| 尾瀬沼ビジターセンター
2023.10.31
尾瀬沼ビジターセンターは10/31で今シーズンの営業を終了しました。
夏山シーズンが終わると、山は冬へとまっしぐらに進んでいく。その間の、ごく短い期間が山の秋だ。
秋といえば紅葉だが、山の紅葉期間は短い。場所にもよるが、長くて1ヶ月、短いところは1週間程度しか紅葉を楽しむことはできない。
そんな紅葉の中で、先陣を切るのが草紅葉(くさもみじ)だ。夏の間、高山植物として彩った草の葉は、いちはやく色を変えて山肌を染める。
そんな草紅葉が美しい場所として知られるのは、湿原が広がる場所が挙がる。今週は、草紅葉が美しい湿原を歩くコースを行くモデルコースを6つ紹介する。
なお、草紅葉が最も美しい時期は、本格的な紅葉シーズンの少し前の一週間ほどで、草の葉が赤・オレンジ・黄色などの色に染まる。
その後は紅葉というより「枯野」となるが、光の加減や風により、金色に輝くのも美しい。樹木の紅葉の時期でも、十分に楽しめる。
尾瀬の湿原と言えば尾瀬ヶ原だが、各所に大小さまざまな湿原が存在する。尾瀬を代表する山、燧ヶ岳に登って尾瀬ヶ原を御池から歩く本コースでは、入り口の御池田代から始まり、広沢田代、熊沢田代、そして尾瀬ヶ原と、大小さまざまな湿原を通ることになる。
こぢんまりとした広沢田代、傾斜した場所に広がる熊沢田代、広大な尾瀬ヶ原と、特徴を持った湿原の草紅葉が楽しめるうえに、燧ヶ岳山頂から見下ろす草紅葉も美しい。
尾瀬の草紅葉が始まるのは9月の中旬からで、キンコウカの葉がオレンジ色に染まる様子が特に美しい。樹木の紅葉は10月いっぱい楽しめる。
高低図
| 尾瀬沼ビジターセンター
2023.10.31
尾瀬沼ビジターセンターは10/31で今シーズンの営業を終了しました。
| 山の鼻ビジターセンター
2023.10.31
山の鼻ビジターセンターは10/31で閉館。尾瀬内の全ての山小屋は営業終了しています。
山頂に、4km四方に及ぶ高層湿原が広がる苗場山。湿原には多くの池塘が点在し、その水面に周囲の山々が映り込む。
草紅葉の美しさはもちろん、樹木に本格的な紅葉が始まると、さらに美しさに奥行きがでる。展望も素晴らしく、湿原越しに望む谷川連峰や北アルプスは、他の山ではなかなか味わえない景色だ。
草紅葉の時期は9月中旬からで、樹木の紅葉は10月初旬からが見頃だ。
高低図
妙高山と火打山の間は多くの湿原が広がり、高谷池周辺、天狗の庭、黒沢池周辺あたりがよく知られる。夏にはハクサンコザクラのピンク、ワタスゲの白、そして緑の草原と、時期によって表情を変える湿原は、秋にはオレンジ色に染まる。
高谷池ヒュッテや黒沢池ヒュッテ(いずれもテント場あり)を利用して、ゆっくり紅葉の山を楽しみたい。
なお、草紅葉が始まるのは9月中旬からで、樹木の紅葉は10月いっぱいは楽しめる。
高低図
八甲田山の山腹に広がる湿原、上毛無岱と下毛無岱は、美しい草紅葉が広がる場所として知られる。とくに上・下の毛無岱を結ぶ階段からの景色は、絵葉書のような景色が広がる。
毛無岱の草紅葉は9月中旬~下旬あたりから始まる。樹木の紅葉は10月いっぱいまで楽しめる。
登山口となる酸ヶ湯温泉は、古くからの湯治場として知られる。強酸性の泉質は肌にピリリと来るが、登山の疲れの癒やしに、ぜひ立ち寄っておきたい。
高低図
気軽に草紅葉ハイキングを満喫できる場所として挙がるのが八幡平だ。平坦な山頂部に広がる湿原は、マイカーやバスで簡単に登山口にアクセスできる。ここから1時間30分ほどで湿原を一周することが可能なので、ファミリーや初心者でも楽しめる。
紹介しているコースは茶臼口から山頂を歩くコースだが、本コースだと中腹にある黒谷地湿原の草紅葉も楽しめるうえに、登山気分がぐっと高まる。
草紅葉が始まる時期は9月中旬~下旬。樹木の紅葉は10月中旬まで楽しめる。
高低図
尾瀬と日光の中間ほど、「奥鬼怒」と呼ばれる場所にある鬼怒沼湿原は、日本で最も高い場所にある高層湿原とされている(どの湿原が日本一の高所かは、さまざまな議論がある)。
登山口は秘湯として知られる奥鬼怒温泉郷。夫婦淵温泉、八丁の湯、加仁湯、日光澤温泉、手白沢温泉などを通るので、温泉+紅葉にピッタリの場所だ。日帰りも可能だが、温泉宿を利用して、ゆっくりするのも良いだろう。
鬼怒沼湿原は9月中旬には草紅葉が始まる。
高低図