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架橋島の宇和島富士は超ハード廃道霊場

鳥屋ヶ森(九島山)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ時々曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 宇和島道路・宇和島別当ICを降りて北に折れ、県道269号を右折。
道なりに進んで九島大橋を渡り、九島に上陸する。
九島循環線を南から西に進み、本九島フェリー乗り場跡まで行き、その前の九島開発総合センターの駐車場か、その東沿い道路東側の駐車場の二列分に駐車する。

この登山記録の行程

九島開発総合センター10:20頃・・・5番石仏10:49・・・遠見場で休止11:25~11:35・・・高度計高度80m地点の支尾根直下で休止12:09~12:21・・・16番石仏のある106.1m三角点12:29・・・陸橋先の17番石仏12:36・・・高度計高度95m地点で休止14:15~14:25・・・鳥屋ヶ森15:25・・・登山道に合流した下の36番石仏で休止15:44~16:07・・・九島開発総合センター17:09
※未記載の小休止が複数回ある。

コース

総距離
約11.4km
累積標高差
上り約979m
下り約979m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

[スーパー低山なのに6時間も要する回遊]
宇和島港の沖合320m地点に浮かぶ周囲12kmの九島は去年、九島大橋が架橋されたことにより、陸続きとなり、観光客やハイカーの数が格段に増加している。
この島の最高峰が今年の干支の山でもある鳥屋ヶ森(320m)で、九島山や宇和島富士の別称がある。

本来、この程度の標高の山なら1時間少々位で登頂できるが、この山と島を思う存分満喫するため、2ヶ所がヤブ化して廃道状態になっている二十四輩ミニ霊場参拝道を辿った。これは親鸞聖人の関東行化時の高足門弟24人を顕した石仏を配置した霊場で、その石仏は45ヶ所に祭られており、巡回コースになっている。

この参拝コースは、鳥屋ヶ森登頂を目的とするものではないため、一旦中腹まで登って反対側の海辺まで下り、また別コースで中腹まで登って逆の海岸へ下る、ということを2回繰り返しており、山頂へも極力遠回りして上るルートになっている。且つ、熾烈なヤブ漕ぎ箇所もあるため、周回するには6時間近く要する。逆に言えば、それだけ歩き甲斐のあるコースということになる。

かつては山頂からパノラマが広がっていたようだが、現在はあまり周囲の木々の刈り払いが行われていないため、展望は宇和島市街地のごく一部になっている。
それでも狼煙台跡や園地の展望所があるほか、周囲を海に囲まれた島だけに所々海原の展望が開け、一服の清涼剤になる。

[コース]
一番と二番石仏は住宅街にあり、それぞれ往復して道路に戻るようになっている。一番はフェリー乗り場跡北西にある住吉神社で、二番は道路を南下していると、手製道標が現れる。
三番は住宅街背後の歩道沿い墓地内にあり、そこからは西上の農道に出る。

農道も西に進んで行き、5番石仏分岐を素通りして、農道西下の4番石仏を往復する。
5~7番は、101m三角点を擁す尾根にある。
7番を過ぎるとその尾根の西下を南北に走る農道に下り、北上する。

その農道はすぐ、島の中腹を周回するメイン農道に突き当たる。そこからは一旦、北の尾根を登った後、左折して農道に並行する歩道を進む。
8番を過ぎた少々先のY字路から9番の「遠見岩」を往復するが、そこが前述の狼煙台跡で「遠見場(とんば)」と呼ばれており、現在、島一番の絶景地になっている。

10番石仏は巨岩内の浸食された小穴に安置されている。
尾根に沿って北西に進み、周回農道を横断して59m独標点を擁す尾根を下るが、なぜか農道に出る手前の道標では、右に進む旨の誤った記載がある。

11番を過ぎて尚も下ると真坂浜に下り立つが、そこの擁壁に開けられた四角い穴に12番が安置されている。
13番は真坂鼻方向に少し進んだ所にあり、そこを往復すると手前の道路の三差路まで戻り、道路を北東から西に上がって行く。

やがて道標を見て右手の歩道に上がり、14番を経て106.1m三角点を擁す尾根に出る。そこから北西ピークにある15番を往復した後、三角点横の16番へと向かうが、16番と17番の間、それと18と19番の間がヤブのジャングルになっているため、ヤブ漕ぎが苦手な方は14番には上がらず、道路をそのまま西から北、東へと進み、メイン農道に合流する三差路を北に折れ、24番石仏入口まで行くと良い。

16番東方の猛ブッシュを抜けると陸橋を越え、17番を過ぎ、14番入口から迂回してきた道路に出る。すぐ東が前述のメイン農道に合流する三差路。そこからはまた尾根に上がり、18、19番と進み、180m独標点を経て貯水槽に出て、道路沿いの20番を過ぎて上段の農道の三差路に出る。

そこは北に折れ、2つ目の右急カーブの岩の手前から西へ歩道を下り、その岩の下の21番から北に進む。
山襞に沿って進む歩道を北進して22番と23番を経て、メイン農道に出て右折する。
農道の向きが北向きに変わると、左手にみかん畑のモノラック・レールが現れるので、それに沿う歩道に折れる。

樹林帯に突き当たると左に曲がるが、その先に四つん這いで通り抜けられる「くぐり岩」があり、出口側に24番が祭られている。
メイン農道の北上を再開するが、緩い右カーブから左手の歩道に下る。
25番を過ぎて宇土の鼻南方の県道九島循環線に一旦降り立った後、すぐ北から斜面の歩道に上がり、56m独標点付近の26番を目指す。

27番の少々先までは南へ尾根を登り、尾根の傾斜がきつくなる箇所で参拝道は南東にトラバース気味に進む。
28番を経て、29番からは西の支尾根を登る。30番は稜線上にあったと思うが、また勾配がきつくなると、西斜面をトラバース気味に進み、31番からは南東の支尾根を上がり、山頂の手前で32番を拝み、すぐ祠の建つ山頂。展望広場の北側に三角点がある。

三角点からは一旦南東に下った後、西に折れて33番、34番と進む。34番の側には昔の井戸が残っている。
35番は下の道を往復するが、そこには「タヌキ岩」と呼ばれる巨大な奇岩があり、庇状に張り出した岩の小穴にまた石仏を安置している。下部には小さな洞穴があり、昔は狸が根城にしていた。

ほどなく本九島からの鳥屋ヶ森登山道に合流、すぐ下方に36番がある。
37番を経て、38番のあるピークで登山道は南西から南東に向きを変える。
上段の農道に出ると左折する。本九島川を擁す谷を過ぎた次の尾根部分から南に下る歩道を辿る。

39番を過ぎると「あやか園」に出るが、ここからも胸のすく展望が広がっている。
メイン農道に出ると左折し、次の顕著な尾根からまた歩道を下る。
40、41番を経て、尚も下って行くと百之浦漁港と九島漁港に挟まれたお伊勢山に出る。伊勢神社の祠と白亜の観音像があり、その手前の42番から北西に折れ、斜面を進む。

やがて本九島一区地区に下り、一旦南下した後、すぐ西に折れて路地を抜け、念称寺入口から北に折れ、44番のある本光寺を往復し、念称寺の45番で結願となる。
南に下ると九島開発総合センターに帰り着く。

この霊場は同じ宇和島市内の槙の山のミニ四国霊場よりは幾分楽だが、健脚家でないと周回することは困難だろう。
因みに私は西予市内の民宿に宿泊し、九島へ向かった。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック 水筒・テルモス ヘッドランプ 帽子 グローブ
地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ ナイフ
行動食
【その他】 オーバーパンツ(裏地メッシュのナイロン)

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