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潮騒回遊ハイキング

灘山、城ケ森(中土佐町)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高知自動車道中土佐ICを降りて国道56号を南下後、県道25号に左折。
上ノ加江トンネルを出た所で左折し、上ノ加江橋を渡り、渡った先の四差路も左折。
上ノ加江港沿いを東から北へと進んで行き、釜ケ窪池(湾)の北東部まで来ると灘山自然林の大きな看板が建っているので、周辺の路肩に駐車する。

この登山記録の行程

登山口(45分)城ケ森(1時間20分)道路の峠(40分)灘山(7分)155番境界目出し標が立つ三叉路(30分)横道(28分)道路のヘアピンカーブ(8分)道路の峠(1時間23分)登山口

コース

総距離
約7.8km
累積標高差
上り約656m
下り約657m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

四国森林管理局では、森林・林業関係の様々な取組を広く紹介するため、「四国の森八十八ケ所」を設定し、レクリエーションや森林学習に役立ててもらうよう、図らっているが、その一つに加江崎から伸びる尾根沿いの「ふるさと灘山」(灘山国有林93林班)がある。これは釜ケ窪池畔から172m峰の南のコルまでの国有林境界尾根道と、その山腹を並行して222m峰南の道路の峠まで至る造林作業歩道を遊歩道として整備したもので、道沿いにはウラジロガシや椎、コナラ、カゴノキ、楠、ハゼ、ヤブツバキ等数多くの自然林が自生している。

コース中の最初のピークである城ケ森(183m)は中世の雲井城跡で、道路の峠を挟んだ南にある未整備の尾根の最高所が点名・灘山(331.3m)。「灘山」とは一つのピークを指す名称ではなく、城ケ森から三角点までと、その周辺一帯の呼称である。
岬沿いの山々だけに、絶えず潮騒が聞こえており、潮風を受けながらのハイキングとなる。
山頂からの展望は芳しくないものの、遊歩道からは海原や遠近の岬等を望見することができる。但し、山腹の遊歩道は所々で倒木があり、通行に支障を来している。

[コース]
案内板横に道標があり、堤防上の登山口へと導いてくれる。
数分登った所の谷に雲井城跡の道標が出ており、そのコースは右に折れるが、その踏み跡は薄い。本来の造林作業道は直進のコースで、そちらの道からも城跡へ登ることができ、一応整備されているが、路盤が海側に切れ落ちた箇所があり、子供には危険、ということで、その上を並行する道を利用するよう、道標で指示しているのだろう。

道沿いの自然林には大木も見かけられる。プレートが掛かっている木では、「コバンモチ」という木が面白い。小判の形の葉をしたモチノキだから、このような名称が付けられたとのこと。「カバンモチ」はないようである。
ホルトノキもよく自然林の山で見かけられるが、語源は「ポルトガル」らしい。

城跡の城ケ森へは、なぜか遠回りのコースとなっており、山頂から東に派生する尾根に乗った後、この尾根を直上して行く。
城ケ森山頂は大きな解説板やベンチが設置されているのだが、解説板は倒れ、かつて好展望を誇った眺望も、周囲の木々が生長して上ノ加江港とその背後の山並みの一部しか望めない。
測量上の山頂は図根点のある箇所で、その高度は182.7m。
雲井城は永禄3年(1560)、平田兵庫頭兼親が没するまで機能していた。

城ケ森からは国有林境界尾根を南に下るが、尾根を横断する複数の浅くなった堀切が残っていたかも知れない。
172m峰とのコルまで下った折、南西方向に巻道らしきものが付いていたので、整備されたコースと分かれ、こちらを辿ったのだが、一向に稜線に合流する気配がない。どうやらこれは巻道ではなく、麓に下る道だったようである。
それに気づくのが遅れたため、急登の上り返しをするはめになり、時間を浪費してしまった。

別の踏み跡を辿ったり、斜面をトラバースする等して、172峰と222m峰とのコル下部の谷状地形まで来ると、その谷を直上する竹藪を刈りこんだ踏み跡があったので、これを辿ってコルに上がった。
コルは峠になっており、東下の遊歩道に下る道が整備されていた。
遊歩道は222m峰の東方を巻いて灘山三角点峰とのコルの道路の峠に出ていた。そこには遊歩道の終点を示す道標が建っていたが、終点を車道の峠に設定するとは、最悪のコース設定である。なぜそこから222峰へ上り、反転する回遊コースを設定しないのだろうか。勿論、そのコースよりは、これから解説する当方が独自に設定した灘山三角点を経由する回遊コースの方が魅力的ではある。

峠から南は国有林ではないので、尾根道は藪化しているのではないかと思ったが、その心配は無用で、シダがきれいな下草となった箇所や灌木等、尾根は手入れされている。ただ、遊歩道ではないので、飽くまで踏み跡程度だが。
灘山山頂も城ケ森以上に広いが、無名峰だけあり、展望は全くない。それでも潮風はそよいでいるため、気持ちはいい。

山頂からは東の尾根を下るが、それは、少し下った地点からまた国有林境界になるので、尾根上が刈り分けられているだろうと思ったからである。
境界起点から、境界は二方向に分かれるが、東の尾根の方をそのまま下る。予想通り、藪は皆無だった。
国有林施業図では、境界は途中から北東斜面に下りているが、その地点に達した所でいきなり刈り分けがなくなった。北側斜面は藪の密林となっている。
そこでこの東に伸びる尾根をそのまま下り、下方の南北に走る別の境界に出ることにした。
最初の内、藪はなかったが、すぐシダが藪化した。だが、そんなに深い藪ではない。

しばらく下ると前述の境界に出た。そこからは当然、北に向かうが、南側は土砂崩れで境界道の痕跡がなくなっていたため、もし少しでも下りる地点が南にずれていたら、山中を迷走するはめになっていたかも知れない。
境界は横道になってはいるが、斜面をトラバースしているため、踏み跡は薄い。
前述の峠から下ってくる道路の南の谷付近は、境界ではないため、踏み跡が不明瞭になっており、少々ルートを探したが、上方に平坦な箇所が見えたので、斜面を這い上がって小径に出て、道路のヘアピンカーブ部に出た。

そこからは峠へと上がって元来た遊歩道に入るが、172峰と222峰とのコル下方の道標が建つ分岐は回遊するため、直進する。しかし道標にはコルに上がる指示はあっても、直進するコースについては触れられてなかった。少し疑問に感じたが、その理由はすぐ分かった。この山腹を走る道は、兎に角倒木が多く、乗り越えるのに手間取るからだった。一本の倒木ならまだいいが、何本もの倒木がある箇所はやや手こずる。
それでも往路とは違い、海原の眺望が開ける箇所もあり、一服の清涼剤となる。

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