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20180721~22 燧ケ岳登山

燧ケ岳( 関東)

パーティ: 1人 (まさゆき さん )

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行程・コース

天候

利用した登山口

大清水  

登山口へのアクセス

この登山記録の行程

【1日目】
大清水(11:20)・・・三平橋[休憩 5分]・・・三平峠(尾瀬峠)[休憩 5分]・・・三平下(14:00)[休憩 30分]・・・尾瀬沼東岸(14:50)

【2日目】
尾瀬沼東岸(07:30)・・・浅湖湿原・・・ナデッ窪道分岐・・・俎嵓(09:40)[休憩 5分]・・・柴安嵓(10:00)[休憩 15分]・・・俎嵓(10:35)[休憩 5分]・・・ナデッ窪道分岐・・・沼尻平(12:05)[休憩 20分]・・・浅湖湿原・・・尾瀬沼東岸[休憩 5分]・・・三平下(13:40)[休憩 45分]・・・三平峠(尾瀬峠)・・・三平橋(15:40)[休憩 10分]・・・大清水(16:45)

コース

総距離
約25.6km
累積標高差
上り約1,697m
下り約1,697m
コースタイム
標準11時間35
自己10時間20
倍率0.89

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

至仏山と並ぶ尾瀬の名峰、燧ケ岳への登山。

燧ケ岳は関東からは尾瀬の奥にあってアクセスに時間がかかり、さらに麓からでも往復に6時間以上かかる。
そのため、今回は大清水から尾瀬に入り、尾瀬沼ヒュッテのテント場で一泊してから翌日登るプランで行くことにした。

【1日目】
大清水から一ノ瀬休憩所は、今の時期はマイカー規制があるためバスに乗る必要がある。
しかしこのバスが15分で片道700円とやたら高いので、初日は山に登らないことから急ぐ必要もないことから、歩いて一ノ瀬休憩所まで行くことにした。
実際に登ってみると、車が通れる新道は砂利が敷き詰められており、車では問題ないかもしれないが、徒歩では歩くたびに砂利がずれて足元が安定しないため正直歩きづらい(帰りに気付いたが、旧道は普通の山道なので、登山靴で登る場合は旧道を通った方が歩きやすかった)。

この時期は大清水でも日差しが暑く、一ノ瀬休憩所も窓が閉まっているため熱気が籠っていて、みな外で休憩している状況である。
早く尾瀬で涼を取りたいと歩を進めるが、一ノ瀬休憩所からは登りが延々と続き、キャンプ装備の重量ではかなりきつい。
予想より体力を使って空腹を感じたので「山荘に着いたらうどんでも食べるか」と期待しつつ14時過ぎに尾瀬沼休憩所に着くと、食堂の時間は14時までで今日の営業は終了していた。5分遅かった…
しょうがないので山荘前でベンチで持ってきた食糧をお昼に食べる。
尾瀬沼休憩所では湧き水を無料で飲むことができるので、ペットボトルに入れて飲んだところ冷えていてとても美味しかった。
通常山に行く際は水の持参が必須となるが、尾瀬沼であれば行動中の飲み物を用意するだけでよさそうだ。

休憩所前のベンチから尾瀬沼が見え、沼の波音が聞こえてきて心地いい。
そこで一休みしたあと、目的の尾瀬沼ヒュッテに向かう。
尾瀬沼ヒュッテのテン場はウッドデッキで個別エリアになっており、ネットから予約が必要でオンシーズンの週末は1か月ぐらい前に埋まってしまうが、その分ゆったりとしたキャンプを楽しむことができる。
テントを設営した後、尾瀬沼ビジターセンターに寄ったり、大江湿原に散歩したりと、泊りならではのゆったりとした時間を過ごすことができて贅沢な時間を味わうことができた。
夕暮れの時間は燧ケ岳の夕暮れのシーンを見ようと、沼の周辺に人が集まっていた。考えることはみな同じようだ。

日が暮れたので夕飯をとることにした。
一応食材は持ってきていたが、近くの長蔵小屋の別館が夜の20時まで喫茶店をやっていると看板に書いてあったので、そこに入ってみる。
中に入ると、店内はロウソクが灯されたグラスが各テーブルに置かれ、ピアノもあるなど、都内の喫茶店かと見間違うほどお洒落な店である。
本日のパスタのカルボナーラを注文してみたが、味も美味しく、普通の山小屋とのレベルの違いに驚かされた。
泊まっていた客も褒めていたので、宿泊スペースも素晴らしいのだろう。

食事を終えてテントに戻ってからは、持ってきたiPadで動画を見たりしてのんびり過ごした。
普段は山の頂上付近まで登ってクタクタのためすぐ寝てしまっているが、今日は3時間程度の山行だったのでそこまで体力を消耗しておらず夜も元気に過ごせた(といっても10時ぐらいには寝てしまったが)。
ウッドデッキは芝生に比べると固いが、虫がテントを這ってこないのが非常に良かった。今のような夏の時期には最適だろう。

【2日目】
翌日5時半ごろ、隣のテントの夫婦の会話で目が覚める。
昨日の夕飯にする予定だったレトルトのカレーを朝ごはんとして食べ、テントを撤収する。
尾瀬沼ヒュッテでは荷物の預かりはしていないが、自己責任で小屋の外に置いておいてもいいとのことなので、テント装備をデポして軽装備で出発。

尾瀬沼沿いの登山口から長英新道に入ってしばらくは、なだらかな上り坂が続く。
整備から多少時間が経っている雰囲気だが、特に危険な箇所もなく軽快に登っていける。
距離的に半分程度までいったところで、8合目の標識が現れる。
「もう半分まで進んだしこの分なら予定よりかなり早く着けそうだ」と思ったが、ここから傾斜がきつくなってくる。
さっきまでの勢いはどこへやら、一気にスピードが落ちる。最初楽に感じて調子に乗ると、後でバテるので気を付けられたい。

ヒイヒイ言いながら登っていくと、7合目辺りから時おり眺望がよいスポットが出現するようになり、疲れを癒してくれる。
この辺りまで登ると尾瀬沼が一望できるぐらいまでの高さになる。
尾瀬ヶ原は燧ケ岳のどちらかというと向こう側なので、尾瀬ヶ原とその奥にたたずむ至仏山を拝むには頂上まで登る必要がある。
頂上には素晴らしい景色が待っていると自分を励まして登っていく。

俎嵓(まないたぐら)に到着すると、山頂の柴安嵓(しばやすぐら)を通して、尾瀬ヶ原の半分ぐらいが顔を出した。
柴安嵓に行くには一度鞍部に降りてまた登るというのを往復でしなければいけないため、もうここでもいいくらいの気分だったが、俎嵓より柴安嵓の方が15メートルだけ高く、厳密な山頂はここではない。
折角ここまで来たからと、気合を入れなおして柴安嵓に向かう。

柴安嵓の頂上付近は比較的傾斜のある岩場だが、気を付ければそれほど危ない箇所はない。
20分程度で柴安嵓に到着すると、雄大な尾瀬ヶ原が眼前に広がり、その奥に至仏山が佇んでいた。
尾瀬ヶ原の中を歩くのも気持ちよいが、広い尾瀬ヶ原を一望できるのはまた格別の眺めである。
尾瀬ヶ原だけでなく、周囲を日光白根山、武尊山などの山々が囲み、このエリアの奥深くまで来たのだと実感する。
至仏山の頂上部には少し雲がかかっており、雲が晴れるのを皆待っている様子だ。
自分も待っていたい気分だったが、燧ケ岳にはトイレが全くなく、のんびりして下山まで持つか心配だったので、一休みしてから下山した。

帰りはナデッ窪経由で下山。
ナデッ窪は南側の谷に沿って降りるルートで、ルート上は木々が開けており、尾瀬沼を眺めながら降りることができる。
ウィキペディアによると「上級者向けで、急峻で滑りやすいことから下山には利用しない方がよい」と書いてあったが、個人的にはそこまで危険には感じなかった。
ただ路面が完全に乾いていた中での下山であり、雨の後など少しでも濡れている可能性があるときは避けた方が無難だ。
それに、岩場をひたすら下山する衝撃で足に結構な負担を感じたのでトレッキングシューズでは不十分であった(途中から足に痛みを感じていたが、帰ったら足の指に豆ができていた)。
また、ひたすら岩場の下りが続くので正直途中で飽きてしまうし、木がルート上に倒れて道を塞いでいてもそのままだったりと、色々と上級者向けだと感じる場面が多かった。
どうしてもこのルートでなければいけないという訳でもない限りは、長英新道で下山したほうが安全であると思う。

ナデッ窪を無事に下山すると時刻は既に12時ごろ。
そこから尾瀬沼の北側のルートを通って尾瀬沼ヒュッテに向かう。
麓は歩きやすい木道が整備され、平坦な道の歩きやすさに安心させられる。
散歩気分で歩いて1時間ほどでヒュッテに到着し、荷物を拾って、昨日逃した尾瀬沼休憩所で昼食をとった。
食後はちょっと奮発して400円のいちごジェラートを食べて、店前のベンチで今日最後の尾瀬沼の景色を楽しむ。
尾瀬でもさすがに日が当たるところは暑くなっていたが、木陰はとても涼しく、そのままベンチで30分程度横になって尾瀬の空気を満喫した。

14時半ごろ、後ろ髪を引かれながら尾瀬沼を出発する。
そこから初日の道を折り返すが、下り基調なので今回は割と楽だ。
この時間になるとほとんどの登山客は帰ってしまっていたようで、静かな山行を楽しめた。
大清水に到着すると、時刻は16時半過ぎ。行きは満車だった駐車場も5,6台程度しか停まっていなかった。
休憩所も客はまったくいなかったので、時間に問題がなければ、のんびり下山したほうが混雑を避けられるであろう。

昨年の秋、日帰りで至仏山に挑戦して1年。今度は反対側の燧ケ岳に登ることができた。
燧ケ岳からの眺望は当然素晴らしく、山容も立派であったが、尾瀬沼周辺の遊歩道やキャンプも含めて尾瀬は素晴らしいものだと改めて実感した。
今度は山に登るのを目的とせずに、山頂にまだ雪が残る6月の水芭蕉の時期にまた訪れられたらと思う。

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登った山

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