行程・コース
天候
曇り午後から晴れ。無風稜線弱風。駐車場12℃から20℃。
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
月夜野ICから国道17号苗場スキー場を過ぎ火打峠(登山口バス停)の先P標識を右折し平標山登山口駐車場を利用後払い600円水洗トイレ登山届靴洗い場公衆電話自販機キッチンカー有。湯沢IC利用の方が運転が楽。満車の場合臨時駐車場が2箇所開設。※JR越後湯沢駅よりバス西武クリスタル線乗車34分間平標登山口下車610円現金平日8本土日祝日10時35分を増便し9本。時刻表や料金は南越後交通株式会社へ。往路東京駅6:36⇒8:05越後湯沢駅8:20⇒8:54平標山登山口着。復路最終便登山口発19:42湯沢駅行。
この登山記録の行程
自宅2:20⇒赤城高原(朝食)SA⇒月夜野IC4:30⇒5:10駐車場5:30・・5分・・5:35登山口・・85分・・7:004合目(鉄塔)7:08・・47分・・7:55松手山7:58・・37分・・8:35休憩9:00・・33分・・9:339合目9:36・・28分・・10:04平標山頂10:06・・4分・・10:10花畑散策10:20・・6分・・10:26平標山頂(昼食)11:17・・53分・・12:10平標山ノ家12:25・・53分・・13:18林道13:20・・60分・・(途中から沢沿い登山道へ)・・・14:20駐車場14:44⇒15:30月夜野IC⇒17:00自宅
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
皆さんの「ヤマケイオンライン」の登山記録「平標山(たいらっぴょうやま)」を読んでいて、花の種類も数も大変多いので、また花の百名山平標山へ行きたいなと思っていました。特に、ハクサンイチゲ・ハクサンコザクラ・ヨツバシオガマがお目当てです。今回は、大変辛い、痛みをこらえての登山となりましたが、何とか実現することができたので、嬉しかったです。
5月11日栃木県袈裟丸山下山時には、先に左足が攣り、続いて右足、その後は右膝に激痛が走り、辛く苦しい登山となってしまいました。積算標高差が1,000m以上あると、発症することが分かりましたので、今回もその備え(間食多め・水分補給の回数増と筋肉痛消炎剤を持参し事前使用)をして、出かけました。※標高は平標山登山口約970m。平標山頂1,984m。
5時30分駐車場トイレ脇から小道に入り、林道を左折し橋を渡って、臨時駐車場前を通り過ぎて、すぐ先に登山口がありました。桃色の鮮やかなタニウツギが迎えてくれました。また、ウグイスの鳴き声が響き渡っていました。
登山道に入ると、いきなり階段歩きの急登が待ち受けていました。足慣らしのため、ゆっくりと歩幅を小さくして登って行きました。次々と登山者が後ろから近付いては、私を追い越していきました。ヤマツツジ・アカモノ・ナエバノキスレ等、花々が次々と現れ始めると、カメラを向けていました。私も、右膝が痛むので、左膝を地面に付けて、安定した姿勢を保って、撮影を始めました。
登山道が荒れていて、靴とスパッツが泥だらけになりました。2本の梯子を掛ける等、整備されていますが、追い付かないように思いました。大変蒸し暑く、微風のため、たくさんの虫がまとわりつきました。防虫対策を全くしないで、長袖シャツをまくり上げて、歩いてしまい、後でかゆくなりました。防虫対策が必要です。
7時鉄塔、4合目に到着し、飲料ゼリーを口にしエネルギーをチャージしました。かなり汗をかきましたので、こまめな水分補給に努めました。花の種類が増えて、コケイラン・ベニサラサドウダン・ウラジオヨウラク・マイヅルソウ・ユキザサ・アカモノ等を見ると、辛さを忘れさせてくれました。
松手山に出ると、一気に視界が広がり、涼しい風を感じました。しかし、前方の平標山頂は、かなり遠く、標高差が大変大きく感じられました。新しい登山道を下り始めた時に、右膝痛がさらに酷くなりました。わずか約50mですが、笹の根が新しい登山道の表面に残り、滑りやすいので、膝で踏ん張ったためです。
鞍部から先を見通すと、かなりの急登の連続です。両太腿と右膝を今のうちに手当てしておいた方が良いと判断し、石の陰に座り、ズボンをまくり上げて、消炎剤を患部に吹き付けました。また、小腹を満たし、水分補給もしました。
急な木道の階段が現れると、私のペースがさらに落ちました。膝に力が入らないのです。立ち止まって周囲を見渡すと、赤紫色の花の先だけ見えました。近付いてみると、ハクサンチドリの花が咲き出していたのです。嬉しくなって、撮影に没頭しました。
8合目標識裏側には、ハクサンイチゲ群生地が広がっていました。近付こうとすると、ロープが張られていました。やむなく、望遠にして撮影しました。9合目のハクサンイチゲの群生地を目指し、気合を入れました。ヨツバヒヨドリがあっちこっちで見られるようになりました。まるで小さな群生地のようです。イワカガミの花の色が、濃い桃色になっていて、鮮やかさを感じました。
前方の男性が、身を屈めて、カメラを向けている光景を目撃しました。たぶんハクサンイチゲの群生地だなと思いました。足早に歩くと、まさしく群生地でしたが、花びらが地面に落ちている茎もありました。最初は、「やや遅かったか」と思いましたが、よく見渡すと、旬を迎えた茎もたくさんあり、私は楽しむことができました。
10時26分、笹原を抜けると、急に開けた広場に出て、平標山頂にやっとたどり着きました。昨年は、休憩を含めて駐車場から3時間44分でしたが、今回は途中で手当したので、何と4時間56分もかかってしまいました。苗場山や仙ノ倉山等の眺望も期待していたのですが、360度ガスっていて、山体は全く見えませんでした。仙ノ倉山まで往復するのは、疲労度や痛みを考えると無理だと判断し、途中の花畑まで行くことにしました。下りの石畳み階段が大変きつかったので、歩幅や段差を小さくして花畑へ向かってゆっくりと歩きました。
真っ白い花びらが目に飛び込んで来ました。そこには、花畑が広がっていて、「天空の楽園」になっていました。ハクサンイチゲの群生地です。ハクサンイチゲは、昨年に比べると、本数が少なく、しかも小ぶりだなと思いました。聞くところによると、これから本数が増えて、成長しそうなので、しばらく楽しめそうです。ハクサンイチゲの群生地は、焼石岳(岩手県・秋田県境)が大変有名ですが、ここ平標山も素晴らしいです。
白いハクサンイチゲの中には、赤紫色の花が所々に混じっていました。ハクサンコザクラです。群生はしないで、数本ずつが直立して、花びらを大きく開いていました。黄色い花はミヤマキンバイ。固まってたくさん咲いていました。濃い桃色はイワカガミ。大変鮮やかな桃色です。アズマシャクナゲの花は、咲き残りですが、見ることができました。花畑の末端まで行きたかったのですが、上り返しが辛いことを考えて、途中で引き返しました。
平標山頂は、30名以上の登山者でごった返していました。端にシートを広げ、昼食にしました。この頃は、時折青空が広がり、苗場山頂の一部が少し見えましたが、すぐに雲の中に入ってしまいました。
そんな中、左足太腿に違和感を覚えました。ゆっくりと、立ち上がった途端、攣った時の激痛が走りました。こらえながら消炎剤入りスプレーを取り出し、スパッツを外し、登山靴を脱いで、シートに座りました。ズボンの裾を膝の上まで捲し上げて、スプレーを噴射しました。冷たくて、気持ちが良かったのですが、痛みはなかなか収まらず、優しく手の指でマッサージを続けました。
今日の下山は、痛みをこらえての歩行となると覚悟しました。ともかく時間を掛けて、歩幅と段差を小さくして、ダブルストックを使用して、足への負担を少なくして歩こうと考えました。
11時17分平標山頂を後にし、平標山ノ家へ向かいました。まずは、木道の階段を、幼児が歩くように、先に左足を出して下の木道に置き、次に右足を運んで両足を揃える、これを繰り返しました。先程追い越して行った登山者が、もう下の方で、小さく見えました。花は、タテヤマリンドウ・イワカガミが大変多かったです。辛い気持ちが紛れました。コースタイムは30分ですが、およそ2倍の53分もかけました。
12時10分山ノ家に無事に到着しました。痛みは消えていましたが、3度目となるスプレーを吹きかけました。いよいよ最後の下りですが、前半の林道へ出るまでが急坂となっています。また、再発するだろうと予想しました。スダヤクシュとユキザサの小さい花びらを見ました。登山道が大変整備されていて、歩きやすかったです。
痛みが無くなり、林道に出てほっとしました。上空は青空が広がり、涼しい風が吹いていて気持ちが良かったです。林道を早歩きで約50分程進むと橋があり、その先の標識(登山口)を確認し、林道から沢沿いの登山道に下りました。ぬかるみや大小の石が散在し、大変歩きにくかったです。小さな流れを飛び越えた時、今度は右足太腿が攣りました。「もうすぐ駐車場だから我慢!我慢!」と自分に言い聞かせて、歩き続けました。14時20分駐車場に無事に到着することができました。
残された心配事は、復路の運転でした。眠気覚ましにホットコーヒーを飲もうかなと思いました。しかし、前回カフェインのため、帰宅後夜熟睡できなかったことを思い出し、諦めました。キッチンカーが来ていたので、せめて軽食と冷たい飲料を摂ればよかったなと今になって思いました。関越道の渋滞が気になっていて、気持ちが急いていたからです。
月夜野IC(約35㎞)へ向かう国道17号線は、道幅が狭く、急カーブ(半径30m)が多いので、湯沢IC(約19㎞)から関越道に入った方が良かったと後で反省しました。関越道に入ると、眠気を我慢して運転続けて、17時車をわが家の庭に入れエンジンを止めた時は、ほっとしました。今朝は、2時20分に自宅を出発したので、日帰りで無理するのではなく、一泊すると心身共に楽だろうなと思いました。
本日は総距離約10,4㎞、積算標高差は上り下りも約1 ,053m。行動時間は全部で8時間50分、歩行時間は平標山まで上り3時間55分(コースタイム3時間10分に対して倍率1,24倍)、登山口まで下り2時間46分(2時間10分に対して1,28倍)、花畑散策20分。休憩は合計1時間47分。
今日は、心身共に疲労困憊しましたが、たくさんの花々との出会いには感動しました。強い不安感がありましたが、事前に対策を立てたので、思い切って出かけてよかったです。反省点もありますので、次回の山行に生かしていきます。
フォトギャラリー:74枚
平標山登山口駐車場。奥は水洗トイレ登山届公衆電話。その脇から歩き始める。林道に出て直ぐ左折し橋を渡る。
タニウツギ(谷空木)が迎えてくれた。
登山口
松手山コースから平標山へ向かう。
丸太で土止めした階段が続く。
ヤマツツジ(山躑躅)。
色が鮮やかで満開だ。
アカモノ(赤物)。
ナエバキスミレ(苗場黄菫)かな。
タニウツギ。
急なはしごをゆっくりと登る。
4合目にある鉄塔が見えてきた。おやつタイム。
ガマズミ(蒲染)だったんだね。やっと判明。
コケイラン(小蕙蘭)。
花が咲き出している。
熊に注意。慌てて熊鈴を取り出す。
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エンレイソウ(延齢草)の実。
ウラジオヨウラク(裏白瓔珞)。
タニウツギが咲き出している。
ユキザサ(雪笹)。
ツクバネソウ(衝羽根草)。
マイヅルソウ(舞鶴草)。
エンレイソウの花。
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ユキザサの小さな花。
曇天でガスって来た。
アカモノ。
松手山に到着。稜線を歩く。新しくできた登山道は、滑りやすい笹の根の上をふわふわと歩く。
ナエバキスミレ。
ツマトリソウ(褄取草)。
イワカガミ(岩鏡)。
オオカメノキ(大亀の木)の花。別名ムシカリ(虫狩)。
ムラサキヤシオ(紫八汐)。
泥濘が酷い。
ミツバオウレン(三葉黄蓮)。
小さい花がきれいだ。
咲いたばかりは、色鮮やかだ。
ハクサンチドリ(白山千鳥)の花が少し見える。
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八合目に到着。
標識の裏手には、ハクサンイチゲ(白山一花・白山一華)が群落している。
登山道脇では、ヨツバシオガマ(四葉塩釜)が見頃を迎えている。
あっちにも。
この急な階段を上ると、
気持ちの良い、ゆるやかな稜線歩きを楽しむ。
9合目には、
ハクサンイチゲが大群生している。
大きな株だ。
奥に山を入れてパチリ。
ズーム。
ヨツバシオガマも多い。
色鮮やかなイワカガミ。
平標山頂に飛び出す。曇天のため眺望は無い。
仙ノ倉山方面へ約4分間下ると、
ハクサンイチゲは、これから本数が増えて、成長しそうなので、今後もしばらく楽しめそう。
ハクサンイチゲとハクサンコザクラ(白山小桜)。
ハクサンコザクラがこっちにも、(※私のカメラは、実際は赤紫色が青紫色に撮れてしまう)。
あっちにも。
ハクサンコザクラとミヤマキンバイ(深山金梅)。※スマホで撮影
ミヤマキンバイの大きな株。
イワカガミに混じって、赤紫色はハクサンコザクラ。
アズマシャクナゲ(東石楠花)の咲き残りが満開だ。
仙ノ倉山は雲の中。
平標山頂へ戻り、昼食の後、腿と膝の筋肉痛を手当し、下山に入る。この花は?。
膝痛と腿が攣らないようにゆっくりと階段を下りて、平標山ノ家へ向かう。
タテヤマリンドウ(立山竜胆)と
イワカガミが多い。
ミツバオウレンもある。
エンレイソウの実。山ノ家で休憩し、トイレと足の手当を済ませ下山する。
急な階段をゆっくりと下り始める。
ズダヤクシュ(喘息薬種)。
ユキザサ。




