甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

1/20夕方まで断続的に降雪し、硬い雪の上に新雪が乗っている状況。足を取られぬよう注意

雪掻きは一段落(2022.01.26 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
雪掻きは一段落(2022.01.26 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

山と周辺の状況

■天候や自然
1/21 晴れ、気温は-13.8℃(7:00)。
昨日の雪は夕方まで断続的に降り、小屋前の積雪量で10cm程でした。
小屋から山頂までの登山道は、もう少し積もっているかも知れませんが、吹き溜まった所以外は潜る程の積雪量では無さそうです。
固く締まった雪の上にサラサラの新雪が乗っているので、足を取られないようにお気を付けください。

1/20 雪、気温は-11.2℃(9:00)。
早朝から雪が振り始め、外のベンチが薄っすらと白くなり始めた七丈小屋です。
新たな積雪量は現在3~4cmですが、雪は深々と降り続いています。
風が無いのでそれ程寒くは感じないのですが、気温は低めです。
予報通りであれば、日中は雪が降り続きそうです

1/16 晴れ、気温は-8.9℃(15:00)。
昨日吹き荒れた風は、ピタリと吹き止み、無風快晴の絶好の登山日和の七丈小屋です。

1/18 お天気は曇り、気温は-14.4℃(7:00)。
昨日の夕方から雪がチラチラとしていましたが、今朝外に出ると、3cm程薄っすらと雪が積もっていました。
北寄りの西風が強く吹き、雪が舞っている状態です。
気温も下がり、風のせいか気温よりも寒く感じます。
今日1日は風が吹き続けそうです。
飛ばされた雪により、吹き溜まりのトレースは消されてしまいそうです。

1/17 晴れのち曇り、気温は-6.0℃(14:00)。
朝のうちはよく晴れて穏やかなお天気でしたが、お昼位から曇って風が強くなりました。

1/16 6時現在、七丈小屋の気温は−9.6℃でした。美しい朝焼けが見られました。風もなく穏やかな日曜日の朝です。
入山者の少ない週末でしたが、今日は登頂日和となりそうです。
昨日入山された方はワカンを使用されています。
八丁坂、黒戸山のトラバースはラッセルがあったようです。
五合目までは様子を見てきましたので参考にされてください。
風で飛ばされてほとんど雪のない箇所と吹き溜まりの箇所がありました。
五合目から小屋まではアイゼンのみで歩くことができます。
入山者は先週よりも少なく、深い雪の上のトレースもありますので、通常よりも時間がかかると思います。時間に余裕を持って入山されるようお願い致します。

1/15 6時現在、七丈小屋の気温−10℃でした。昨日に比べてだいぶ寒さが緩みました。
昨日から吹き荒れていた風は落ち着きました。
今週は2度のまとまった降雪と暴風が続きました。入山者はわずかで、トレースはほとんどない状態となっています。
八丁坂の辺りから脛ぐらいの積雪と情報をいただきました。
その先は吹き溜まりによっては腰まで埋まる箇所もあると考えられます。
通常よりも時間がかかることを想定して、場合によっては引き返すことも考慮し、無理のない計画で入山していただくようお願い致します。

・記録 初冠雪 10/20

■新型コロナウイルス対策につきまして
本日よりまん延防止等重点措置の範囲が拡大されますが、七丈小屋はこれまで通り感染対策を施した上で営業を継続いたします。
お客様にはこれまでと同様、登山前の体調管理や行動管理を心がけていただき、少しでも不安がある場合は登山の延期をご検討ください。たとえ当日のキャンセルであってもキャンセル料は申し受けません。冷静な行動判断をお願いいたします。
七丈小屋スタッフに関しては、これまでに引き続き日常及び勤務中の検温や体調チェック、マスク着用及び手洗い・手指消毒等の感染対策を徹底いたします。
また混雑する週末の営業につきましては、食堂開放時間の利用人数の調整や定期的な換気、会話時のマスク着用などのお願いなどさせていただきます。
ご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

登山道の状況

■甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根 
(登山道の要所の画像が公式Instagram にあります ホームページからも参照できます)
登山道は完全に冬山です。
厳冬期装備(前爪有りのアイゼン、ピッケルなど)万全でお越し下さい。

1/19 八合目より上が、夏の道から冬の道に切り替わったので、注意喚起の看板を設置して来ました。
八合目~九合目の核心部は、雪がしっかりと付いた時期は、最も滑落事故の発生しやすい場所です。
核心部の入口、中程、山頂から核心部への下り口の3箇所に看板を設置しました。
他の箇所も当然注意が必要ですが、この区間は特に気を引き締めて通過するようにして下さい。
小屋から上の積雪量は多いですが、しっかりと締まってよく踏まれており、非常に歩きやすく、ワカンやスノーシューは要らない状態です。
次の降雪があるまでは、歩きやすい状態が続くのではないでしょうか。

1/17の風により、トレースは期待薄

1/16現在の登山道の様子
小屋番交代で小屋に上がりましたので、小屋までの登山道の様子をお伝え致します。
登山口や尾白川渓谷の雪は殆ど溶けて無くなりました。
麓の雪もだいぶ無くなりましたが、溶けた雪が北側斜面では凍結しています。
落ち葉の道もよく踏まれて、だいぶ落ち着いてきました。

1合目の祠辺りから登山道は雪に覆われ、笹の平の分岐付近は、しっかりと雪に覆われています。
八丁登りは膝くらいまでの積雪です。
トレースがしっかりと付いているので、トレースを逸れなければ潜らずに歩けます。
刃渡りの雪はしっかりと締まっていて、アイゼンがよく効きます。
刀利天狗の祠にも雪がたっぷりです。
黒戸山のトラバース付近も雪が深いですが、トレースを逸れなければ快適に歩けます。すれ違い等でトレースを外れると、股下位まで潜る場合があります。
五合目から小屋までの登山道は、強い風が吹き荒れた為か、想像よりも雪が少ない箇所があり一部地面が露出しています。
六丈橋付近も風で雪が飛ばされて、雪が少ないです。
小屋直下は吹き溜まりになり、雪の量が多い場所があります。

ここ2~3年は雪が少なく、今年はこの時期にしては雪が多い感じがします。
去年の感覚で日帰り予定で入山すると、下山が遅くなる可能性があります。
慎重な行動をよろしくお願い致します。

小屋から山頂方面は、週末に人が入っているのでトレースはしっかり付いているとの事です。
八合目~九合目は、冬のルートを使った方が安全な状態に変わったようです。

登山装備

3000m級山岳の冬山登山装備が基本です
前爪のあるアイゼン、ピッケル、ワカンは必携
防寒対策はしっかりと油断ないように。
厳冬期の防水性の高い靴、荷物の防水、着替えなども必要
日が短くなりヘッドライトもお忘れなく。

注意点

どんな状況にも対応出来るだけの装備を用意し、雪面の状況を見極めて道具を使い分ける判断力が必要な状況です。

■登山計画書について(重要)
山梨県の条例により、令和元年より、甲斐駒ヶ岳をはじめとした南アルプスに冬期(12月1日〜3月31日)に登山をする際は、登山計画書の提出が義務化されました。必ず登山計画書を提出し、計画内容をご家族やご友人と共有の上、登山をお願いいたします。

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
※必ずホームページを見て、利用下さい。
ご予約とお問い合わせ 090-3226-2967

■営業
・11月29日より冬期営業中
以下のサイトにてご予約前に冬期営業のご案内をご確認ください
https://www.kaikoma.info/winter

・宿泊予約について
冬期営業期間は小屋泊のお客様のみご予約をお願いします。テント泊のご予約は不要です。
少人数で運営を行っております。
大変恐れ入りますが、ご予約のお電話は13時から20時の間でご協力をお願いいたします。

■重要 冬季の「飲料水」について
小屋前の水道は冬季閉鎖いたしました。
来春まで水道は使えませんが、小屋泊、テント泊のお客様には、1泊につき2Lまで無料で水を差し上げます。
備蓄した水量に限りがあるため、恐れ入りますがご宿泊以外のお客様は各自でご用意をお願いします。
なお、お山は完全に冬の様相です。必ず冬山装備でお出かけください。

■厳冬期のトイレ利用について
これから本格的な冬を迎えるにあたり、トイレ利用に関してお願いがあります。
日中も−10℃を下回る日が続きますと、便器から便槽への管は凍結が原因でとても詰まりやすくなります。
冬は管理が難しいのが現状です。
現在、トイレットペーパーの分別をお願いしておりますが、12月末にトイレットペーパーが管を塞ぎ、そのまま凍結して詰まってしまうトラブルが発生。一度凍結してしまうと、復旧がほぼ不可能となってしまいます。
何気なく投入したトイレットペーパーが最大のトラブルの原因です。
今一度、ご利用の際はご注意いただいて、分別をしっかりしていただくようお願い致します。

■情報発信
登山道情報や小屋の情報など、日々の発信は公式Instagramに集約させますので、ぜひフォローをお願いします。
またこちらは公式Facebookとも連動しております。

公式Instagram
https://www.instagram.com/kaikoma.kuroto/

公式Facebook
https://www.facebook.com/kaikomagatake

■【2021-22冬季】甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根ツアー
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/

昨年の今頃の様子は?

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

雨により地盤が緩んでいるので注意。小屋から上の残雪も少なくなりアイゼンなど不要2023.06.02

ハシゴや鎖の通過は慎重に。雨により地盤が緩んでいるので注意。登山道のすべて融雪しました2023.06.09

天気の急変を想定した装備が必要です。山頂でミヤマキンバイが見頃2023.06.16

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 朝の早い時間帯は鳥のさえずりがよく聞こえてきます。
  • 9日は降雪
  • 本日は晴 小屋から山頂方面の様子
  • 樹林帯の状況
  • 山頂付近の様子
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • テント場の様子。雪が半分残っている状態。第1+第2テント場あわせて10張りほど地面の上に設営できそう(小型テントであれば)。
  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

関連する山

山梨県 / 赤石山脈北部

甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

双児山 標高 2,649m

赤石山脈北部周辺の山です。

ユーザーの登山記録から

周辺の山岳最新情報