行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
袋田の滝の無料駐車場を利用。24時間開放されていて綺麗なトイレもある。大きい駐車場だが、観光地なのでシーズンは直ぐに一杯になる。第一、第二と2つの無料駐車場がある。
この登山記録の行程
袋田の滝無料駐車場(10:42)・・・登山口・・・生瀬富士(11:16)・・・茨城のジャンダルム(11:23)・・・生瀬富士・・・立神山(11:54)・・・かずま分岐・・・屏風岩・滝のぞき(12:22)・・・渡渉ポイント(12:36)・・・月居山(12:55)・・・観音堂(13:04)・・・月居山・城跡(13:14)・・・袋田の滝無料駐車場(14:06)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
記念すべき日。
ちょっぴり贅沢をして、「記憶に残るような高い山に登ろう」と密かに県外脱出を計画していたのに、連日の残業で身体がどうにも言うことを聞かなかった。
朝8時に部屋に射し込む陽の光で目が覚める。
ある意味これも贅沢な休日と言えるが、カーテンを開けると雲一つない快晴に無理をしてでも「山に行けばよかった」と激しく後悔したが、「いや、まだ遅くない」と服を着替えてザックを片手に車に飛び乗った。。。
頭の中で、ぼんやりと今から行ける県内の里山を思い浮かべる。
そう言えば毎年楽しみにしている「奥久慈りんご」がそろそろ実りの時期を迎えている。となれば行き先は自然と「袋田の滝巡り」の一択となる。
途中のコンビニで昼食を買い込もうと思っていたが、いつもと違う道を使ったこともあり、結局、コンビニを見つけられないまま袋田の滝無料駐車場に到着してしまった。
11時手前。観光客で溢れていたので、少し余裕のある第二駐車場に停めた。
昼食が買えなかったのは失敗だったが、「心配することなかれ!」。今日は奥久慈のりんごがある。出発前に毎年お世話になっているりんご農家さんのお店に立ち寄りりんごを買い込む。
1,000円の袋もあるが、500円の袋でもぎっしり入っていて、お昼代わりに食べても十分に持ち帰る分もある。お金を支払って「ありがとう」と伝えると、お店のおばさんが「これもどうぞ」と黄色いりんごを一つ手渡してくれ、「違う味も楽しんでみて!」と言ってくれた。笑顔とちょっとした心遣い。こういうやりとりが嬉しい。
落ち葉の絨毯をふかふかと踏みしめながらまずは生瀬富士を目指す。
下山後に行きたいお店があったので、最初からギアを上げていく。
なまり切った身体に山頂手前の急登が「さぁ登れ!」とプレッシャーをかけてくる。失速しないよう気合を入れて登っていく。
久しぶりの生瀬富士。
頂からの眺望を楽しみ、「茨城のジャンダルム」で一息を入れる。
以前はそれほど人もいなかったが、名前が知れ渡ってからは沢山の人が訪れるようになった。SNSの力は大きい。
座り込んで、買ったばかりのりんごを頬張る。シャキッと瑞々しくてとても美味しい。今年はきっと当たり年だ。近くにいた方にも「どうぞ」と一つおすそ分けをしてあげた。
ここから先、袋田の滝が見下ろせる「滝のぞき」までは、結構なアップダウンが続く縦走路となるが、モミジが沢山群生しているので秋になると真っ赤に染まる超お勧めのコースとなる。ネット情報によると先週がピークだったようだが、歩いてみるとところどころでまだうっとりするような紅葉のトンネルを見ることができた。
真っ赤な紅葉と木漏れ日。斜面の奥まで広がる赤のグラデーション。ポスターとして切り抜きたいほどの光景だった。
鮮やかな色を想い出としてカメラに収めようとするが、コンデジでは限界があってなかなか思うようには表現できない。最後はやっぱり自分の目でしっかりと焼き付けるしかないと、立ち止まって心のシャッターを切った。間違いなく今年一番の紅葉だった。
滝のぞきに立ち寄り、袋田の滝を真上から眺める。
こちらの方は既に紅葉も終わり、黒っぽい岩肌に一条の滝が流れているのが見えた。一週間前のインターネットには、紅葉に囲まれた見事な滝の景観がアップされていたが、季節の移り変わりは早いものだ。
それにしても、布状に広がって落ちるいつもの雄大さがないと言うことは、相当水量が少ないということか。水量を気にしたのは、滝を挟んで反対側に聳えている次の目的地「月居山」へ行くには、この先にある滝の上流で渡渉しなければならないから。ただし、この渡渉ポイントは実にシビアで、少しでも水量があると渡れなくなってしまう。
果たして、急な斜面を降って滝の上部まで行くと、予想通り川底が見えるほどに水量が少なく渡渉するにはベストなコンディションになっていた。
何度かここへは足を運んでいるが、ここまで水量が少ないのは初めてだった。折角なので滝の上部の方へも足を運んでみた。滝の上部にいると思うとプチ感動。できることならそのまま滝の上から見下ろしてみたいくらいだった。実際にはまだ距離があって現実的ではないが。。。
月居山の斜面に取り付く。
ここから頂までは、まさに直登。登り甲斐があって個人的には、結構、気に入っている。
登り切ったところで生瀬富士が出迎えてくれた。先程の滝のぞきから見たのとは逆の構図になる。
ちなみに、月居山は双耳峰の山で、前山と後山から成っている。袋田の滝から登ってきた今いる場所が前山で、もう一つの後山は月居山のピークにあたり頂には「月居城跡」がある。
ここまで来て片側だけでは山に失礼と、反対側の頂にも足を運んでみた。
いつの間にか、下山後の用事がすっかり頭から飛んでしまい、「これで完全にお店には間に合わないな」と苦笑しながら登ったが、登り切ってびっくり。城跡の周辺には見事な紅葉の空間が広がっていた。生瀬富士の縦走で見た真っ赤な紅葉とはまた趣が異なっていて、オレンジが混じった優しい景観。多くの登山者が紅葉を愛でながらランチをしていた。さながら花見のよう。お城がまだあったころ、昔の人もこうやって紅葉を楽しんでいたのだろうか。
悠久に続く晩秋の美。
今日は思わぬ良い登山ができた。
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