行程・コース
天候
曇り
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
カーナビには「天童高原地域交流センター」をセット。その上のキャンプ場にも登山者用の駐車場があるようだが、冬季は雪があっていけないとのことだったので、当センターの駐車場を使わせて頂いた。ちょうどスタッフの方が除雪されていたので、聞いてみると問題ないとの事だった。
この登山記録の行程
天童高原地域交流センター(07:46)・・・北面白山登山入口(08:19)・・・三沢山(09:34)・・・面白山(10:41)(昼食)・・・三沢山・・・北面白山登山入口・・・天童高原地域交流センター(12:53)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
用事で仙台に行ったついでに雪山に行こうと、こっそり登山装備一式を車に忍ばせていた。
仙台から登れる雪山として、すぐに蔵王や西吾妻山が思い浮かんだが、何度か行った山よりも滅多に登れない山の方が良いと、ネットを検索したところ「面白山」が目に付いた。なんでも樹氷で有名とのこと。
樹氷と言うと、個人的には真っ先に奈良県の高見山とか三峰山等を挙げるが、東北の樹氷は山全体が白く凍っているイメージがあり、北陸や近畿で見る樹氷とはまた異なった趣があると気に入っている。面白山の雪山情報を検索するとまさにイメージにぴったりな写真がたくさん掲載されていた。
ちなみに、面白山(おもしろやま)は、山形県山形市と宮城県仙台市太白区にまたがる標高1,264mの山。変わった山名は「つらしろやま」が元で、宮城側から見ると面が雪で白く見えることから名付けられたとのこと。
天童高原地域交流センターに車を停めさせて頂きスキー場脇から登って行く。
見上げると真っ青な空。太陽の光にスキー場の雪が眩しく反射していた。
これは期待できるとテンションが上がったが、地図で面白山の位置を確認しながらその方向に目をやると、青空のゲレンデとは対照的に雪雲で覆い隠された山が見えた。
「晴れてくれればよいが、、、」と思ったが、スキー場を登っているうちにどんどんと雪雲がせり出してきた。
スキー場の上部で今年初のワカンを装着。スノーシューにしようかと迷ったが、機動力のあるワカンの方が樹林帯のある低山には向いている。
ワカンを装着しながら、意識を集中し気を引き締める。初めての山域に入る時は少なからず緊張を覚える。迷った時など山座同定ができるだけでも大きく違ってくるので、土地勘のない場所では低山とはいえ軽んじてはいけない。
嬉しいことに、ここ数日の雪でトレースがほぼ消えていた。今日は真っ新な雪山が堪能できる。先発者の特権だ。
最初は遊歩道のような登山道を尾根に沿いながら真っすぐに進んで行く。
どこまで緩やかな道が続くのかと思った頃、三沢山・北面白山の分岐点に到着。
分岐を左に折れて、九十九折り状に尾根まで登ったところから、ようやく本格的な登山が始まる。
三沢山までは登山道も明瞭で軽快に樹々の間を抜けて進んで行く。本当であれば三沢山の正面には白く凍った面白山が見えるはずだったが、やはり雲に覆われていて何も見えなかった。
こうなると今日は単純に雪山を楽しんだ方が良いと気持ちを入れ替える。
三沢山から一旦降り、面白山の頂に向かって登り返す。
山頂までは休みなくそれなりの傾斜が続き、雪でしなった低木をよけながら、アスレチックのように直登して行く。雪をかき分けラッセルしながら登っていると、まさに雪山に挑んでいるようで楽しくて仕方がない。ただ、水分を含んだ重い雪質の北陸とは違い、パウダースノーの軽い雪にワカンが滑りやすくて、何度かみっともなくずり落ちてしまった。
一週間前のレポに、「山頂付近は低木が雪に埋まっていて、ホフク前進で心が折れかけた」とあったので、相当覚悟していたが、それほど苦労は無く山頂にたどり着くことができた。
真っ白な光景の山頂には、雪でコーティングされた標識と石碑が建っていた。手で雪を払い落として記念撮影をするが、気温が低いため1枚収めたところカメラのバッテリーが切れてしまった。
時折、射し込む太陽の光が乱反射して周囲が明るくなった。もう少し待てば晴れ間が見えるかと期待をして昼食をとるが、結局、晴れ間が見えることは無かった。
多分、これ以上待っても無理だなと諦めて下山することにした。
折かえしてすぐに、初めての登山者と出会った。ソロだったのでてっきり男性だと思っていたが、声をかけたらなんと女性だった。下山後、再びお会いしたので、少し山談義を交わしたが、その話しぶりからも相当山が好きなことが伺えた。男女を問わず山を愛し自然の美しさに共感できる人に出会うとつい嬉しくなる。
百瀬慎太郎の「山を思えば人恋し、人を思えば山恋し」ではないが、ソロばかりではなくまた地元の仲間と山に登りたいなと思いながら山をあとにした。
樹氷を見ることはできなかったが、ふかふかの雪が堪能出来た実に楽しい一日だった。
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