで来て切っているわけですから道はあるはずなのです。
急な斜面を伐採の跡を追うように慎重に下って行きます。
こういう時は焦らず慌てず最終的に登り返す気持ちとビバークも辞さないという強い意志が必要です。
遭難時に必要なのはいかに客観的に自分や周囲を見ることが出来るかどうかが明暗を分けます。
闇雲に下山しようとしたり理論もなにもなく下っても被害を大きくするだけです。
私の中で30分というタイムリミットを設けました。
30分下っても杣道すら見つからず里へもいけないようなら登り返す選択です。
少なくとも道のある場所まで危険な箇所があるため2時間は見ておこうと考えていました。
10分ほど慎重に進むと小さな人一人歩けるような杣道が左右に伸びていました。
やはり地図は正しかったな左右どちらでもいけそうだなと思った矢先、私の心の中で何故か左に進まなければいけないという感情が湧きました。
これを勘とかたずけるのは簡単ですが私は今まで窮地に立たされたとき、この奇妙な感じで助けられたことが多々あったためここも従い、左へ進みました。
最初は人一人ぐらいの道が少しずつ広くなっていき人が二人ほど肩を並べて歩けるぐらいの道幅になったとき、前方に物置小屋のような物が見えました。
これで里へ出ることができるかも知れないと思った私は安堵します。
小屋の横を抜けた私は絶句しました。
小屋の横を抜けた先にあったのは清和天皇廟だったのです。
深山の中、荘厳な佇まいの廟を見たとき思わずその場で伏し拝みました。
思えば先ほどの左へという強い思いはここから発せられたものなのかと感動しまた無事にここまで下山できたことを廟と山の神様に感謝しました。
ここからは参詣道を下っていくだけなので気は楽です。
九十九折になった参詣道の途中に水場があったので飲めるかどうかはわかりませんでしたがなんとなく力をいただけるような気がしたため飲ませていただきました。
結果、なんともなくすごくおいしい水だったことを報告しておきます。
途中の道のりはここに滅多に人が訪れることがないことを物語るように苔むした道が続きます。
清和天皇様に感謝しながら天皇廟入口に立ちます。
ここからは水尾の里へ向かいます。
集落の中を進むと民家の塀に愛宕山登山口への案内がありますので従います。
ここからは急な坂道が登山口まで続きますのでゆっくりと進んでください。
急な坂道を200mほど登った先に道標があり左手に登山口があります。
ここから愛宕山へ行くわけですがこの道は愛宕山参詣道の中でも一番きつい道です。
表参道は途中に休憩小屋が三ヶ所(三合目、五合目、水尾別れ)ありますし大杉の社あたりからはなだらかな道になるので足を休めながら進むことができますが水尾からの道はそういうものが一切なくただ急登が水尾別れまで続くのみとなります。
なので地元の方でもここから登る人は全くと言っていいほどいません。
生半可な気持ちで進むとバテてしまいますので注意してください。
私も大抵の山でバテた事はありませんがこの日はルートを間違えたこともありアップダウンも半端ではなかったため下山した時には飲み水全て使い切っていました。
バテはしなかったものの飲み水を使い切るということはなかなかないのでやはりきつかったのだと思います。
厳しい登りをなんとか乗り切って水尾別れまで到着した私はいつもなら休憩なしでそのまま山頂に向かうのですが流石に疲れたため水尾別れの小屋で10分ほど休憩しました。
行動食を食べ水を飲みリラックスできた私は気力・体力ともに回復したので山頂を目指します。
山頂に着き、愛宕神社に参詣したあと食事をいただき帰路につきます。
帰路は表参道を選び、勝手知ったる道を順調に下って行きます。
下山途中にある路傍のお地蔵さまに無事に下山できる喜びを感謝しながらお助け水のある場所まで行きます。
お助け水をたくさん頂いてバス停へ向かいます。
このあたりもあと少しで桜が咲き乱れ観光客でいっぱいになるんだろうな~と思いながら最後の坂道を上がります。
バスに乗り込み一路阪急嵐山駅へ向かいます。
ここから馴染みの温泉で汗を流し、駅前のお店でビールをいただいた私は家路につきました。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 バックパック
スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ 予備電池 タオル
帽子 グローブ サングラス 着替え 地図 コンパス
ノート・筆記用具 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具 ツエルト 健康保険証
ホイッスル 医療品 ロールペーパー 携帯トイレ 非常食 行動食
GPS機器 アウターウェア オーバーパンツ バラクラバ オーバーグローブ 雪山用登山靴
アイゼン ピッケル ショベル プローブ ビーコン ゴーグル

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