行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
大山公園駐車場には数十台駐車できます。
この登山記録の行程
大山公園駐車場(9:13)・・・高舘山山頂(11:54)・・・大山公園駐車場(13:47)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
今年の春は駆け足でやってきた。厳冬の1,2月が嘘のように,3月半ば以降は,最高気温が15度前後まで上がる日が続き,20度を超える日もあった。5月下旬の暖かさだという。この暖かさで,春の花は一気に開花し,仙台でも梅は満開,桜の蕾もほころび始めた。
山形百名山の一つである高舘山からも花の便りが届いた。あのミスミソウやカタクリが咲き出し,3月下旬には見頃を迎えるという。
3月31日午前5時。仙台の自宅を出発して山形自動車道に乗る。奥羽の峰々に朝日が当たり,淡いピンクのような色合いが美しい。トンネルを抜けて山形に入り,月山パーキングまで一気に走る。月山を右手に見て,一般道の月山自動車道の登りに入る。山々に積もっている雪の量がすごい。山形県でも有数の豪雪地帯を抜けて鶴岡が近くなると,目の前に鳥海山が見えてくる。
高舘山には9時前に着いた。遅くなったのには訳があって,気温が上がらないとミスミソウやカタクリの花は開かないだろうと思い,寄り道して鶴岡市内を歩いてきたのである。
いつものように大山公園駐車場に車を止め,9時13分に歩き出す。杉林の中を進んで東屋に上り,ここから鶴岡の市街地,月山,鳥海山を眺める。今日は快晴で,素晴らしく展望がよい。眺望を楽しんで三吉神社へ向かう。神社からはいったん下り,太鼓橋を渡って加藤嘉八郎翁の像が建つ広場へ向かう。この公園を整備した人物である。この広場も眺めが良い。
広場から下池に向かう。今日は下池遊歩道を半周し,瀬ヶ沢コースに入って高舘山山頂を目指す。
遊歩道に入ってすぐ,左手の崖の上にミスミソウが顔を出した。トラロープで立ち入りが禁止されているので,遠くから眺めるしかないが,盗掘防止のためにはこのような対応をせざるを得ないのだろう。何カ所かこのような栽培地があって,2年前よりも確実に株が増えている。嬉しくなって進むと,カタクリの群生地に出会う。斜面がカタクリで埋まっている。今日はカタクリ,ミスミソウ,キクザキイチゲの豪華な競演である。まさに見頃に当った。
瀬ヶ沢コースに入ると,ニリンソウはまだだが,エンゴサクがあちこちに咲いていた。よく見るとエンレイソウもある。大木の間を流れるせせらぎが心を癒してくれる。
瀬ヶ沢コースを詰め,分岐点を右に進んで岩倉コースの接続点に向かう。接続点手前で,これまで見たことのない規模のカタクリの群落を見た。数万のカタクリが斜面をすべて埋めている。声も出ないほどの感激だった。
やがて岩倉コースに合流し,深山幽谷の趣がある道を登っていく。道の両側にはカタクリとキクザキイチゲが花を咲かせている。高舘山は東北屈指の花の山である。
いったん車道に出て,また登山道に入り直し,木道を歩いていく。そこから木の階段を上ってしばらく行くと,もう山頂は目の前である。山頂では十数人のハイカーが休んでいた。山頂にあるオクチョウジザクラはまだつぼみで,たった一輪だけ花を咲かせていた。山頂にある展望台に登り,日本海と鳥海山を見て,螺旋階段を下る。
山頂では休憩せず,12時過ぎに車道を歩いて大山公園へ向かう。途中で,イワウチワの葉が斜面一帯を埋めている城山コースへ入り直す。イワウチワはちらほら咲いているが,見頃は来週だろう。樹皮が美しいブナの林を抜け,ショウジョウバカマを見つけて喜び,幹に穴の開いたケヤキの大木を過ぎると,大山公園は近い。
13時47分に駐車場に戻る。午後になっても展望はよく,月山,鳥海山は白く輝いていた。
みんなのコメント