行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
「ホテル・パークイン」からJR高徳線に沿う道路を北西に進み、県道172号に出ると南に折れる。栗林トンネル手前を右折、峰山墓地沿いに出ると左折し、峰山公園へ向かう。
公園管理事務所東向かいの第二駐車場に駐車。4月の駐車場の利用時間は8時過ぎ頃から18時まで。
この登山記録の行程
第二駐車場12:18・・・岩船塚古墳12:30・・・紫雲の広場12:52・・・稲荷山で二十数分休止・・・室山13:52・・・鏡塚古墳14:24・・・北大塚古墳14:30・・・大師堂上り口14:47・・・石清尾山で休止15:20~15:37・・・猫塚古墳を観察16:13~16:22・・・姫塚古墳16:30・・・小塚古墳16:34・・・第二駐車場16:38
※コースタイムには10分以下の小休止や撮影時間を含む。
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
四国四県の県庁所在地側には、好展望のスーパー低山やウルトラ・スーパー低山があるが、花や展望等の景観、史跡、歩き甲斐のある回遊コース等を総合すると、最も高松市の石清尾(いわせお)山塊が優れている。
山塊は一千万年前の火山活動によって誕生し、その後、隆起や浸食を繰り返し、現在の姿になった。
主峰は瀬戸内海の絶景を誇る二層の展望台が建つ石清尾山(232.4m)で、そこから稜線は釣り針型に伸びる。その稜線から東と南西に尾根が分岐しているため、山塊は三つに分かれることになる。前者の東側の尾根(仮称:紫雲山塊)には北から稲荷山(166m)、紫雲山(170m)、室山(199.8m)があり、南西の尾根には浄願寺山(239.5m)や166.8m峰がある。
どの山もたおやかな山容をしているが、各尾根や山腹には、4~7世紀に築造された古墳が点在し、その数は200基余りに及ぶ。コース中には墳丘に石棺が露わになった前方後円墳や双方中円墳等、変わった古墳もある。
釣り針型尾根の中心部のすり鉢状地形「擂鉢谷」には、峰山公園が整備され、アスレチックやキャンプ場があるが、春は800本余りの桜が咲き誇るため、行楽客が最も多くなる。
分県登山ガイドには、公共交通機関を利用する際の回遊コース(完全な回遊ではないが)が紹介されているが、マイカーなら峰山公園を基点に、高度差が小さい縦走・回遊を楽しむことができる。
因みに山塊の東麓には、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得した紫雲山塊を借景とした大名庭園・栗林公園があるが、ここも桜が多く、国内外の観光客で賑わっている。私は栗林公園北門北方にあるビジネスホテル「ホテル・パークイン」(シングル3,000円ほどだが、予約サイトによって料金が変わる)に宿泊し、チェックアウト後、ホテルの厚意でホテルの駐車場(駐車代無料)に車を置いたまま、午前中は栗林公園を探勝し、11時台後半になって峰山公園へと移動した。
[コース]
駐車場の東沿いを南下する小径を上がり、階段から道路に出ると左折する。この道路にも桜並木があったと思う。
すぐのY字路は右に上がり、トイレの南から上段の道路に上がる。その道路を横断したか、少し北に歩いてから東の小径に上がったか忘れたが、とにかくその道路に沿う平坦な小径を北東に進む。西下は切れ落ちており、擂鉢谷の住宅群や石清尾山方面を望むことができる。
平坦な道が上りになると、目の前に、コースに点在する石清尾山古墳群中、最も見応えのある積石型前方後円墳・石船塚古墳がそそり立つ。古墳は全長57m、後円部径30m、同墳丘高5.5mの規模で、同墳頂には藩政時代以前より盗掘・放置されている刳り貫き式石棺がそのままの状態で佇んでいる。
そこからは東の紫雲山塊に向けて下るが、栗林トンネル上のコル周辺は紫雲の広場という休憩ポイントになっている。ここからの縦走路の呼称は「紫雲山ハイキング・コース」となる。
登り切ったピークは紫雲山山頂で、稲荷山姫塚古墳(前方後円墳)が築かれているが、もしかすると往路は尾根直下を並行する道を進み、先に稲荷山に登頂したかも知れない。しかし稲荷山山頂も他の古墳の墳丘同様のガレた景観。
稲荷山姫塚古墳は全長58m、後円部径27m、同高4mの規模。墳丘の石が崩れているので分かり辛いかも知れないが、前方部は6段、くびれ部は2段になっている。
この南には稲荷山南塚古墳があるらしいが、墳丘の崩壊が著しく、明確には分からない。
稲荷山も紫雲山も山頂からの展望は途中の尾根道とは違い、悪かったように記憶している。
尾根は茅の中に松の木が点在している景観が多い。
室山山頂は狭く、細長い。こちらも展望は優れないが、前述の二山より明るく、開放感がある。周囲の木が伐採されているのは、三角点の再測量のためかも知れない。
岩船塚古墳東下まで戻ると、巻道を北西に進み、鏡塚古墳に到る。この古墳の形状は仮面ライダーの変身ベルトのような双方中円墳。全長70m、中円部径30m、同墳高3.6m。
この釣り針型尾根の曲がった方の先端部には、三基からなる北大塚古墳群が築かれている。一番手前の方墳は一辺10mで二段になっており、北大塚東古墳と呼ばれている。真ん中のものは前方後円墳で、全長40m、後円部径約20m、同部高4.5m。西端には前方部が崩壊した全長19mの前方後円墳・北大塚西古墳がある。一見するとこの三基の古墳は繋がった一つの古墳のようにも見える。
そこからは南西に下って行き、道路に下りて右折すると、すぐ先の左手に大師堂と薬師堂へ至る小径が分岐して上がっているので、これを登る。
その二つの仏堂を過ぎ、コースが緩い左カーブを描く左手に全長27mの前方後円墳・石清尾山9号墳(擂鉢谷9号墳)があったはずだが、殆ど記憶にない。小径と墳頂との高度差が1m少々しかないため、気づきにくい。
園内道路に出ると右折する。ほどなく峰山公園の中心部で、花見客や行楽客でごった返している。
はにわっこ広場から石清尾山までは指呼の距離で、雑草の殆どない斜面を適当に上がってもいいが、舗装された遊歩道の両側が桜並木になっているので、ピンクのトンネルを進みたい。
三角点からの展望はないが、側に建つ展望台からの景色は絶景そのもの。小豆島や鬼ケ島、豊島、直島、高松港へ出入りするフェリー等もはっきり見える。
展望台を降りると樹林の中に入り、尾根道を南西に下る。
218mピーク手前のピークには電波塔が建ち、218mピークには配水池があるが、水はなく、まるで遺跡のような景観になっている。池の縁に腰掛け、御殿貯水池から南西方向の市街地や山々の景色を愛でる。
尾根の向きが南向きから東向きに変わる地点には、石清尾山古墳群の積石塚型古墳群の中では最大の猫塚古墳がある。双方中円墳で全長は96m、中円部径は44mに及ぶ。その中円部は明治43年、鉱山試掘を偽装した大規模な盗掘が行われ、竪穴石室部や盗掘坑上部が大きく窪んでいる。が、その大きな窪みが恰も古代劇場跡のような様相になっている。
その東方で尾根上の道路に合流。今度は道路と尾根の向きが東から北向きに変わる地点の右手に姫塚古墳が現れる。全長43mの前方後円墳だが、ロープが張られていたため、立入は遠慮した。
姫塚北の鉄塔の北側から再び右手の尾根に乗るが、すぐ全長17mの小型の前方後円墳・小塚古墳に出る。この墳丘からの展望は比較的良かったように記憶している。
そこからすぐ、往路の小径に出る。
フォトギャラリー:26枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | 水筒・テルモス | 帽子 | グローブ | 地図 | コンパス |
ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ |
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