行程・コース
天候
1日目:曇り時々晴れ(18時頃から雨) 2日目:濃霧、霧雨のち晴れ(山麓では晴れ)
利用した登山口
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
中央高速・安曇野ICより白馬八方スキー場
黒菱林道を経由し、黒菱ライン・無料駐車場(水洗トイレあり)
【黒菱第3ペアリフト+グラードクワッドリフト・往復大人¥1,120・こども¥800】
この登山記録の行程
【1日目】
黒菱ライン駐車場(8:40)【黒菱第3ペアリフト+グラードクワッドリフト利用】・・・八方池山荘(09:00)・・・第三ケルン(10:05)・・・丸山(12:00)・・・唐松岳頂上山(13:00)・・・唐松岳(15:20)・・・唐松岳頂上山荘(16:00)
【2日目】
唐松岳頂上山荘(07:00)・・・丸山(07:40)・・・第三ケルン(08:50)・・・八方池山荘(10:00)・・・
【黒菱第3ペアリフト・グラードクワッドリフト利用】黒菱ライン駐車場(10:30)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
八方尾根・唐松岳はこれまでも何度か日帰りで訪れていましたが、天空の花園は勿論、夜空や日の出、山時間を楽しみに山泊してみました。
今回の山行は中学生の息子が参加してくれました(嬉々)。これまでは、2000M超えになると高山病の頭痛に悩まされておりましたが、厳しい部活動で体力がついたようで楽勝のようでした。
【1日目】黒菱平からリフトに乗り込むとすぐに、足元に触れるほどシモツケ・カライトソウ・ハナチダケサシ・クガイソウなどの花々が咲き広がっていました。短い夏を惜しむかのように、虫たち(マルハナバチやアサギマダラ)も忙しそうに花から花へ渡っていきます。
八方山荘(有料トイレあり)から歩きやすい木道コースをすすむと、登山客・観光客が長い列をつくって進んでいきます。木道脇にはオヤマソバ・カライトソウ・イワシモツケ・シモツケソウ・立山ウツボグサ・シナノタイゲキなどで彩られ、ついつい脚止めになります。先を急ぐ人は木道コースを避けて尾根コースがよさそうです。でも花が目的の方は気長に進みましょう。ガスは多いものの薄日がさし暑くもなく心地よく登っていけます。木道が終わるあたりに唐松山荘までは最後となるトイレ(有料)のある広場にでます。
高度を上げるにつれて植生もかわり、八方ウスユキソウ・センブリ・アザミ・ワレモコウ・ツガザクラなどの特有種やタカネナデシコ・ハクサンチドリなどが見られます。八方尾根は花の種類が多く花期が長く楽しめ白馬岳に次いで好きな山です。
第二ケルン・八方ケルンを通る頃にはガスが上がってきて眺望が利かなくなり、八方池あたりはすっかり雲の中でかろうじて池が見える程度でした。八方池から先は本格的な登山となり、登山装備の整った人が登って行きます。
第三ケルンから下ノ樺入り口まではチシマギキョウ・ハクサンシャジン・タカネマツムシソウ・ウツボグサ・ミヤマウイキョウ・ミヤマダイモンジソウ・タカネナデシコなどがたくさん見られました。この辺りの砂礫にはミヤマムラサキの群生があります。薄い水色の小さな花は目立ちませんが、今のところ、ここでしか見たことがありません。
下ノ樺からはチョウジコメツツジやナナカマド・岳樺に覆われ秋には見事な錦繍をみせてくれます。上ノ樺のシラネアオイは終わっていましたが、サンカヨウやオオサクラソウがみられ、二番花になったニッコウキスゲやクルマユリ・コオニユリの橙色が緑に映え綺麗でした。
扇の雪渓あたりにくるとミヤマキンポウゲやベニバナイチゴ・エイレンソウ・オオヒョウタンボク・ウラジロナナカマド・ミヤマカラマツなどが見られました。扇の雪渓の上は涼しく休憩にはもってこいの場所なので栄養補給をしました。
丸山ケルンの手前雪渓の脇にはチングルマ・イワカガミ・ミヤマリンドウの花畑とハイマツが広がり、そのハイマツを縫うように移動する雷鳥母子④を見ることができました。(下山の人が丸山で砂浴びしている雷鳥親子を見てこちらへ向かっているのを教えてくれました。感謝×2)
この先には道の両脇(崖上・下)にシナノキンバイ・ウラジロタデ・ハクサンフウロの花畑やハクサンイチゲとイワカガミの花畑が雪渓にむけて広がる光景を多くみかけました。ヤマハハコ・ミヤマクワガタ・ウサギギクの群落も多くみました。唐松山荘まではトラバースするような場所も鎖場もありますが、整備が行き届いているので安心して通ることができます。(譲り合いが大切です)
唐松山荘に着くとイワヒバリがお出迎えしてくれました。宿泊受付をすると、個室の空きはなく4畳・蚕部屋上部に相部屋となりました。最大7名入ると聞かされていましたが、3名+2名となりました。湧水が無い場所なので、飲料水が有料。歯磨きの水が500ml:80円というのには驚きました。持ち込みの水でなんとかなりました。(水分は1人2.5Lは用意しました)
2時間ほど休憩して、天候が変わらないようなので、山頂まで往復しました。山荘脇の砂礫地にはコマクサが最盛期をむかえ、ハクサンシャクナゲも終盤ながら見られました。山頂に向けては、アオノツガザクラ・イワギキョウ・ウラジロタデなどが植生していました。山頂では雲が多いものの剣岳・五竜岳方面を望むことが出来ました。
夕飯は4時50分ちょっと早めでしたが、おいしく頂きました。夜には雨が降って星空は拝めませんでしたが、雲間から月や星が見える時もあったそうです。(父・子談)
【2日目】濃霧(強風)でご来光は望めませんでした。残念。
6時10分に朝食を頂き、雨対策をして7時に出発。雨に濡れた花々はイキイキとし、シナノキンバイの花数が増えたように感じました。丸山ケルンまではあっという間で上ノ樺辺りでは蒸し暑くなり上着を一枚しまいました。八方池まで下ると一日目よりガスが抜けていましたが白馬三山は望めませんでした。八方池周辺ではクガイソウの大群生がピークをむかえ、八方池手前の雪田は消えイワイチョウ・雪割草・チングルマが群生していました。八方ケルンまでくると、ガスが濃くなり、木道の辺りからガスがぬけ視界が利くようになしました。リフトで黒菱平まで降りる途中、昨朝のようにアサギマダラに再会できました。黒菱林道では牛の放牧地を通るので牛にも会えました。
水の中に咲く花・バイカモが咲くという「姫川源流」へ寄り道するとバイカモは勿論、ウバユリやツリフネソウ(黄・ピンク)・萩の花が咲いていました。もう秋の花が彼処に…(春4月下旬に訪れると姫川源流で水芭蕉。親海湿原でフキノトウ・福寿草・キクザキイチゲなどの春の花たちに出逢えるのでおすすめです)
白馬山麓にある「膳」で蕎麦を頂いて帰路につきました。(古民家で趣のある、お店。蕎麦は細麺で美味しかったです。店内には北アルプスのVTRが流れていました。)
花の名前は、大方当たっていると思うのですが、せり科の区別が難しく、自宅に帰ってから以前、白馬道の駅で購入した『白馬八方尾根 花ナビ・石原敏行氏著』を見比べながら花の名前をしらべてみました。白馬八方尾根への愛を感じる一冊です。
フォトギャラリー:60枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ツエルト |
健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | 非常食 |
行動食 | トレッキングポール | 燃料 | カップ |
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