行程・コース
天候
初日:晴れ後曇り、2日目:晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
銀山平には登山者用の駐車スペースがかなりあります。
この登山記録の行程
【初日】
銀山平駐車場(5:10)⇒ 舟石峠(5:40/5:55)⇒ 足尾銅親水公園(7:00/7:20)
⇒ 横場山(8:20)⇒ ロウソク岩(11:05/11:15)⇒ 中倉山(11:45/12:05)
⇒ 孤高のブナ(12:10)⇒ 波平ピーク(12:45)⇒ 沢入山(13:05/13:25)
⇒ オロ山(14:35/14:50)⇒ 庚申山(16:00/16:15)⇒ 庚申山荘(17:15)
【2日目】
庚申山荘(5:00)⇒ 庚申山(5:50/5:55)⇒ 薬師岳(6:45/6:55)⇒ 鋸山(7:40/7:50)
⇒ 不動沢のコル(8:15/8:20)⇒ 皇海山(8:55/9:15)⇒ 不動沢のコル(9:45)
⇒ 鋸山(10:15/10:25)⇒ 六林班峠(11:10/11:20)⇒ 庚申山荘(13:15/14:00)
⇒ 一の鳥居・庚申七滝(14:45/15:00)⇒ 銀山平駐車場(15:55)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
クラシックルートで皇海山!藪での道迷いや岩場での滑落リスクがあり、単独山行には踏みきれずにいました。が、ネットで知り合ったAさんとその師匠のYさんとのコラボで皇海山行きが実現!5月20日の権現山&扇山に続き、オッサントリオで登ります。。
【初日】
前夜0時半、銀山平駐車場到着。車中仮眠は予想外の冷え込み。あまり眠れないまま5時出発。まずは足尾銅親水公園まで車道を8キロ。萎えます・・・が、途中の山の景色は美しく、足尾銅山の遺構なんかもあって実はなかなか楽しい行程でした。
親水公園の川向うの水神碑から石塔尾根へ。(ちなみに中倉山への一般登山道は林道を沢の奥に進んだところから。)いきなり尾根に取りついた我々は黄色い花の藪漕ぎと急坂の洗礼。たった3分で汗がボタボタと・・・。
ヒイヒイで横場山に着いた我々を待ち受けていたのは今日の核心部、赤茶色の岩の痩せ尾根。ボロボロ崩れやすく、上を渡ることは到底無理。急角度で落ち込んだザレザレ部分をトラバースします。Yさん持参のテープ紐を木にくくりつけてどうにかクリア。わずか数十メートル進むのに30分以上も。非常に危険な箇所なのでしっかりとした装備と経験がない人は行くべきではありません。少なくとも私はYさんがいなければ撤退でした。
さて、お次は中倉山に向かうドS級の悶絶急坂。しかも、踏み跡がほとんどない藪漕ぎ付き。格闘すること1時間、ようやくたどり着いたロウソク岩はなかなかの迫力。見晴らしの良さも格別でした。
ここからやっと快適な尾根歩き。低山ながら松木沢の景色はまるでアルプス。というのも森林限界のように木が生えていないからです。これは足尾銅山による森林伐採と鉱毒で草木が枯れて表層土が流出したためです。「絶景」と人は言いますが、山肌がむき出しになった無残な姿に胸が痛みます。
そんな中、1本だけ生き残った木がありました。「孤高のブナ」と呼ばれ、中倉山から5分の鞍部に生えています。松木沢は徐々に植生回復が進んでいますが、このブナはまさに希望の光。人間の業に屈しない穏やかな力強さを感じつつ、心の中で伝えました。「生き残ってくれて、ありがとう!」
さて、中倉山、波平ピーク、沢入山、オロ山、庚申山と縦走しますが、遠くからはなだらかに見えても実際のアップダウンは結構なもの。既に酷使しまくった脚には堪えます。加えて、オロ山と庚申山周辺では定番の藪漕ぎとあやふやな踏み跡。そして、庚申山から庚申山荘へは激下り。当然、山荘に着くとヘトヘト。明日に余力を残させてくれない悶絶の初日でした。
【庚申山荘にて】
到着が17時を過ぎたので山荘にはかなりの人。やむなく3人の寝床はバラバラ。とはいえ、今日の健闘と悶絶ぶりを称えあいながら庭のテーブルで摂る夕食は最高でした。ちなみに、庚申山荘は無人小屋ですが、50~60人ほどが収容可能で、寝具・水場・トイレが完備。利用料は2,050円でした。
【2日目】
悶絶の初日の疲れが抜けないまま4時起床。一番年長のYさんは「前日の疲れで速く歩けず帰りが遅くなる」との理由で山荘で待機することとなり、Aさんと私の2人で5時に出発。ほぼ最後発組でした。いよいよ2daysのメインイベントであるクラシックルートに挑みます。
まずは昨日の激下りを登り返して庚申山へ。が、この時点ですでに白目泡吹き状態。脚が上がんねぇ~。悶絶の中、駒掛山・薬師岳・白山と笹薮絡みのアップダウンを繰り返しつつ尾根筋を踏破し、いよいよ今日の核心部、鋸山の鎖&ハシゴゾーンに突入。
すっぱり切れ落ちた岩場のトラバース、高度感たっぷりの鎖&ハシゴの上り下りが鋸山の山頂まで連続しますが、足場が不安定な箇所はなく慎重に進めば大丈夫。前日の横場山に比べれば全然OKです。
鋸山から不動沢のコルまでは一気の下り、そして皇海山へ一気の登り返し。どちらもかなりの急坂で悶絶しましたが、苦闘の末、念願の皇海山山頂に立てて大満足。が、まだまだ先は長いのでした・・・。
皇海山を下り、鋸山に登り返し、そして六林班峠に向かいます。が、その道は胸高の笹薮地獄。道が見えない・・・。足で空間を探り、手で藪を掻き分け突き進みますが、潜伏中の倒木に膝や脛をぶつけて、ここでもまた悶絶。消耗が激しい区間です。ただ、尾根筋を外さないように進めば道迷いはしません。また、六林班峠は笹が刈り取られて開けており、標識やロープもあってわかりやすいです。
さあ、あとは庚申山荘へ帰るのみ、と思ってましたが本当の悶絶地獄はここからでした。距離にすれば六林班峠から庚申山荘まで5~6kmほどでしょうか。この間、道は細く狭く、笹薮に埋もれていたり、斜めっていたり、さらには右側がガーンと切れ落ちていたりして、全く気を抜けません。しかも、景色はずっと同じ。「あー、もうダメ」、「勘弁して~」、「誰や、こんなルート考えたのは!」、「何でここで登りやねん!」、ありとあらゆる罵詈雑言と悪態をつきながら、ココロとカラダが崩壊していった2時間でした。なお、Aさんも私も決して歩くのが遅いわけではないので、山と高原地図のコースタイム2時間15分はちょっとキツイと思います。標準は2時間45分ぐらいではないでしょうか?
庚申山荘でYさんと合流し、長めの休憩を取ってから銀山平へ向かいます。悪路ではありませんが、これがまた長い・・・。くだらない話を3人でしながら気を紛らわせつつ、16時頃に駐車場到着。いやーーー、長かった、疲れました、そして、悶絶しました。
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装備・携行品
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医療品 | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール |
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