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高野山から伯母子岳を経由して護摩壇山へ(後編)

伯母子岳( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 2人 (うめぞー さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

曇りのち晴れ

登山口へのアクセス

その他
その他: 大股に宿泊し当日朝旅館からすぐの登山口からスタート

この登山記録の行程

津田旅館(7:15)・・・萱小屋跡(避難小屋)(8:00)・・・桧峠(8:40)・・・分岐(十字路)(9:00)・・・伯母子峠(9:20)・・・伯母子岳(9:40)・・・牛首ノ峰(11:00)・・・口千丈山(11:30)・・・遊歩道終点(12:00)・・・古畑山(山の横を巻く)(13:00)・・・スカイライン出合(13:40)・・・護摩壇山バス停(14:00)

コース

総距離
約19.0km
累積標高差
上り約1,772m
下り約1,143m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

高野山から伯母子岳を経て護摩壇山への後編です。
前日に津田旅館さんでお世話になったのですが連休にも関わらず宿泊者は我々だけだったので思わぬゆとりが生まれたのは幸いでした。(おそらく天候不順からキャンセルがあったのでしょう。)
津田旅館さんは主におばあさんが仕切っておられて忙しないのですがそこがまたおかしくもあり我々はすっかりこのお宿の虜でした。
お風呂は普通の方なら飛び上がるくらいの熱さ、私の友人は私と同じで熱い風呂が大好物ですが流石に少し水を差したと言ってました。(それでも45度くらいです。熱湯風呂です。)
お風呂は一人づつでないと二人では少々キツいので私は友人の後に入ったのですが熱湯風呂でした。(でも悔しいので埋めてはいません。)
晩御飯はすき焼きなのですが結構な量でお腹がパンパンになりました。
また、好きな時間に食べられないので結構早めの晩ご飯となります。
でもおばあさんの人柄のせいで微笑ましく思うくらいなので気になりませんでした。
次の日の予定を聞かれたので伯母子岳から護摩壇山へ向かうことを伝えたら流石に地元の方だけあって「距離が長いわ~朝早く出ないとバスに間に合わんわ~」おお~よくぞバスの時間までご存知でと感心していたら「朝は私が起こすからさっさと朝ごはんを食べて行け~」との号令、さすが婆様年季が入っています。
そんなこんなとドタバタの津田旅館さんですが本当にいいお宿で部屋は人が来ないからと二部屋ぶち抜きで使わせてくれましたしお昼の弁当はとても美味しかったです。
かわいそうなのは夕方6時半頃に電話があり、登山客が今から泊めて欲しいと無理難題。
いくらなんでも山小屋ではないので無理はいっちゃダメです。
おばあさんも丁寧に断って他のホテルを紹介してましたが迷惑ですから急な予定変更はやめましょうね。
それではコース案内です。
翌日、朝6時にたたき起こされ朝ごはんを頂いた我々はおばあさんに挨拶をして7時くらいに宿を出ます。
登山届を提出する小屋(トイレ有り)まで戻り、自販機でコーヒーを買ってブレイクタイムしてから登山を開始します。
小屋から橋を渡ってすぐ目の前の坂道が登山口へのアプローチとなります。
このあたりは民家の間を抜けていくので熊鈴は止めるか外しましょう。
結構いきなり急坂を上がるので出だしはゆっくり進みましょう。
しばらく高度を稼いでいくと集落の共同墓地があります。
墓地の端を抜けるように進んだ先に道標があり、登山口とあります。
ここが登山口ですがここから九十九折の急坂が始まります。
大股が600m、伯母子岳が1344mなので700mの高低差があるため急坂は当たり前です。
逆に言えば700m程の山を登ると考えれば難しいことはありません。
ただし、我々と同じコースを選択されるのであればバスの最終が15時35分なので少なくとも余裕を持って15時くらいには護摩壇スカイタワーまで到達する必要があるため逆算して自分の脚力・体力とも相談しながら行程時間を決めてください。
しばらく進むと萱小屋跡地につきます。
ここは跡地とは言え立派な小屋があり、避難小屋として機能しているので泊まることは可能ですが高野山からここまで一気に来て宿泊するのであれば値打ちもありますがそれでもここまで来れるのなら伯母子峠にある避難小屋を利用する方がいいでしょう。
ただ、中は綺麗で我々が訪れた日も御夫婦が宿泊されていたようです。(大きな荷物でした。)
ただ、萱小屋も伯母子峠の避難小屋も大きくないので大人数には不向きです。
テントありきの計画の中で避難小屋が空いていれば利用させていただくというスタンスでないと万が一、いっぱいの時は完全な野宿となりますので気をつけてください。
ここからも急坂は続きますが足首がひん曲がるほどでもフィックスロープがあるわけでもなくあくまでも急坂という程度です。
上りきった先が桧峠となりますので道標に従い伯母子岳方面へ向かいます。
この辺りまで来ると稜線となるのでアップダウンは少なくなり快適に歩けます。
前方に人がいて追い抜きざまに挨拶すると昨日お会いしたご高齢の方でした。
おそらく早朝に出発されたのでしょうが着実に自分のペースで歩いておられたのでご自身のお決めになった行程はクリアされることでしょう。(本当に素晴らしいです。)
感動しながら進むと夏虫山との分岐に出ますが時間が読めないので今回は夏虫山はスルーして先へ進みます。
しばらく進むと十字路があります、ここがターミナルとなり右へ進めば伯母子岳を巻くような形で護摩壇山方面への遊歩道となり、直進して上がっていけば伯母子岳への最短ルートとなります。
時間的なもので言うと最短ルートがいいのでしょうが伯母子峠を見に行きたかったので左の稜線を進みます。
なので熊野古道を縦走するのであれば直進して伯母子岳を楽しんでから伯母子峠方面に下りていくと無駄なく楽しめます。
ここからは伯母子岳を左に巻くように進むので結構距離があります。
しばらく進むと何回か水が流れ落ちている箇所があるので落石や水による靴への浸水に注意しながら進んでください。
しばらく道なりに進めば前方に小屋が見えてきます。
ここが伯母子峠となり真っ直ぐに進めば小辺路、右へ登攀すれば伯母子岳山頂となります。
ここにはトイレもありますので済ませておきましょう。
ここを逃すと護摩壇山スカイタワーまで一切トイレはありません。
熊野古道方面は五百瀬の集落で宿泊しない限りどこにもありません。
避難小屋は先程も紹介したとおり普通に2名、詰めて4名なので避難小屋を利用する際は最悪テント泊を視野に入れましょう。(テントを張るスペースはあります。)
萱小屋は大きな火床があり、焚き火も可能ですが出来るだけ火は避けるほうがいいでしょうし伯母子峠は火気厳禁です。(コンロは使えますが気をつけましょう。)
一応、峠の方は写真も詳細にアップしておきますので参考にしてください。
我々は伯母子岳に向かいます。
ここからは急坂となりますが距離は600mほどなので15分もあれば山頂に到達できます。
山頂は360°の展望を誇るとてもいい山なのでゆっくり楽しみましょう。
我々もここでコーヒーを楽しみながら景色を眺めます。
景色を十分に満喫したらいよいよ下山開始ですがある意味ここからが本番とも言えます。
伯母子岳から護摩壇山までは約15kmと道標には記載されていますが+2km程は見ておきましょう。
これは水平距離なので実際に歩けばわかりますが護摩壇山までは山脈を大きく左へ曲がっていく形になるので直線では行けないからです。
平均どんなに平坦とは言え山道はアップダウンもあり、休憩も加味すると1km20分は最低でも見ておく必要があります。
ということは1時間で歩ける距離は普通の方でせいぜい3km、15kmとしても時間は山頂から5時間は必要ということになります。
逆算すると朝の10時には山頂を出発しないと行けません。
我々は9時半頃に山頂に着いたので10時までゆっくり休憩を取って先へ進みます。
ここから分岐までは結構急な下りになるので足を滑らさないように進みましょう。
平坦になったところが分岐で先ほどの十字路からくる遊歩道と交わる場所です。
ここからはアップダウンが続きますししばらくの間はガレ場もあります。
また、倒木が道をふさいだ場所もあるので慎重に進んでください。
ここで気になったのが前方から人が何回かこちらへ来ます。
護摩壇山バス停からだとかなり距離があるのでこの時間に来るのは不可能ですし宿泊できるような集落もないはずなのに結構軽装でハイキングを楽しまれているような方によく出会いました。
あまりにも気になったのでご婦人方の団体さんに理由を聞くとこの先に林道があり、車をそこに止めてきているとのこと、またその林道出合いが登山口だと聞いて納得です。
なので伯母子岳だけなら林道まで車で移動し、林道出合に車を止めて伯母子岳のピストンをすればいいでしょう。
ただし、林道は生活道路でもあるので出来るだけ邪魔にならない場所への駐車には配慮しましょう。
ガレ場を越えたあたりから道は歩きやすい山道となり正しくハイキングコースと言えます。
道幅も軽自動車一台分くらい有り、アップダウンはあるもののそれほどでもないので快適に歩けます。
道も要所要所に道標はありますが分岐のためではなく距離が記載されているだけの物なので道迷いの心配は皆無と言っていいでしょう。
牛首山は峠といってもいいくらいの場所で通過点でしかありませんがこのあたりから振り返ると伯母子岳方面が綺麗に見えます。
また、山道はこの季節ツツジが咲き乱れており赤や紫の花々が癒してくれます。
道なりに進んでいくと口千丈山(1330m)山頂となり三角点もあります。
ここからしばらく進むと楽しく歩きやすかった遊歩道と別れて林道となります。
確かにここが登山口となっており、車が結構止まっていました。
ここからはアスファルト歩きが終点まで続くのでメンタルにも足にも来ます。
疲れたら休憩を取りながら進みましょう。
ざっくりですが2時間はアスファルトと付き合わなければならないのでうんざりするでしょうがこの道は林道で生活道路でもあるので車も走ってきます。(滅多に来ません。)
注意力が散漫となりやすいので気をつけて歩いてください。
最初はだらだらとした坂道である程度上がると今度はアップダウンがだらだら続きます。
ある程度進めば左側の展望が開け、遥か彼方に護摩壇山スカイタワーが見えてきます。
護摩壇山スカイタワーが徐々に近づいてきて大きく見えてくることを励みにしながら進みましょう。
古畑山の手前で左へ行く林道(土の道)がありますが必ずアスファルトの道を進んでください。
気持ちはわかります、いかにも護摩壇山方面に行けそうな道ですし何よりもいい加減アスファルトの道にうんざりする頃合です。
でも、この道に入ってしまうと谷間に降りていく道となるので絶対に行ってはいけません。
ただただひたすらにアスファルトと格闘していくと車やバイクのエンジン音が近づいてきたあたりでスカイライン出合となります。
ここがアプローチ入口となり熊野古道(小辺路・三浦峠方面)や伯母子岳登山口を示唆した看板があります。
この出合を左(龍神・田辺方面の看板に従う)へ進みます。
スカイラインを歩きますので車やバイクには十分注意してください。
しばらく進むと道の駅となりスカイタワーが目の前に聳えています。
ここがゴールとなりバス停もあります。
午後2時に到着した我々は遅めのお昼ご飯を食べてスカイタワーからの展望を楽しみました。(タワー展望台へは300円必要)
護摩壇山へはここから15分ほどで行けるのですが観光客がいっぱいだったので嫌気がさした我々はお土産を買いアイスクリームを食べてからバスに乗り込みました。
ちなみに龍神バスは必ず事前に予約してください。(何日の何時に何人で乗る・代表者の氏名と電話番号は必須)
でないと人数が規定数に達していると乗車拒否されます。
安全のため龍神バスは乗客が着席しないと運行できないそうです。
なので予約していないと拒否されます。(乗車時に名前を聞かれます。)
無事に高野山へ戻った我々は橋本まで戻り近くの温泉を調べて汗を流してから帰路につきました。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スタッフバック 水筒・テルモス ヘッドランプ 予備電池 タオル
帽子 地図 コンパス ノート・筆記用具 登山計画書(控え) ナイフ
ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 ロールペーパー 携帯トイレ
非常食 行動食 GPS機器

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登った山

伯母子岳

伯母子岳

1,344m

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