燕岳 | 燕山荘

積雪は例年並みで山荘周辺4m。合戦尾根は第1ベンチ下から雪です。ピッケルと10本爪以上のアイゼン必携。

燕岳山頂より表銀座方面(2014.04.29 燕山荘 )
燕岳山頂より表銀座方面(2014.04.29 燕山荘 )
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

04/30(水) 10:00の天候は霧、ガス。視界不良。気温+3.5℃。
松本市の天気予報
明日
晴のち曇
27℃
12℃
明後日
雨のち曇
24℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月28日 18:00発表
高山市の天気予報
明日
曇のち雨
25℃
11℃
明後日
雨のち曇
22℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月28日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

4/27 朝は、春らしいぼんやりとした日の出でした。
標高2712mの燕山荘では、街の気温より10℃以上低くなりますので、5時の日の出を皆さんダウンなどを着込んで眺めていました。
燕岳山頂への道は、所々地面が出ているところもあります。風の強い稜線は雪が少なくても風下側はびっちりと雪が付いています。燕岳にお越しの方はピッケル、前爪のある10本歯以上のアイゼン、冬用の登山靴などしっかりとした装備でお越し下さい。大きな事故になっていなくても、装備がしっかりしていないために小さなスリップなどよく見かけます。
前日よりは若干気温があがってプラスの気温になったせいで、玄関前の雪がグサグサになっていました。

4/28 21日にみぞれが降って以来、いい天気が続いていましたが、それも今日くらいまででしょうか。どんよりと雲の広がる一日でした。
日の出は05時00分より早くなってきたようでした。天気が崩れてくる時によく見るような真っ赤な太陽でした。
その後、太陽の姿を見ることはありませんでした。どんよりした空の一日でしたが、紫外線は強かったようで外作業をしていると日に焼けていくのが分かりました。
連休前半に縦走路を歩かれた方は、それ程多くはなかったようです。
蛙岩のトンネルも雪で埋まっていて、通過に苦労された方も多かったようです。現在は通れるようになっているそうですが、また雪が降ると状況は変わることでしょう。

少しずつですが、小屋の除雪も進んでいます。しかし、この時期はまだ降雪になることもあり、せっかく掘ったところも埋まってしまうこともよくあります。
夜になってくるとちらちらと白いものが顔にあたるようになってきました。街で雨の予報でもここではまだまだ雪になるようです。

4/29 今日は、天気予報通り下り坂へと向かいました。午後になってくるとガスが湧いてきて、周りの山々は見え隠れするようになってきました。日差しはなかったのですが気温が上がり、雪がだいぶ柔らかくなりました。雪面もぐっと下がりました。気温が上がったせいか、これまで姿を見ることのなかったカヤクグリが小屋の近くにやってきました。
小鳥のさえずりは心がなごみますね。

4/30 今日は少しみぞれまじりの雨が降ったり、霧だったりと山はよく見えません。10時頃の気温は+3.5℃と雪と雨の微妙な気温です。雨になれば融雪が進むでしょう。
連休後半は天候が回復する予報もあり、期待しています。

登山道の状況

●合戦尾根 
・第1ベンチ下から雪があります。雪の状態は、カチカチになったり、ズボズボになったりと気温等によって大きく変わります。
・合戦小屋上部、山頂までのルートに目じるしの赤旗があります。
・積雪量は、例年並みで以下のとおりです。〉
第1ベンチ 20cm
第2ベンチ 40cm
第3ベンチ 80cm
富士見ベンチ 120cm
合戦小屋 2m
燕山荘周り 4m弱(場所による差があります)

●小屋~燕岳山頂まで
燕岳山頂への道は、所々地面が出ているところもあります。風の強い稜線は雪が少なくても風下側はびっちりと雪が付いています。ピッケル、前爪のある10本歯以上のアイゼン、冬用の登山靴などしっかりとした装備でお越し下さい。大きな事故になっていなくても、装備がしっかりしていないために小さなスリップなどよく見かけます。

●表銀座方面縦走路
・天候次第で、状況が変わります。この時期は、夏とは異なり入山者も少なく、自力でルートファインティング、状況判断を求められます。
・大天井岳は直登で登って下さい。

登山装備

ピッケル、前爪のある10本爪以上のアイゼンとしっかりとした冬山装備でお越しください。
天候次第で、今の時期は雪になるのか雨になるのかわかりません、いずれにも対応出来る装備が必要になってきます。

注意点

・春山で注意すべきことは、朝と日中では雪の状態が大きく変わるということです。気温の低い朝晩は雪がカチカチになっていて、気温の上がる日中はグサグサの雪になります。

・この時期の縦走は夏とは違い時間もかかるし、自分でルートを見つけていかなければならないので容易ではありません。それなりの経験が必要です。

・日が延びていますが、15時を過ぎると雪のある山のため風が冷たくなり、気温も下がります。時間にゆとりを持って早めに山荘にご到着下さい。

●中房温泉の駐車場には限りがあります。公共交通機関のご利用をオススメします。
・駐車場の詳細はこちら http://www.enzanso.co.jp/sansou/cyuusyazyou.html
・JR穂高駅~中房温泉への定期バス時刻表はこちら。
http://nan-an.sakura.ne.jp/bus/img/%E3%80%90%E9%81%8B%E8%A1%8C%E8%A1%A8%E3%80%91%E3%80%80%E5%B9%B3%E6%88%9026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%80%802014%E5%B9%B4%E3%80%80%E4%B8%AD%E6%88%BF%E6%B8%A9%E6%B3%89%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E3%83%90%E3%82%B9.pdf

お知らせ

●ゴールでウィークのご予約受付中です。連休後半も賑やかになりそうです。

●燕山荘春山登山教室 詳しくはこちら
http://www.enzanso.co.jp/reserve/event/

●NHKテレビ放映日変更のお知らせ
4月30日(水)放送予定が、天候の状況により、下記の通り急遽5月1日(木)に変更になりました。詳しくはこちら
http://www.enzanso.co.jp/tuushin/2014/20140429.html

昨年の今頃の様子は?

残雪量は例年より少なめ。最新情報を確認の上、お越しください2023.04.28

雨で雪は減りましたが、ピッケル、アイゼンが必要です2023.05.02

燕山荘周辺の過去の様子

燕山荘

現地連絡先:
090-1420-0008
電話番号:
0263-32-1535
連絡先住所:
長野県松本市大手2-3-10 燕山荘松本事務所

地図で見る
http://www.enzanso.co.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

長野県 / 飛騨山脈北部

燕岳 標高 2,763m

 常念山脈の北部にある花崗岩と花崗岩砂礫とで構成された山。東側に中房川が流れ、西側は高瀬川の谷が区切っている。  登山口には文政年間(1818~1829年)の開湯と伝えられる中房温泉があり、国民宿舎有明荘とともにいで湯の楽しめる、格好のベースになっている。  遠くから見ると平坦で特徴のない稜線が続いているので、かつては大天井岳近くまでの山稜を、ただ「屏風岳」とひとまとめに呼んでいたらしく、明治39年刊行の『日本山嶽志』にも載っていない。大正4年の長谷川如是閑の『日本アルプス縦走記』には「燕岳」とあるので、その間の10年間に命名されたらしい。  表銀座コースの始発点として有名で、大天井岳で分岐して槍ヶ岳へ常念岳へと志す登山者でいつも賑わっている。  遠目には目立たないが、稜線を山頂に向かってみると、風化した花崗岩群がまるで環境芸術のオブジェのようで面白い。頂上の北には北燕岳の岩峰がそびえ、鞍部はコマクサの群落、東斜面はお花畑と楽しい。  登山道は中房温泉からアルプスでも指折りの急登、合戦(かつせん)尾根を登って所要4時間30分。

長野県 / 飛騨山脈北部

有明山 標高 2,268m

 餓鬼岳から南下する山稜が東沢岳、東餓鬼岳などを起こしつつ最後にそびえる山で、中房渓谷で絶ち切られている。常念山脈の前衛山脈の一峰とでもいうべきだろうか。  登山の対象としては人気のない有明山だが、山麓から見上げると堂々とした富士山型の秀麗な山容をしている。別名を有明富士とか信濃富士と呼ばれる「ふるさと富士」の1つで、登山史から見ると、すでに亨保6年(1721)に修験者、宥快によって開山され、多くの信者によって登拝されたという。山頂に手力男命(たぢからおのみこと)と天細女命(あめのうずめのみこと)を祭る奥社がある。  標高が低いため近ごろでは登る人も少ないが、里から見上げても、または燕岳から見下ろしても心ひかれる山だ。ことに燕岳から見る日の出のときの、雲海に浮かぶシルエットはすばらしい。  登山口は中房温泉で、所要3時間30分。

長野県 / 飛騨山脈北部

餓鬼岳 標高 2,647m

 常念山脈といえば北限は燕岳と思われているが、実はさらに北に延び、東沢乗越から東沢岳、中沢岳を通って餓鬼岳まで続いている。餓鬼岳から北西に延びる稜線は、唐沢岳で高瀬渓谷に切れ落ちている。  餓鬼岳は安曇野から見上げると岩壁がそばだっているので「崖岳」というのが訛ったという説がある。いい山なのに気の毒な名である。  山頂は花崗岩の露岩と風化砂礫で、祠がある。森林限界をわずかに抜け出してハイマツとコマクサが目立ち、線条構造土の縞模様も目につく。直下にはいかにも山小屋らしい餓鬼岳小屋があり、静かな山を楽しめる。  登山道は2本。1つは大町から白沢登山口を経て登るコースで所要10時間。もう1つは中房温泉から中房川をつめて東沢乗越へ出て継走路を行くルートで、所要7時間。

ユーザーの登山記録から