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20170909 武尊山登山

武尊山( 関東)

パーティ: 1人 (まさゆき さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 武尊牧場キャンプ場手前の駐車場(登山客はキャンプ場の駐車場には停められない)

この登山記録の行程

武尊牧場キャンプ場(10:00)・・・東岐三角点・・・武尊避難小屋・・・中ノ岳分岐・・・武尊山(沖武尊)(13:00)[休憩 20分]・・・中ノ岳分岐・・・武尊避難小屋・・・東岐三角点・・・武尊牧場キャンプ場(16:00)

コース

総距離
約12.6km
累積標高差
上り約1,051m
下り約1,051m
コースタイム
標準5時間55
自己5時間40
倍率0.96

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

深田百名山の一つ、武尊山(ほたかやま)へ。

朝6時ごろ都内を出発。
ガイド本では東俣駐車場からのルートをお勧めしていたが、事前に調べたところ駐車場への道が通行止めとなっていたので、ほたか牧場キャンプ場からのルート行くことにした。
登山客の場合、キャンプ場の駐車場には直接止められず、その500m手前ぐらいにある駐車場に停めて、キャンプ場までバスで送ってもらう流れになる(1日500円)。
その辺りの手続きはカバーしていなかったため、結局歩き始めたのは10時前ぐらいになってしまった。

今日は晴天でとても気持ち良い気候にもかかわらず、キャンプ場はとても空いていた。
来年はキャンプにも挑戦したいと思っているのだが、有名所だと場所取りに苦労するというので、ここは練習場として狙い目かもしれない(2、3日前まで雨が降っていたので、たまたまキャンプ層がいなかっただけかもしれないが。)。

キャンプ場を出発し、登山道に通じる舗装路をしばらく行くと、登山口に至る。
登山口に入っても、急な勾配はすぐにはなく、気楽なトレッキングコースがしばらく続く。
気持ちよく歩けるが、標高差を考えると、最初に高さを稼げない分、後に急な上り坂が続くことになるので若干不安になる。
しかし、ブナの原生林はそんな心配もすぐに忘れさせてくれる。
まだ暑さを感じる気温とはいえ、盛夏の頃と比べるととても過ごしやすい。

20、30分程度歩くと、徐々に勾配がきつくなってくる。
しかも、武尊は水捌けが悪いのか、頻繁にぬかるみに遭遇して非常に歩きづらい。
今回のコースは稜線を歩く割合が多く、樹木の密度はそこほどでもないにも関わらず、雨水が全然捌けないようだ。
大抵はある程度進むと状況も変わるのだが、武尊はぬかるみのある状態が永遠と続いて、気分的に参ってしまった。
雨が続いている時期はあまりお勧めできないかもしれない。

黙々と進んでいるうちに、ようやく森林限界を脱出する。
後ろを振り返って見ると、燧ケ岳と先週登った至仏山が悠然とならんでいる光景が目に飛び込んできた。
今日は雲が高いため、どちらにも雲がかかっておらず、山体をはっきりと拝むことができた。
隆起の激しい燧ケ岳となだらかな至仏山が並ぶと、尾瀬ヶ原の雌雄として認められているのもよく分かる。

ルートに視線を戻すと山頂らしき頂が見え、頂上近くは垂直に近い岩肌が見える。
迂回ルートで登るのだろうかとも思ったが、そのまま道は岩肌に向かい、目の前に3メートル程度の岩壁が現れてしまった。
左右に道は続かず、上の方から岩壁にロープが垂れていたので、ここを登らなければいけないことを悟らざるをえない。
高齢者の方を見かけなかったのもこれが原因なのだろう。
なぜここが一般的なルートとして紹介されていたのかわからないが、腕で自重を支えられない方はこのルートは避けた方が無難である。

いずれにしても、ここを通らない限りは山頂にたどり着けないので、緊張しつつ登り始める。
ロープは結び目やワッカが30センチごとぐらいに作られ、ある程度安心感がある。
この岩壁は水が染み出しているためロープにも水が染みており、手の感触はあまりよくなかったが、ロープを離すわけにはいかないので、我慢して少しずつ登って行く。
登りきると次の岩壁がまた出現したが、ロープがきちんと整備されているので、常にロープの支えがある状態で進むことができ、クライミングの訓練はしたことがなくても、そこまで恐怖を感じることはなかった。
ある程度の腕力があり、気を付けて進めば、見た目ほど危険な岩場ではないようである。

岩場を抜けると、クマザサの群生地帯に入り、日が当たるようになる。
しかし、樹木がなくても、道のぬかるみは続く。一体どういうことなのだろう。
地学的な意味で逆に興味が湧いてくる。

ここ辺りから山の南側に入り、遠くに沼田盆地を見下ろす形になる。
田んぼか畑に太陽が反射しているのかキラキラ光って見え、自然とはまた違った趣がある。
道の状況も、ぬかるみの続く土から、岩や石で敷き詰められた道に変化した。

しばらく山腹を横に進んでいくと、再び樹林帯に入る。
この辺りはさらに水気が多く、沼が定期的に目につくようになった。
沼の水は透き通っており、アメンボや手足の生えたオタマジャクシが動いていた。
夜は結構寒くなると思うが、こんな高いところでもカエルが育っていることに驚いた。

そうこうしているうちに、仏像を過ぎ、山頂に到着。
武尊山は周囲を有名な山が囲んでおり、至仏山、燧ケ岳、日光白根山、赤城山、浅間山系、谷川岳をパノラマで見ることができた。
(山頂には山の方位版が設置されているので、私のような素人にも分かりやすく見分けることができる。)
最近はなかなか山の周囲全体が晴れることはなかったので、雄大な眺望にしばし感嘆してしまった。

しばらく景色を味わった後、昼食をとる。
先週の至仏山と違って、風は凪いでおり、ちょうど良い気温であった。
時間の制約がなければ、あと小一時間くらいは残っていたいぐらいであった。

帰りは来た道を戻る。
行きよりは地面が乾いてきたとはいえ、まだぬかるみは点在していた。

そして、先ほど苦戦した垂直な岩場に到着。
予想はしていたが、下りは登りよりもかなり怖く感じる。
ロープをしっかり持ち、慎重に下りて行ったが、登りと違って下りは足が先に向かうので、目で足場を確認するのがこれがなかなか難しい。
何回か左足と右足を入れ替えたり、足場の面積が足りず足を滑らして冷や汗を流したりしながら、なんとか降りることができた。

あとは、ひたすら下っていくだけである。
ぬかるみは登りはただ厄介な存在だったが、下りになると地面が柔らかいためヒザへの衝撃が緩和されるという意外なメリットがあった。
大体普段はヒザが笑うまで行かなくても違和感を感じるものだが、今回はそういったことがなかった(それでも乾いていた方が良かったが…)。
最後は再びブナ林を散策しているうちにキャンプ場に到着し、往復6時間半程度の行程が終了した。

道中は足場が悪くなかなか大変であったが、頂上の眺望はその苦労を忘れさせてくれるものであった。
アルプス以外で百名山に囲まれている立地はなかなか珍しいのではないか。
今回眺めただけで、まだ登頂していない山々にもいずれは訪れたいものである。

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