浅草岳あさくさだけ

三百名山 東北百名山

浅草岳

写真:高寺志郎  田子倉湖畔からの浅草岳
 江戸時代から越後と会津を結ぶ交易道として、旅人が往来した六十里越と八十里越がある。優美な曲線を描く浅草岳と、連聳して褐色の岩壁を削立させている鬼ヶ面山は、その両街道に挟まれた山塊である。
 浅草岳は昭和に入ってからようやく登山者を迎えるようになり、昭和46年に国鉄只見線が開通し、同48年には六十里越の車道も実現して、山麓の町村に活気が生まれた。登山口の五味沢集落を含む北魚沼郡入広瀬村では山菜共和国が誕生し、温泉掘削に成功した。
 昔の登山コースは、五味沢に近いムジナ沢を登降したが、今は林業車道を車利用で、破間川の白崩沢を迂回したブナゾネまで行けば、尾根道を2時間で頂上に立てる。五味沢から全徒歩の場合は、ヤジマナ沢から桜ゾネに取り付き、嘉平与ボッチを越えて約4時間の行程となる。また福島県側には、田子倉湖から剣ヶ峰経由と、入叶津からの沼ノ平コースがある。一等三角点の頂上は、草原にいくつかの池塘が光りをたたえ、眼下に広がる田子倉ダム湖と、只見沢へ落ち込む鬼ヶ面山東面の断崖に目を奪われよう。
 浅草岳から鬼ヶ面山を縦走して、六十里越の車道へ下山するコースも興味深い。

DATA

山域: 越後山脈
都道府県: 新潟県 福島県
標高: 1,585m
2万5千図: 守門岳

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