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29-27 金十朗長嶺とレアな高山植物を満喫

秋田駒ヶ岳( 東北)

パーティ: 1人 (ハンター さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 国見温泉登山口から入山

この登山記録の行程

国見温泉(05:15)…横長根分岐(06:09)…(金十朗長嶺経由)…御坪分岐(07:47)…水沢分岐(08:56)…五百羅漢(09:07)…男岳(09:43)…横岳(10:22)…阿弥陀池(10:35~11:22)…男女岳(11:32)…阿弥陀池(11:46)…(ムーミン谷経由)…駒池(12:29)…男岳分岐(12:50)…横長根分岐(13:18~13:23)…国見温泉(13:55)

コース

総距離
約13.7km
累積標高差
上り約1,198m
下り約1,198m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

4年ぶりの秋田駒ヶ岳。前回の登山は、単に登るだけの感覚だったが、今回は「如何に多くの花の種類を見つけられるか。」に着目する事とする。
 7月7日七夕、前日移動し、「道の駅 雫石あねっこ」にて車中泊する。当初、トイレ近くに車を停めていたが、トラック数台がエンジンをかけっぱなしで駐車していたため、ディーゼルエンジンの排気ガスの臭いとエンジンの騒音で眠る事が出来ず、トラックから一番離れた辺りまで移動し、就寝する。
 7月8日4時起床、朝食を摂り洗面後、道の駅を出発する。風もなく涼しい感じだが、今日は何処まで気温が上がるのか不安な気持ちにもなる。5時に国見温泉に到着、すでにかなりの数の車が駐車されており、次から次へと人が登って行く。
5時15分、登山口で入山届を記入投函し、入山する。
先ずは、登山道脇の木々からウラジロヨウラクの赤い花が出迎えてくれた。下を見るとアカモノが沢山、小さな花を咲かせている。前回来た時は、出だしのハイペースで後悔するくらい疲れた事を思いだす。今日は、暑くなりそうだし、のんびり、ゆっくり、休憩を取りながらを登山態様の課題としよう。振り向くと、雲海が山の谷間を流れているのが見えた。
6時09分、横長根標識に到着、前回は反時計回りで男岳から金十朗長嶺を下り、その時の景観の素晴らしさと稜線美もあった事から、今回は逆ルートと考え、金十朗長嶺方向の左手の道をセレクトとした。前回とは逆周りである。朝日で女岳が正面に映し出されている。
シャクナゲやハクサンシャクナゲの花が見えだす。飛んでいる小虫は多いのだが、アブが居ないのには助かる気分だ。花を見つけては写真を撮りまくる。
考えてみれば、今日あれだけの人が入山したにもかかわらず、金十朗長嶺を歩いているのは自分独りだけなのか?登山道も荒れており、余り人が歩いていない感じもした。
開けた場所に出て、見渡すと和賀岳との間に雲海が流れ込み、山が浮いたように見えている。金十朗長嶺の綺麗な稜線も伸びている。ここでしばしの休憩を取る。
休憩後の登山道は段々と藪がかぶり、荒れが酷くなってゆく。しばらく進むと残雪箇所があり、本来の登山道はここで左手の土手を登らなければならないのだが見落とし、真っ直ぐに踏み跡もあり、ゴミも落ちていたため、迷いもなく直進してしまった。踏み跡を確認しつつも、段々と深くなる藪に、ここまで荒れるものなのかと、不安を懐きつつも、激しくなる藪を掻き分け進んだ。熊のウンチが大量にある場所に出て、踏み跡も消え、道間違いである事を確信する。熊の危険性もあるので、先ずは警笛を鳴らして安全の確保とした。次に現在位置の確認と、正規ルートへの復帰手段の選定だ。GPSで現在位置を確認すると正規ルートから東に50m程外れ、高度差は50m程、道間違えで進んだ距離は200m程である事を確認した。全身には、汚れと折れた枝葉や竹の皮等が大量に纏わり着き、凄い状態になっている。登る前にダニ予防として、ハッカ水を全身に散布していたので、ダニに関しては少しは安心だ。
真西に50mの高度さの斜面を藪こきするよりも、200m歩いてきた踏み跡を辿り、正規ルートまで戻る方が無難と考え、行動を起こす。
残雪箇所まで戻り、GPSで確認すると、正規ルートはここで左に曲がる事が判明する。私以外にも何人かが道を間違え、踏み跡を着けてしまったのであろうと推測される。
この登り箇所にリボンでも着いていれば・・・と、考えてしまう。
約40分間の藪こきで疲労困憊の中、御坪分岐に到着、休憩する。やはり正規ルートは整備された感じで歩きやすいと感じた。気分を切り替え、綺麗な尾根の金十朗長嶺を進む。
※この稜線歩きは、本当に気持ちいいですヨ~。この稜線から見える景色は、最高です。
男岳が近づくにつれて、山の険しい景観が味わえて来る。また、高山植物の種類も量も段々と増えて来る。周囲の景色も良く、写真やビデオの撮影で頻繁に足を停めるようになる。
※珍しい所で、ハクサンシャジンと思って写真を撮ってみたものの、帰って調べてみるとツリガネニンジンと言う深い青紫色の綺麗な花でした。また、ギンランも所々で咲いていましたし、小振りなミヤマウスユキソウも見ることが出来ました。今回、金十朗長嶺にだけに見られたレアな珍しい花々です。
男岳山頂に到着、祠に山行安全を祈願し、横岳へと向かう。上から見降ろすと8合目ルートからの木道を沢山の人が登ってくのが見える。この天気だし、人気あるな〜秋田駒!
横岳を後に、腹も減って来たので阿弥陀池へと向かい、畔のベンチでランチタイムとした。今日は、定番のカレーヌードルと豆パンである。
左を見ると、男岳で声を掛けた山ガールの2人組が偶然居た。「あっ、さっきの山ガールだ。」と言うと、独りは微笑んでいたが、もう一人は「私はガールじゃないし・・・」と呟いていたが、山に来れば子供もお年寄りも、女性は皆、山ガールですよ!!
阿弥陀池から正面の男女岳を見ると、2組の団体ツアーらしきグループが、男女岳の登山道を糞詰まり状態にしながら登っている。あのグループが降りてくるまで休憩を取る事とした。風もなく、日差しも強く、暑さは倍増である。今日のこの暑さ、熱中症の危険度はかなり高い。今日の保有水量はペットボトルを含め、全部で4リットル。重さはあるが、安心できる量だ。男女岳の登山道の流れも良くなり、休憩を終えて出発する。男女岳の登り口で、タテヤマリンドウを見つけ、写真を撮っていると、人が集まって来る。「どうしたんですか?わー綺麗な花。」と、ザワツキ始め、いつのまにか人だかりができている。誰もが見逃していたようだった。男女岳を登り、次はムーミン谷だ。前回は、ムーミン谷の人気度さえも知らずに来ていたのだが、今回の楽しみのひとつでもある。男岳と横岳のコルから急斜面を降りてゆく。沢山の人がこの急斜面を登ってくる。降りるのは楽だが、登りは辛いだろうな〜と思ってしまった。単独行の年老いた女性が独り、辛そうにして立ち止まっていたので、熱中症で動けなくなっている可能性もあるので声を掛けてみた。自分も以前、月山での経験があるので、その危険性は十分認識している。「足、つったりしていませんか?」と声を掛けると、「登りで、きつくて、休憩しているだけです。」と返答がきたので、安心した。
急斜面を下り、ムーミン谷に到着する。正面から別の山ガール2人組が歩いてきたので、「あっ、山ガールだ。」と言うと、「もう、バテバテです~。」と返って来た。後姿の写真撮影の許可を取り、「タイトル、疲れ果てた山ガール。で使わせてもらいます。」と伝えた。本当に疲れるのは、これからの急斜面での登りである事を彼女達は、まだ知らない。
ムーミン谷には、チングルマが咲き乱れ、草原を白い花が覆っている。ヒナザクラも多く咲いている。珍しい所で、アオノツガザクラを見つけることが出来た。大焼砂前の斜面にはコマクサが群生していた。横長根を経て、下山の途に就き、13時55分下山届を記入投函し、無事下山した。
下山後は、国見温泉に入り、汗と疲れを洗い流した。

前回の4年前の体力任せの山行とは異なり、今回の山行はのんびりとした花を探す山行であったため、疲労度の度合いは格段違うものであったと感じました。
早池峰山もそうでしたが、花の百名山の楽しみ方は、やはりこれですよね。
これからの時期、まだまだ暑くなり、熱中症の危険度は上がると思いますが、のんびり登山で、楽しみと安全を最優先させることに心がけたいと思います。
国見温泉:500円



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フォトギャラリー:206枚

国見温泉森山荘横から登山道が始まります。

雲海が流れてました。

アカモノの実

ウラジロヨウラクが出迎えです。

ギンリョウソウ

ゴゼンタチバナ

アカモノ

タカネシュロソウ

和賀岳と雲海

ミネカエデ

ウコンウツギに酷似、葉っぱが違うんだよな。???

ヒメイワカガミ

コイワカガミ

横長根標識、左の金十朗長嶺へ向かいます。

正面に女岳

和賀岳方向、雲海が綺麗です。

男岳から延びる金十朗長嶺3枚続く

ツクバネソウ

シャクナゲ

男岳が見えてきました。

ハクサンシャクナゲ

コツマトリソウ

マイヅルソウ

ハクサンチドリ

カラマツソウ

渡渉?箇所

タカネニガナ

男岳から延びる金十朗長嶺

田沢湖が雲の切れ間から

ショウジョウバカマ

残雪。登山道はここを左に上るのだが、踏み跡があったため間違えて直進してしまう。

踏み跡もあり、ゴミも落ちており、疑わず・・・
藪こきをしながら200m程進む。

何かの卵?

所々拓けた場所あり、この先で強烈な藪があり、道がなくなる。熊のウンチ沢山あり。

サツキ

御坪分岐

タニウツギ

シロバナハナニガナ

ガクウラジロヨウラク

アカモノ

エゾノヨツバムグラ

和賀岳方向、雲海も消えています。

雲の合間に鳥海山が腹を出しています。

マルバシモツケ

ミネヤナギ

タカネイブキボウフウ

何が咲くのでしょう?

マルバダケブキ

オニアザミ、間もなく開花

奥に森吉山

カラフトイチヤクソウ

田沢湖方向

オオバキスミレ

ミヤマダイコンソウ

女岳

男岳

ミヤマウスユキソウ

エゾツツジ

女岳山頂に人影

ツリガネニンジン

ミヤマカラマツ

ハクサンチドリ

水沢分岐標識

田沢湖スキー場方向

ミヤマハンショウヅル

五百羅漢

五百羅漢標識

イブキスミレ

五百羅漢

道脇のエゾツツジとミヤマダイコンソウ

ギンラン

ムシトリスミレ

ギンラン

ミヤマダイコンソウ

斜面一面にミヤマダイコンソウ群

ミヤマキンバイ

ムーミン谷

金十朗長嶺

男岳山頂まであと少し。

阿弥陀池が見えました。

タカネシュロソウとコケモモ

男岳山頂

アカモノ

ヒナザクラ

ケルンと男女岳

コバイケソウ

ギンラン

横岳方向

男岳方向

女岳方向

横岳分岐点標識

横岳山頂標識

三角点

タッチ

イワイチョウ

チングルマ

阿弥陀池に降りてきました。早めのランチタイムです。

ハクサンチドリ

定番のカレーヌードルです。

ベンチから見る男女岳

タテヤマリンドウ

男女岳山頂

三角点タッチ

男岳方向

横岳方向

阿弥陀池標識

ミヤマキンバイ

ヒメコザクラ

ムーミン谷に降ります。

結構な傾斜です。

疲れ果てた山ガール。本当に疲れるのはこれからだった。

ハクサンフウロ

ショウジョウバカマ

ヒナザクラ

チングルマの群生

イワテハタザオ

駒池標識

アオノツガザクラ

かたがり泉水

コマクサ

コマクサ群生

笊森山、乳頭山分岐点標識

横長根標識

森山荘が見えてきました。

下山です。

駒ヶ岳湧水

秘湯国見温泉500円です。

ニッコウキスゲ

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け
熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール
GPS機器 ストーブ 燃料 ライター カップ クッカー
【その他】 携帯トイレ、AMラジオ

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登った山

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