錦繍の蔵王連峰2023

日帰り

水引入道・屏風岳・不忘山（東北）

2023.10.13（金）

パーティ： 1人 (ブナ太郎さん )

ブナ太郎さん

行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他：白石スキー場には数百台駐車できます。

この登山記録の行程

Start(06:59)・・・白石スキー場登山口(07:02)・・・コガ沢徒渉点(08:53)・・・大日向(10:02)・・・水引入道(10:20)・・・分岐(11:31)・・・分岐(11:51)・・・南屏風岳(12:13)・・・不忘山（御前岳）(13:28)・・・白石女子高山小屋跡(14:56)・・・白石スキー場登山口(15:17)・・・Goal(15:18)

コース

総距離: 約12.5km

累積標高差: 上り約1,380m; 下り約1,380m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

　白石スキー場に着くと、５００台ほど止められる駐車場にはまったく車がない。それでも遠慮して、隅に車を止めた。今日は絶好の登山日和、紅葉日和なのに、登る人は極めて少ないようである。ゲレンデを歩き、ゲレンデ奥にある登山道入り口から森に入る。
　水引コースはよく踏まれた道だが、アップダウンがあってなかなか汗を絞られる。今日は５日ぶりの山でウォーミングアップはすでに完了。ワイルドな登山道を快調に進んだ。途中、倒木が何本かあり、乗り越えたり、潜ったりしてアクロバチックである。コガ沢に下り、ブナの大木の中、急な斜面を登っていく。ブナの紅葉にはまだ早いのだが、カエデやタカノツメの黄色が綺麗だ。水量がほどほどにあるコガ沢渡渉点で少し休んで、そこから急登に取りついた。
　この急登のブナは、今が見頃になっていた。午前中の光が差し込み、木々の黄葉が煌めいている。ブナの黄葉は、それほど期待していなかったが、ここは素晴らしく、見上げると青空に紅葉が美しく散らばっている。対岸には不忘山が見えていた。
　急登はそれほど苦しくは感じず、５０分足らずでガレ場の大日向に飛び出た。一気に視界が開け、目の前には不忘山・南屏風岳から屏風岳に連なる稜線が広がっている。紅葉は今が盛り。予想していた以上の華やかさである。ここからの眺めは、紅葉の時期、残雪の時期のどちらも蔵王連峰の随一だと思っているが、今日は驚くばかりの華やかさで紅葉が山全体を覆っている。特に水引平の紅葉は見事である。南屏風岳の襞にも黄色が張り付き、深い陰影を刻んでた。
　もうこれで下山しても良いと思えるほどの眺めを味わい、水引入道山頂を目指す。山頂からの眺めもまた素晴らしく、不忘山、南屏風岳、屏風岳はもちろん、後烏帽子岳、馬ノ神岳も間近に見えている。遠くには大東岳、雁戸山、船形連峰、泉ヶ岳も見える。
　水引入道から鞍部に下り、振り返ると水引入道の斜面が赤く染まっていた。ここからの眺めも味わい深く、錦に染まった中を一人で歩いていく。ここまでで会った登山者は一人。この絢爛に広がる絶景を独り占めしているのが申し訳ないような気持ちになった。
　水引平からは屏風岳に登り返し、屏風岳の山頂を踏んでから、南屏風岳、不忘山に向かう。稜線に出ると雲が広がり、紅葉は沈んだ色合いになっていた。この辺りはドウダンとミネカエデで色鮮やかなはずなのだが、もう散ってしまった個体も多いようだ。南屏風岳では休まず、そのまま不忘山を目指した。鞍部では二度咲きのハクサンイチゲを見つけた。
　不忘山からの眺めも素晴らしい。南屏風岳から屏風岳への壁と対岸の水引入道は、どちらも今が一番の紅葉だが、午後の斜光で影になってしまい、紅葉の美しさが半減していた。午前中に登ればより素晴らしい景色に出会えるのだが、やはり大日向からの眺めが一番である。これからも、このコースは反時計回りを選択するだろう。
　不忘山からの下りも紅葉の中を行く。カエル岩から弘法清水まで、登山道の両側にはミネカエデ、ハウチワカエデ、ドウダン、ナナカマドなどが見事に色づいていた。白石スキー場のゲレンデが見えるとゴールはもうすぐだ。ゲレンデのあちこちにセンブリを見つけた。最後にもう一つ素敵なプレゼントをもらって、最高の紅葉登山は終了である。