百名山59座目平ケ岳

日帰り

平ケ岳　鷹ノ巣コース（上信越）

2022.08.19（金）

パーティ： 1人 (バンブルビーさん )

バンブルビーさん

行程・コース

天候

霧雨後晴

登山口へのアクセス

マイカー

この登山記録の行程

平ヶ岳入口(00:55)・・・下台倉山(03:18)・・・台倉山(04:24)・・・白沢清水(05:18)・・・池ノ岳(06:43)・・・水場南分岐(06:56)・・・平ヶ岳(07:15)[休憩 14分]・・・水場南分岐(07:45)・・・水場北分岐(07:53)・・・玉子石(08:12)・・・水場北分岐(08:30)・・・池ノ岳(08:49)・・・白沢清水(09:41)・・・台倉山(10:40)・・・下台倉山(11:41)・・・平ヶ岳入口(13:40)

コース

総距離: 約21.5km

累積標高差: 上り約1,936m; 下り約1,936m

コースタイム: 標準10時間50分; 自己12時間31分; 倍率1.16

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

　今夏は天候不順で登山計画を立てても、災害級の豪雨が列島各地を襲い、ほとんどの計画が実行できませんでした。

　盆明けの19日は前線が抜けて晴天が期待できそうな予報でしたので、平ケ岳への山旅を急遽立案しました。前日の18日雨の中を奥只見湖の湖畔を走るR352号線を通って平ケ岳登山口に16時前に到着しました。夕食を済ませてすぐに就寝しましたが、車のルーフに強い雨音が響いていました。予報ではこの地域には夜半まで雨が残るようでした。

　強い雨音に目を覚まして、時計を見ると午前0時を回ったところでした。睡眠は7時間以上と充分な時間休むことができましたので、すぐに朝食をとりました。昨日の昼食、夕食そして朝食と3回とも大好きな栗おこわ弁当でした。旨い物は何回食べても飽きません。

　朝食を済ませているうちに雨音も止み、外に出てみると雲間から星が見えました。身支度を整えて0時55分登山届を投函して出発しました。暫くは林道のような道を進み、すぐに下台倉沢の沢音が聞こえてきました。木橋を渡ると杉の造林地の中に続く登山道へと変わりました。登山道は一本道でヘッドランプの明かりだけでも迷うことはありませんでした。最初は杉の造林地の登山道を緩やかに登って行きますが、すぐに下台倉山への急登が始まりました。最初は砂礫混じりのやせ尾根で両サイドが切り墜ちているのがヘッドランプの明かりでもわかりました。慎重に通過して行くと、ロープ場が何か所も出現しました。何回か下台倉山の山頂かと誤認しながら登ってやっとの思いで3時18分に傾いた山頂標柱に到達しました。この間30数か所にも及ぶロープ場があり、鷹ノ巣コース最大の難所でした。

　下台倉山からは東の方向にある燧ケ岳の稜線がガスの間から顔を出していて、その上空にはオリオン座の三ツ星が垂直に登っているのが見えました。また、下弦の月と木星も雲間から顔を出していました。下台倉山から台倉山の間は急登はほとんどなく歩のスピードも上がりました。

　台倉山から先は木道がメインの登山道になり、標高1700ｍ代のアップダウンで高度はほとんど稼げませんが、距離を大きく稼ぐことができる区間でした。台倉清水はコースのほぼ中間点で残り半分という励みになる場所でもありました。

　登山道は倒木に覆われた場所が数か所、泥濘、笹薮が繁茂して登山道を覆う場所があり、レインウエアとスパッツの装着は必須でした。

　白沢清水を通過すると山頂3.2㎞の標識に俄然ファイトが湧いてきましたが、最後の難関＝池ノ岳への急登という試練が待ち構えていました。ガスで先の視界が利かない中、暗中模索の状態で山頂を目指しました。やっとの思いで山頂に到達して進むとそこには異次元空間が広がっていました。広大な湿地と無数の池塘＝この世の極楽浄土を彷彿とさせる美しい景色でした。

　目的地の平ケ岳までの間は、木道を歩きながら地上の楽園を満喫しながら進みました。玉子石分岐で山頂0.8kmの数字を見ると気分が高揚して歩みも一層軽快になりました。山頂間近の木道をを登り詰めると平ケ岳山頂でした。無数の池塘が棚田のように延々と続いていました。手づかずの自然がこれ程残っている山は、これまで登った百名山では見られなかった光景でした。まさに秘峰中の秘峰でした。貸し切り状態の山頂を満喫しながら休憩時間をとりました。

　当初老人の身では山頂が限界で、玉子石は割愛するつもりでしたが、テンションも上がり体力にも余裕があったので、自然の造形美でもある奇岩の玉子石を回って下山の途につきました。

　