行程・コース
天候
晴れのち曇り
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
瀬戸中央自動車道・児島ICを降り、国道430号、県道74号、県道217号を経由し、番田地区の登山口へ。但し、軽四一台が転回・駐車できるスペースしかない。「番田住宅前」バス停近辺で駐車場所を探した方が無難。
この登山記録の行程
登山口13:31・・・途中休止14:10~14:28・・・八丈岩山15:02~15:20・・・国立公園案内板の分岐15:32・・・立石山15:44~16:08・・・登山口16:33
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
玉野市番田の光南台アルプスの一座、標高154mの立石山山頂には、俗に「番田の立石」と呼ばれる高さ10mの「鉾立岩」がある。地形図にも「立石」と表記されている。この山は尖峰で山頂も狭いため、根石である自然の立石とは思えない。が、現代の技術をもってしても、車道が通じていない尖峰の狭小山頂に、この何十トンもの巨石を立てて設置することは不可能ではないかと思う。だとすれば、この鉾立岩は、先史の巨石文明遺構、メンヒル(人為的立石)と考えざるを得ない。
立石山と尾根続きの八丈岩山は標高が280.9mと低いものの、一等三角点峰であり、且つ、瀬戸内海の展望が開け、登山コースも整備されているので、ハイカーには親しまれている。ハイカーの間では鉾立岩(「番田の立石」の呼称で)は比較的知られているが、殆どの者は、岡山市と玉野市との境界尾根と、立石山から続く尾根との合流地から立石山を往復している。が、そのコースでは急勾配の尾根を登り返すことになるため、体力を浪費することになる。
立石山への直登コースは各種文献では廃道化している旨、説明されているが、現在は直登コースや遠回りの周回コースはきれいな状態で存続しているので、往路、後者のコースを登り、八丈岩山を往復した後、前者コースを下ることにした。但し、両コース共、登山口周辺に害獣除けの柵が張り巡らされている。
交通アクセスについては、当方は児島ICを降りたが、それはこれらの山を登る前、ある施設に寄っていたためで、直接行く場合は水島ICや早島ICから国道2号を経由した方が早いかも知れない。
登山口周辺のアプローチも当方が利用したルートはお勧めできない。当方は鉾立小学校の南を北東に進む道路を選んだが、この道路は幅員が狭く、対向車が来ると進退窮まる。お勧めは、県道74号の杭原川河口に近いどこかの路肩に駐車し、河口のすぐ北を東西に流れる水路沿いの道を西進する。X字路に来ると道なりに南西に進む。
そして一つ目の右折道に入る。ここには小さな手製の立石の道標が設置されていたと思う。ネットではこの道沿いの2ヶ所に駐車スペースがある旨、記述されていたが、そのようなスペースはどこにもない。
この道路終点に辛うじて軽四が一台、転回・駐車できるスペースがあったため、そこに駐車したが、周辺の畑の農家が軽トラを駐車する可能性もある。ただ当日は夏日で且つ、13時を回っていたため、農作業をするとしたら午前中に行うはずで、午後はここに駐車しないだろうと判断した。
道路終点奥の立石山直登コース入口に手製道標があったが、地形図では急勾配になっていたため、そこの三差路を右折し、砂防ダムを渡って周回コース登山口を目指した。ダムを渡った先の山際には延々と害獣除けの柵が続いている。
一番高くなっている箇所が尾根の取付き部のはずだが、柵には扉がない。ネットでは針金で何ヶ所か固定されている柵の扉を開けて入った旨の記述があったが、それは扉ではなく、柵の継ぎ目を外して中に入ったということか。しかしその行為は器物損壊罪に問われかねない。それ故、登山口近くの柵の内側にある木の又に登り、柵を越えた。かつてその周辺には複数の手製の道標が掲げられていたようだが、皆、撤去されていた。道標設置者は地権者に無断で行っていたのか。
柵があるとは言え、数年前、光南台アルプス縦走路を整備した有志(前述の各道標も設置)がこの道も整備したのか、藪一つない。
樹林帯を抜け出ると所々路面近辺に岩肌が露出した道になり、所々瀬戸内海が開け、気持ちいい。ツツジも見かけられる。
西方が一部開けた箇所もあり、鉾立岩が屹立した様子も見られ、立石山の登頂意欲も増す。
標高160mで整備された八丈岩山登山道に合流するが、ここからは勾配がややきつくなり、丸木階段も設置されている。この道からも立石山を望見できる好展望の岩場があり、山頂並みのパノラマが広がる。
立石山から続く尾根との合流点には、瀬戸内国立公園の案内板が立っているが、これに記載されたマップには八丈岩山の登山コースしか載っていない。有志がマジックで立石山のコースを書き込んだ跡も見られるが、白いペンキで塗り潰されていた。そのコースを辿った者が万が一、転落その他の事故を起こした場合、国(環境庁)や自治体が責任を負わされるケースがあるため、無断で設置した道標等は撤去されることがある。当方がかつて石鎚山土小屋コースに設置した東稜コース起点の道標も森林管理署に撤去された。
ここからも丸木階段が続くが、勾配はそれほどきつくはない。この尾根にも巨石や大石が纏まっている箇所があったと思う。
右手に看板が現れると、そこには八畳敷きほどある、上面が平らな八丈岩があり、三角点付近からの展望を遥に上回る絶景が展開する。梅ヶ原山や宝録山がまるで島のように見え、県道74号と463号に挟まれた二つの池は、その池の間が天橋立風に映る。一昨年訪れたアートの島、犬島も小さく見える。
そのすぐ上が山頂で、三角点奥からは海だけではなく、内陸側の展望も広がっている。
復路は前述の国立公園の案内板から高木のない急勾配の尾根を下る。踏み跡は不明瞭な部分もあるが、尾根が明瞭だから迷うことはない。こちらの尾根にも所々ツツジが咲いている。
鉾立岩が段々近づいてくるが、立石山は地形図では尾根との比高が殆どないように描かれている。が、実際は尖峰で、コルから最後の上りとなる。しかし尖峰なのに顕著なピークとして描かれないのはなぜなのか。例えば高知県の天王ノ森や剣ヶ岳等も地形図では尖峰ではなく、平坦な尾根の一部として描かれている。
鉾立岩は見上げるほどの巨大立石で、北面は切断した後、磨いたように真っ平。自然の妙と言うより、先史巨石文明の妙か。
周囲には木々はないため、ここからも瀬戸内海の絶景が広がっている。
鉾立岩を始め、周囲の複数の巨石には供物台のようなものがあるから、山頂周囲の巨石を信仰対象にしていたのだろう。
ここからの下りは更に急勾配になるが、道の縁を切石やセメントで固めた参拝道が雷状に下っている。樹林帯に突入してしばらくすると、往路の登山口同様、柵が一帯に巡らされている。登山者の多くは強引に柵を突破しているようだが、できるだけ損壊は避けるべきで、柵沿いを北東に進むとコンクリートの貯水槽があるから、そこの縁に上がり、柵を飛び越えたい。
柵の外側を北東に進んでいくと、藪っぽくなるが、そこからすぐ下を通る作業車道に降り、更に北東に進んでいくと池の先で、南に直角に小川沿いに折れ、下るとすぐ往路の登山口に到る。
フォトギャラリー:19枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 帽子 | グローブ | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 行動食 |
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