雪崩と滑落に注意。斜面の雪は緩み亀裂が増加し、雪質は雨でスカスカです。ビーコン携行が義務化となりました。
天気・気温
山と周辺の状況
5/9は吹雪。5/12は大雨。今後一週間は雨が降りやすい予報です。場合によっては、まだ雪になることもあります。
5/12の雨で雪面はスカスカ状態です。みくりが池周辺や雷鳥沢付近はズボズボと足が雪に埋まり歩きずらいです。
相変わらず室堂駅は外国人観光客でごった返しています。
現在の雪の大谷の高さは約13m。
登山道の状況
斜面の雪は緩み亀裂が多くなってきました。
タンボ平などの東斜面はデブリが多く滑走も不快です。
室堂周辺は大きなデブリなどはありませんが、雪はスカスカ。足を取られやすい。またスラフも出やすい状態です。
別山南面の3本の谷は出口が狭く、逃げ場がありません。
気温が上がれば湿雪雪崩の可能性も上がります。今は室堂全体で雪崩が出やすい状況です。
一ノ越から山崎カール下部へトラバースは雄山本峰からの雪崩、落石に注意。
一ノ越から東一ノ越へのトラバースも同様に注意。
巨大な雪庇の崩壊も徐々に始まっています。絶対に雪庇下斜面に入らないこと。剱岳ではこの雪庇崩壊によるブロック雪崩の事故が多く発生しています。
御山谷、御前谷、立山川など標高差のあるコースは、下部の雪が今年はかなり少ないため滑走不可能です。
稜線の氷もだいぶ解けてきていて、夏道沿いに歩けるようになってきているますが、まだまだ注意が必要です。
特に、富士ノ折立付近は要注意箇所です。
室堂ターミナルから室堂山荘まではガイドポールを立ててあるので目印にして下さい。
登山装備
今年から4月、5月、11月の積雪期には、ビーコンの携行と入山届の提出が義務化となりました。
詳しくはこちら http://toyamaken-sotaikyo.jp/
冬山装備が必要です。
アウターや中間着は防風、防寒のものを用意しましょう。朝と昼の気温差がかなりあるのでそれなりの対応を。
足回りは室堂周辺ならスノーシューが必要。稜線では10本爪以上のアイゼン、ピッケルが必要。
紫外線が強いのでサングラスと日焼け止めは必須です。
観光客で室堂山荘にサングラスを買いにくる人もいるがここでは売っていない。駅を出る前に身なりを整えてほしいです。
室堂ターミナルにはかなり充実したアイテムが揃っています。
注意点
この時期に特に注意したいのが雪崩と滑落。
装備も重要だが体力はもちろん歩きの技術、滑りの技術、コンディションを見極める判断力など総合的な技量が求められます。
新雪が降れば雪崩の可能性は高まり、特に東斜面では雪が溜まりやすく雪崩れやすいです。吹雪の最中やその直後は危険です。立山の雪崩事故はここ数年吹雪明けの快晴の下で起こっています。急激な気温上昇や雨は湿雪雪崩の可能性を高くします。標高の低い谷筋では泥や石などを含んだ重い雪が川のように速い速度で沢底を流れることもあります。
慎重な計画と行動をお願いします。。
春は冷たい雨が降ります。体が濡れればすぐに体温が奪われ低体温症になるので注意して下さい。
急激に雪解けが進み、コンディションは日に日に変わります。
お知らせ
室堂ターミナル内で入山安全相談窓口を開設していますので気軽に相談してみてください。
室堂山荘は予約受付中。日帰り入浴700円。
予約は、立山室堂山荘(076-463-1228)又はFAX(076-463-1202)
または http://www.murodou.co.jp/yoyaku_form.htm
インターネットでの空室確認はこちら http://www.murodou.co.jp/KUUSITU.htm
当山荘のHPで室堂ターミナル側のライブ配信を行っていますので参考にしてください。
http://www.murodou.co.jp/pro1w/licam.jpg
昨年の今頃の様子は?
融雪進むも登山にはアイゼンやピッケルの用意を。サングラスは観光でも必要。植生保護に留意2023.06.01
雪解けが進んでいますが、天候崩れればまだ冬に逆戻。登山装備は油断禁物(サングラス必須)です2023.06.07
稜線の雪は融雪しハクサンイチゲなど咲き始めましたが、山腹には残雪が多くアイゼン推奨です2023.06.14
登山は春山残雪装備で。稜線までは残雪多くアイゼン推奨。稜線は融雪し高山植物咲き始め2023.06.21
中腹の登山道(室堂~稜線)へは残雪多くアイゼン推奨。天気急変に注意。チングルマやクロユリ開花2023.06.29
立山室堂山荘周辺の過去の様子
立山室堂山荘
- 現地連絡先:
- 076-463-1228
- 電話番号:
- 076-463-1228
- 連絡先住所:
- 〒930-1414 富山県中新川郡立山町室堂