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純白のスハマソウに誘われて鍋足山

鍋足山(本峰)、Ⅱ峰、Ⅲ峰( 関東)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 常陸太田市役場・里見支所前の駐車場をお借りする。楽に10台以上は停めることができる。

この登山記録の行程

常陸太田市役場・里見支所駐車場(11:55)・・・<大中コース>・・・山の神(12:05)・・・鍋足山(本峰)(12:37)(昼食~13:07)・・・<笹原コース方面へ向かい折り返す>・・・Ⅲ峰(13:56)・・・Ⅱ峰(14:25)・・・鍋足山(本峰)(14:32)・・・<大中コース>・・・山の神・・・常陸太田市役場・里見支所駐車場(16:00)

コース

総距離
約8.2km
累積標高差
上り約1,053m
下り約1,053m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

週末は雪山へ行こうと計画をしていたが、土曜日に用事が入ってしまい遠出ができなくなってしまった。日曜日は日曜日で天気が悪いため雪山日和ではない。ということで、結局、雪山遠征を諦めた。
しかし、このままでは腐ってしまうと、土曜日の用事を午前中のうちに終わらせ、「雪」繋がりイベントとして、雪割草「スハマソウ」を愛でようと鍋足山へやってきた。
12時登山開始と遅めの出発だったが、鍋足山であれば十分だった。
いつもの通り「常陸太田市役場・里見支所」の駐車場をお借りして歩き出す。
登山口に向かう途中、民家の畑に福寿草を見かけた。特徴的な葉っぱに、濃い黄色の花が元気よく咲いていた。人の手で育てているせいか、山で見かけるよりも葉が生い茂っていてこんもりとしていた。
登山口と書かれた石碑を目印に林道へと折れて山へ踏みこんでいく。お昼がまだだったので、とりあえず急ぎ登って山頂で眺望を楽しみながら食べることにした。
鍋足山はその名の通り、遠くから見ると「足つき鍋」をひっくり返したような山容をしている。五つの足があり、鍋足山(本峰)、Ⅱ峰、Ⅲ峰、Ⅳ峰、三角点峰とそれぞれ呼ばれている。一般的に頂とされる本峰は、役場の方から登ると一番手前にあり、早ければ30分程度で登ることが出来る。
山頂に到着すると、丁度、三人のおじさん達がご飯を食べながら休憩をしていた。
挨拶をすると「イワウチワがたくさん咲いていたよ」と笑顔で教えてくれた。立派な三脚を手に持っていたので、カメラ小僧ならぬカメラおじさん達だ。満足のいく花の写真が沢山撮れてきっとご満悦だったに違いない。
空いたスペースに腰を下ろし、早速、お湯を沸かしてカップ麺を頂く。食後にコーヒーを淹れてホッと一息。既に出来上がりそうだったが、登山は始まったばかり。せっかくなのでイワウチワを見てこようと、山頂から笹原コース方面へと降ってみた。
10mも降ると群生地に到着する。
いつも不思議に思うが、ロープが必要な急斜面の一角にだけイワウチワが密集して生えている。日当たりの関係だろうか。
斜面に広がるピンクの花びらがとても愛らしく春を感じさせた。
イワウチワを愛でた後はそのまま一旦降りきり、途中の分岐からⅡ峰方面へと折り返す。実はこの季節、運に恵まれるととても珍しいものを目にすることが出来る。
「会えるかな?」と、足元に目をやりながら慎重に歩き、昨年見かけた場所を中心に念入りに探すがどこにもなく、「今年はダメかー」と諦めかけたところに赤い物体を見つけた。
しゃがみ込んでじっくり観察してみると、ワイングラスの様な不思議な形をした小指の先ほどの小さなキノコが列を作って並んでいる。
「シロキツネノサカスキモドキ」。
狐が使うには小さすぎると思うが、なんともメルヘンチックで素敵な名前だと思う。
昨年見た時は、1週間ほどタイミングが遅かったが、今年は瑞々しく赤が際立って見えた。最高のタイミングで出会えてラッキーだった。
これだけで鍋足山へ来た甲斐があったが、まだ目的の「スハマソウ」が残っている。
ここまでとても順調だったので、スハマソウにもきっと出会えるかと群生地に立ち寄ってみたが、残念ながらスハマソウはどこにも見当たらなかった。そもそもシーズン的には若干遅かったので、もう無くなってしまったのも知れない。
諦めてⅡ峰とⅢ峰に登ってから帰ろうと歩いていたところで1人の女性と出会った。
挨拶を交わすと「スハマソウが咲いていましたよ」と嬉しい情報をゲット。
勝手にシーズンが終わってしまったと思い込んでいたが、ちゃんと残っていたようだった。
もう一度、来た道を戻り、咲いていたという場所まで足を伸ばしてみると、確かにその方が言っていた通り、小さなスハマソウが3輪ほど咲いていた。
急いで駆け寄ると、その奥にも点々と花が続いて咲いている。
近くで見ると純白の花びらが際立って美しかった。
スハマソウ。別名、雪割草。
北陸出身の自分にとっては、雪割草と言うとミスミソウを指すが、こちらではスハマソウを意味する。ミスミソウは主に山陰から北陸にかけて日本海側に分布するが、スハマソウは東北から関東にかけて太平洋側に分布するので、自分にとっても珍しい花と言える。
出会えてよかった。
まだまだ歩き足りなかったが、夕方には家に戻っていなければならなかったので、下山を開始する。山頂の本峰に戻り、登ってきた道を降っていくと、先ほどスハマソウのことを教えてくれた女性が立っていた。「花ありましたよ!」とお礼を言うと、逆にその方は「イワウチワを探している」と言う。
折角なので、さっきのお礼にと案内を申し出て、イワウチワの群生地まで案内をしてあげた。花にとても詳しい方で、週末の度に花を求めて山に登っているとか。話の中からその方の山愛が伝わってきて、短い間だったがとても楽しかった。
山にはこれから色んな花が芽吹いていく。雪山には行けなかったが、春の花に沢山出会え良い一日だった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • なんで春の花は小さいのかなぁ

  • 小さなことからコツコツとって、西川きよし先生もいうてはった。

登った山

鍋足山

鍋足山

529m

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