燕岳 | 燕山荘

冬山となりました。稜線を見渡すと山々が白く雪をまとっています。冷え込む朝の気温は-9℃。11/24泊まで営業。

冬の燕岳(2014.11.26 燕山荘 )
冬の燕岳(2014.11.26 燕山荘 )
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天気・気温

11/06(木) 10:00 曇り一部晴れ。気温5.4℃
松本市の天気予報
明日
晴のち曇
27℃
12℃
明後日
雨のち曇
24℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月28日 18:00発表
高山市の天気予報
明日
曇のち雨
25℃
11℃
明後日
雨のち曇
22℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月28日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

曇りですが、晴れ間も見える天気です。10時の気温5.4℃。この気温は昨日一昨日と比較して暖かく感じるほどです。雪の降る冷え込む朝には-9℃まで下がりました。

11/5
連休が終わり、最後のヘリも終わり、小屋閉めの日もそう遠くはないと感じるようになってきました。また、ここからはいくつかの山小屋が見えるのですが、その山小屋も全て営業が終わり、夜に見えるその明かりもなくなり、静かな山となってきました。
昨日の朝は真っ白だった山頂は今日になると雪はほとんど解けてしまいました。しかし、陽があまり当たらない所の雪は解けずに残っています。
こんなことを繰り返しながら、冬の装いへと変わっていきます。
今朝はきれいな青空が広がりました。槍、穂高などの3000mの山々はさすがに白いですね。
今日は朝の晴天が続くものかと思っていたのですが、午前中早くも雲が出てきました。穂高岳の上には怪しい雲が出て来て、その後、西からどんどんと雲が出て来て空を覆いつくし始めてきました。燕山荘の頭上には黒い雲がいっぱいありましたが、安曇野の街は晴れているようでした。日の沈むちょっと前、美ヶ原高原には日が当たり、赤くきれいに輝いていました。
小屋明けから一緒に働いていた仲間が今日、期間を終了して下山していきました。6ヶ月間、毎日一緒に生活してきたのでなんだかさびしくなります。山小屋で働いていれば、こういった出会いと別れがたくさんあります。
小屋の中は急にひっそりとしてしまいました。
小屋閉めまでの残り約3週間となりましたが、最後まで事故なく、お客様に喜んで頂けるよう頑張っていきたいと思います。

11/4 白銀の世界
昨日の雪降りの天気から一転して、素晴らしい青空の晴天となりました。そして、降雪も15センチ位あったようで、真っ白な世界が広がっていました。これまでも何度か降雪はありましたが、ここまで白くはなりませんでした。雪に包まれて白くなった山は本当に美しいものです。
今朝は冷え込みました。-9℃近くまで下がりました。ストーブを焚いても小屋の中は中々暖まりませんでした。
外の様子がきれいなのは分かっていてもこれだけ冷えるとためらってしまいます。服をたくさん着込んでいざ外へ出てみると想像以上の美しさでした。特に日の出前の山頂の美しさは神々しさを感じました。
雲海が広がり晴れているのは山の上だけのようでした。
日の出は雲の中からとはなりましたが、太陽が雪で白くなった山々を照らしだすと刻々とその色が変わっていく様子はとても美しいものでした。
この冷え込みで霧氷はびっしりと付いていました。木の枝は、重そうに下へと垂れ下がっていました。
日中は日差しがあり、雪はだいぶ解けましたが、今回くらい積雪があると雪が残っている部分がかなりありました。明日も天気が良さそうなので、雪解けは進むかと思いますが雪が残る場所は多くあると思われます。こうして少しずつ山は白くなっていきます。
雪が残っている部分では、滑りやすくなっていて慣れていない方は歩きづらいことと思います。軽アイゼンやストックなどをお持ちになるといいかと思います。特に気温の下がる朝晩は雪が固くなって、滑りやすくなります。

登山道の状況

合戦尾根に大きな支障の連絡はありません。稜線に出る最後のところが冬道になっています。指示に従って下さい。

今日現在、降雪があっても燕岳周辺ではピッケル・アイゼンが必要な雪の積もり方にはならないと思いますが、日陰や北側では凍結している部分があり、注意が必要です。心配な方は軽アイゼンを用意しておきましょう。

表銀座縦走路方面
大天井ヒュッテ、大天井荘は営業を終了しています。

登山装備

3000m級の初冬の登山装備が必要です。防水防風防寒に配慮しましょう。
しっかりとした防寒着をお持ち下さい。雨具もしっかりとしたものが必要です。
手先が寒さでかじかみます。温かい手袋や帽子も必要な時期となりました。
霜や凍結で滑ることもありストックを用意しましょう。念のため軽アイゼンを携行しましょう。

注意点

●この時期の一般的な注意事項
・寒冷前線の通過後は、寒気が流入してきて、突然雪になることもあります。このことによる気象遭難が過去にも起きているので、山に登る前には天気予報のご確認を。
・気温の変化が大きいです。低体温症に注意が必要です。体調を整えて登山しましょう。
・登山中は汗をかきます。雨でもカッパの下で汗をかくこともあります。登山中にこまめな水分、塩分補給を心がけましょう。この時期の飲み物は保温水筒(テルモス)に暖かい飲み物を用意しておくのがよいです。冷たい飲料では体が休まりません。
・14時頃から斜光線で夕方のような雰囲気になります。15時には遅くても氷点下の気温です。時間にゆとりを持って遅くとも16:00を目処に山荘にご到着下さい。17時は日没し危ない時刻です。
・山の原則は早出早着です。特に今の時期はお守り下さい。
平日は早朝のバスが運行しない日もありますが、平日の早朝はタクシーの乗り合いを使ったり、前泊などで対処しましょう。昼からの出発はとても危険大きくなります。

・燕山荘ではお弁当の提供をしておりますが、寒くなりお弁当が冷たく喉を通らないこともあります。行動食事は充分に携行するようにしましょう。
・周辺の小屋はほぼ営業を終了しています。


●はじめて燕岳を登る方へ
山荘主人 燕山荘・赤沼健至登山マニュアルをご一読下さい。
http://www.enzanso.co.jp/pages/categories/hajimetenoyama.html

●中房温泉までの路面バス(中房線乗合バス)の運行日に注意
http://www.azumikanko-taxi.co.jp/2011/04/030-01.html
※中房からのバス便は11/24まで。11/25下山の方はご注意下さい。

●合戦小屋
営業は土日、飲み物の販売のみの予定です。状況により予定通り営業できないとこもあるかもしれません。

●中房温泉 第2駐車場改修工事のお知らせ
10月20日(月)から、燕岳登山口近くの登山者専用無料駐車場(第1駐車場、第2駐車場、第3駐車場)のうち、第2駐車場が改修工事実施のため使用できなくなります。第1、第3駐車料はご利用頂けます。

お知らせ

小屋HPでは最新情報を掲載しています。
http://www.enzanso.co.jp/index.html
ご予約受付中です。オンライン予約
http://www.enzanso.co.jp/pages/categories/reservation.html 宿泊者状況も確認できます。
本年の営業は11/24泊まで。

●年末年始冬期営業について
燕山荘では2014年12月20日~2015年1月5日ご宿泊まで年末年始冬期営業を行います。
この期間中のご宿泊につきましては、安全の面から完全予約制とさせていただいております。
冬期の燕岳登山につきましては、夏と異なるご注意がありますので、事前にHP「年末年始営業のご案内」ページをご一読いただいた上で、webまたは、燕山荘松本事務所へ電話でご予約をお願い致します。
http://www.enzanso.co.jp/enzanso/categories/e02-1.html

●有明山荘(合戦尾根の燕岳登山口まで700m)
日帰り入浴や、荷物預かりなど登山者に優しいサービス満載です。
詳しくはこちら http://www.enzanso.co.jp/ariakeso/index.html

昨年の今頃の様子は?

残雪量は例年より少なめ。最新情報を確認の上、お越しください2023.04.28

雨で雪は減りましたが、ピッケル、アイゼンが必要です2023.05.02

燕山荘周辺の過去の様子

燕山荘

現地連絡先:
090-1420-0008
電話番号:
0263-32-1535
連絡先住所:
長野県松本市大手2-3-10 燕山荘松本事務所

地図で見る
http://www.enzanso.co.jp/

施設の詳細を見る

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 常念山脈の北部にある花崗岩と花崗岩砂礫とで構成された山。東側に中房川が流れ、西側は高瀬川の谷が区切っている。  登山口には文政年間(1818~1829年)の開湯と伝えられる中房温泉があり、国民宿舎有明荘とともにいで湯の楽しめる、格好のベースになっている。  遠くから見ると平坦で特徴のない稜線が続いているので、かつては大天井岳近くまでの山稜を、ただ「屏風岳」とひとまとめに呼んでいたらしく、明治39年刊行の『日本山嶽志』にも載っていない。大正4年の長谷川如是閑の『日本アルプス縦走記』には「燕岳」とあるので、その間の10年間に命名されたらしい。  表銀座コースの始発点として有名で、大天井岳で分岐して槍ヶ岳へ常念岳へと志す登山者でいつも賑わっている。  遠目には目立たないが、稜線を山頂に向かってみると、風化した花崗岩群がまるで環境芸術のオブジェのようで面白い。頂上の北には北燕岳の岩峰がそびえ、鞍部はコマクサの群落、東斜面はお花畑と楽しい。  登山道は中房温泉からアルプスでも指折りの急登、合戦(かつせん)尾根を登って所要4時間30分。

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 常念山脈といえば北限は燕岳と思われているが、実はさらに北に延び、東沢乗越から東沢岳、中沢岳を通って餓鬼岳まで続いている。餓鬼岳から北西に延びる稜線は、唐沢岳で高瀬渓谷に切れ落ちている。  餓鬼岳は安曇野から見上げると岩壁がそばだっているので「崖岳」というのが訛ったという説がある。いい山なのに気の毒な名である。  山頂は花崗岩の露岩と風化砂礫で、祠がある。森林限界をわずかに抜け出してハイマツとコマクサが目立ち、線条構造土の縞模様も目につく。直下にはいかにも山小屋らしい餓鬼岳小屋があり、静かな山を楽しめる。  登山道は2本。1つは大町から白沢登山口を経て登るコースで所要10時間。もう1つは中房温泉から中房川をつめて東沢乗越へ出て継走路を行くルートで、所要7時間。

ユーザーの登山記録から