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石鎚山西方に巨大王冠現る

西ノ冠岳(西条市)、石鎚弥山( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 国道194号から県道12号に入り、ロープウェイ前バス停の少々手前にある右カーブ付近に駐車。そこから徒歩8~9分ほどで石鎚登山ロープウェイ下谷駅。
ロープウェイに乗車し、約8分で成就駅。下車すると再び数分歩き、観光リフト乗り場へ。リフトに乗り、約6分で終点。そこから登山が始まる。
尚、当駐車場所からロープウェイ前バス停に到るまでの区間の二ヶ所にも、駐車可能な路肩や広場がある。バス停周辺の各有料駐車場は一日500円。

この登山記録の行程

リフト終点9:53・・・成就で参拝10:01位~10:13・・・八丁の分かれで東方の道を探ってみる10:33~10:35・・・高度計高度1515mで休止11:04~11:19・・・試しの鎖で順番待ち11:25から数分・・・前社森で写真撮影11:33から10分ほどだったか?・・・前社森小屋11:50・・・夜明峠で休止12:07~12:21・・・二ノ鎖元小屋12:43・・・渋滞により時間ロス・・・石鎚弥山で休止13:16~13:25・・・縦走路分岐13:30・・・高度計高度1845mで休止14:03~14:13・・・西ノ冠岳で休止14:32~15:00・・・西ノ冠岳取付き部15:11・・・複数回休止・・・ロープウェイ成就駅17:33頃

コース

総距離
約11.1km
累積標高差
上り約1,012m
下り約1,139m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

四国第3位の標高・二ノ森(1929.2m)山頂に立つと、北東方向に上部が断崖となった王冠そっくりの山容の山が聳えているのが見える。それが四国第6位の標高・西ノ冠岳(1894m)。この山は石鎚山から四国第10位の標高・三ノ森(1866m)直下を走る縦走路から仰ぐと、切り立った尖峰のように見えるが、それは実際には山頂東のピーク。山頂へはそのピークから西に笹薮尾根を縦走することになる。
山頂周辺には地形図では判別できない二つのピークがあり、西側のピークの頂上は三角点峰のように平らになっており、瀬戸内海や弥山、石鎚北岳(1920.6m)を望むことができる。東側のピークは白骨林帯となっている。

登路は弥山から三ノ森・二ノ森への縦走路から薄い踏み跡があり、ルートも分かり易い。
尚、今の紅葉時期の休日は、石鎚山の表参道(当コース)と土小屋コースが合流する二ノ鎖小屋から上は大渋滞をし、対向者とのすれ違いができない箇所がある天狗岳に登る際も、弥山で長い順番待ちを強いられる。当然、ロープウェイ下谷駅ホームも長蛇の列となるので、時間に余裕を持って行動されたい。

下谷駅では念のため、片道分の切符しか買わなかったが、それでも石鎚国定公園指定60周年記念木製ストラップを貰うことができた。しかし駅は長蛇の列で、何十分経ってもロープウェイに乗れない。こんなことなら、時間的に復路を全て徒歩で下るのは難しいかも知れないから、往復切符を買うべきだった。

当初の予定では8時半までにロープウェイ成就駅に着き、そこから登山を開始する予定だったが、渋滞のため、リフト運行開始時間の9時を大きく回ったため、リフトで展望台下まで行き、そこから登山を始めることにした。

登山を始める前、当然のことながら展望台(1414m独立標高点)へ上がり、瓶ケ森周辺の山々や燧灘から瀬戸内海のパノラマを楽しむ。
展望台から南方のコルへ下ると、道が三方に分かれている。多分、真ん中の道が地形図に記載されている尾根道だろう。尾根道は勾配があるので、西か東、どちらかの巻道を選んだ方がいいのだが、案内板では西側の道に展望所が記載されていたので、そちらの道に進んだ。予想通り殆ど起伏はない。しかし展望所とされている箇所にあったのは、壊れていそうな備え付けの観光双眼鏡のみ。樹林が茂って展望も皆無。

前方に社殿が見えてくると、石鎚神社中宮成就社が鎮座する成就(常住)に到る。複数の旅館や土産物屋があって驚かされるが、各種物資の荷揚げはヘリで行っているのだろうか。
成就社の南には八大龍王社の祠が祀られてあり、前には泉が湧いている。
龍王社の南東にあるのが有名な「見返り遥拝殿」。本殿は石鎚山そのもので、遥拝殿内から山を遠望しながら拝めるようになっている。

石鎚山に手を合わせると、白石旅館の西沿いの参道を南下し、神門を抜け、八丁坂の下りにかかる。緩やかな勾配だが、この道沿いには大木が複数ある。
坂を下り切った所のコルの案内板には「八丁」と記されているが、登山者間では「八丁の分かれ」と呼称されている。その名の通り、ここから北東と南東、二つの道が分岐しているはずだが、明瞭な道は見当たらない。よく目をこらして下の藪を見ると、道標が草木の間に見え隠れしている。このような状態なら、その二つの道の利用者は極めて少ないのだろう。

前社森(1592m)手前には長さ74mの「試しの鎖」が掛かっている。前社森は崖になっているため、一般的な登山道はなく、この鎖を上るより他にない。「試し」だから甘い気持ちで上ったのだが、中盤ほどの岩はコケで滑り易くなっている。「試し」どころではなく、本格的な鎖場となっている。

前社森山頂は石仏が安置されており、360度の展望が広がっている。さきほどの展望台同様、瀬戸内海や瓶ヶ森周辺の山々の展望が広がっているが、展望台の箇所より標高が100m以上高いため、その分、高度感のあるパノラマが展開する。

反対方向に下りる鎖は短く、岩も各所にスタンスがあるため、難なく下りることができる。こちらの鎖を登って登頂する方がはるかに楽だが、鎖場はどこも一方通行になっていると思うので、楽することはできない。

1652m独立標高点の夜明(よあかし)峠では、多くの登山者が弁当を広げていた。一組や二組程度が食事している場所では弁当を広げようとは思わないが、これだけ沢山の者が食事していると、「自然食堂」のような雰囲気になり、自然とザックを下ろしたくなる。

土小屋コースが合流する地点付近に建つ二ノ鎖小屋は去年、再建され、トイレも新設されている。尚、一ノ鎖から三ノ鎖は全て迂回路を取った。
二ノ鎖小屋から先は大渋滞。少し歩いては止まり、また歩いては止まりと、なかなか先に進まない。まるで大型連休の東名高速である。

弥山山頂も人で埋め尽くされており、座る場所もない位。トイレも長蛇の列。天狗岳への道も長い待ち時間が予想され、辿ることができない。また、天狗岳は思ったほどの紅葉ではなかった。観光パンフレット等には、紅く燃えるような山容の写真が掲載されているケースが多いが、今年の紅葉は「裏年」なのだろうか。それとも退化しているのだろうか。
仕方がないので、禁足地になっている弥山山頂の玉垣の外側へ上がり、展望を愛でた。

弥山からは山脈縦走路分岐まで戻り、人影がまばらな縦走路を歩く。
弥山と北岳との間のコルを越えて以降は展望が開け、雄大な笹原の中を進むが、途中から道は未整備となり、笹に覆われる。整備された道が途切れる地点も、二、三年ほど前に登った時と同じ。

西ノ冠岳への取付き点のやや手前で、反対方向から縦走してくる登山者に会った。「石鎚の三角点」(北岳のこと)への道の有無を尋ねられたが、きっぱり「道はない」と返答した。道はなくとも、この縦走路から笹の山腹を適当に登れば、簡単に登頂できる。
西ノ冠岳への取付き点は山の北東のコル。往路は気づかなかったが、帰路、踏み跡が斜めに稜線へ上がっていることが分かった。

稜線にも微かな踏み跡はあるが、登るに連れ、笹の藪が深くなる。笹薮に隠れた灌木の倒木が至る所にあるので、私のように足首を痛めている者は用心しなければならない。
下の縦走路から尖峰のように見えていた山頂東のピークからは進路を西に変える。

西ノ冠岳は高山ではあるが、マイナー山のため、山頂からの展望はないと思っていたが、弥山や瀬戸内海方面の展望が開けていたのは予想外だった。
添付の山頂の写真は笹藪に覆われているかのように見えるかも知れないが、実際は頂上部には藪がなく、腰を下ろせるようになっている。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ 帽子
グローブ 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ
ナイフ 虫除け 行動食

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登った山

石鎚山

石鎚山

1,982m

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