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鎖じゃらじゃら妙義山 防災ヘリ「今日のところはお帰り」

妙義山( 関東)

パーティ: 1人 (鋸太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れ 微風 ヘリの風は遠くまで届く

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 妙義神社駐車場
※道の駅駐車場は登山客不可とのことなのですが、トイレがあって便利なので、AM3:00-5:00の仮眠タイムだけ停めさせて貰いました。

この登山記録の行程

妙義神社駐車場0550……0607妙義山登山道入口(大の字・白雲山頂コース)0607……0645大の字0650……0700辻0700……0710奥の院0711……0735ビビリ岩0735……0746背びれ岩0749……0755大のぞき0757……0833天狗岩0833……0902相馬岳0906……1012堀切1012……1124鷹戻しの頭1140……1203東岳1218……1313中ノ岳1313……1325主稜のコル1325……1347見晴台1347……1403中之嶽神社1410……1415県道196号線1420……1426第一石門1426……1442第二石門1442……1456第三石門1456……1502第四石門1502……1558東屋1602……1618大人場1618……1627県道196号線1627……1654妙義神社駐車場

コース

総距離
約10.8km
累積標高差
上り約1,981m
下り約1,982m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

妙義神社から表妙義を縦走してきました。何と言うか、先に進み、登りきるしか生きて帰る道はないといったコースでした。
  
本当は今回は縦走の上、一気に星穴岳まで行こうと思っていたのですが、途中からやたらと眼下の街にサイレンが鳴り響き続け、中ノ岳に着く頃には防災ヘリまで目にすることになりました。
どうも滑落事故があったみたいで、救出シーンまで見せられた日には、さすがに破線にもなっていないコースをそのまま行くのはご先祖にゲンコツで殴られそうでしたし、ヘリにも
「今日はもう出払っちゃったよ」
「落っこちても助けに行ってあげられないから、今日はお帰り」
と言われている気がして、おとなしくそこから下山しました。
  
ただ少々時間があったので、中ノ岳から同行頂いた方と一緒に、オマケで石門巡りをしました。これはこれで楽しかったです。
まあ、フル装備登山客が身軽な観光客さんにヘロヘロの状態を晒しただけな気もしますが……。
同行頂いた長野の!イケメンな!ガールスカウトのお嬢さんをお持ちのお兄さん、ありがとう御座いました。
こちらの足が遅くてご迷惑をおかけしました。
よろしければ、またどこかのお山でお会いしましょう。
  
妙義山の数々の奇岩は見応えがあり、登り応え足るやその数倍はありました。
これでもかと鎖を張ったからと言って、それでも決して安全なコースとは言えません。
正直大キレットと良い勝負です。酸素が濃い分まだ妙義山の方が楽かも知れませんが、疲れても鎖を掴んだまま気を抜けない箇所が多い点では、こちらの方が危険でしょう。
まあ、よじ登り好きには至福の時間でしたけどね。
よじ登れれば幸せなんです。
  
50mロープを2本持って行ったのは、星穴岳から最後に45m級の懸垂下降があるからなのですが、縦走中にも鷹戻しからの鎖場と東岳からの鎖場でも(わざわざ)懸垂下降をして、一応ロープの顔は立てています。
どちらも50mロープの二つ折り、25mで丁度よい高さでした。
やっぱり懸垂下降も楽しいですね。
  
妙義山、キツかったかと言われると、滅茶苦茶キツかったです。
装備、重かったかと尋ねられると、滅茶苦茶重かったです。
では楽しかったかと問われると、最高に楽しかったです!
  
-----
  
中間道は第2見晴付近で落石のため通行止とのことで、東屋から金鶏橋に降りました。
東岳付近から山頂で結構土ぼこりが舞いましたので、乾燥時にはゴーグルがあると便利かも知れません。
例えハーネスをしていなくても、きちんとした登山用スリングとカラビナで簡易セルフビレイシステムを用意しておけば、道中の危険はかなり軽減できると思います。
  
-----
  
今回の記録に、当日同じコースを歩かれた、お隣のサイトの方から3枚ほど自分が写っている写真の転載を許可していただきました。
何でも三日掛けて表裏の妙義+星穴岳を回られたとか。
ありがとうございました。
  
-----
  
あと、今回もノンカロリー登山でした。
持参した食料はパンやらアルファ米やらチョコレートやら大体4食分、水分は3リットル。
(内1.5リットル消費)
毎回下山後に猛烈に食べまくるので、必ずかえって太るのですが……。
備忘録です。

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フォトギャラリー:87枚

AM3:00頃に道の駅みょうぎに到着。

登山客の駐車はダメみたいですが、大事なことなので2回言います。

車は妙義神社近くの駐車場に移動させて、では出発。

まずは妙義神社に登ります。

夜明け前でも本殿はライトアップされていました。

脇から稜線を目指します。

危、危、危。
どんだけ危険なんでしょね。

最初の目的地は大の字ですが、分かりやすい案内があちこちに。

加えてこれでもかのペンキ矢印と

これでもかの行っちゃダメロープ。

登り始めはよじ登りテンションが高じてコツコツ鎖の写真も撮っていましたが

「鎖です」

「わたしも鎖です」
すぐにおなかいっぱいになりました。

そうこうしている内に日の出。
おひさまー!

「危険看板」は本当に多種多様でした。

さあ大ちゃんもとい、大の字に着きました。

間近で見る「大」。
これ以上引いて撮影しようとしますとお陀仏です。

勢い自分も大の字になってみましたが、矮小すぎる……。

影ついで、今日の格好です。
こうして見ると、ザック余り大きく見えませんね。担ぐのに気合が必要な重さでしたが。

辻を過ぎて

奥の院まで来ました。

奥の院。
神仏習合の名残があります。

少し戻って脇の鎖場に挑みます。
ここは試金石でしょうね。
これを余裕で越えられないと、先には進めないでしょう。
いや結構厳しくてびっくりしましたけど。

奥の院の天窓。
尚もよじ登っていきます。

頑張って稜線まで登ったら

最高の景色が待ってました。

ビビリ岩。
ここは本当に頑張って登りきらないと、この標識よりはるか下方まで滑落することになります。

でも後から思うと、スラブに見えて結構ガバがありました。
何とかなりました。

浅間山。

いつの間にか高度感がハンパありません。

妙義神社も見えました。

背ビレ岩。これも越えて行きます。

大のぞき。
不要不急な覗き込みは控えた方が良さそうです。

榛名山の左に見えた三国連峰は、すっかり雪化粧していました。

天狗岩。地図によっては天狗岳です。

少し下ってタルワキ沢のコル。
ここから帰れと言うのも酷に思いますが、一応タルワキ沢沿いに中間道まで降りるエスケープルートがあるらしいです。

妙義山最高峰、相馬岳に着きました。
ややこしいのですが、相馬岳は白雲山の一部、白雲山は妙義山の一部です。

二等三角点「相馬ヶ嶽」です。

馬の山。
もちろん連れて来ています。
お馬、妙義山相馬岳に立つ!

因みにこれはお隣のサイトの方からご提供頂いた一枚です。
写っているのは自分ですが、傍から見ると随分なサイズを背負ってますね。
まあロープ2本とガチャもの一式が大半なのですが、20kgはなかったかと思います。

さ、では続いて名高い鷹戻しに挑みます。

相馬岳を振り返りますが、正直どこをどう歩いてきたのか見当もつきません。

そして行く先。
右端が星穴岳です。
ええ、行く気満々でしたよ、この時点では。

裏妙義です。

ホッキリに着きました。

ここからも安全な世界に帰れるエスケープルートが設定されています。

星穴岳アップ。

麓の最低気温は1度。
日陰には霜柱が残っていました。

さて鷹戻し本番。
とりあえずこの看板はマジです。
冗談抜きでここは、長さといい角度といい、それまでの鎖場が前座に思える程でした。

これもお隣のサイトの方にご提供頂きました一枚です。
上が自分ですが、一足ごとに気合いが必要でした。
ただ鎖場でも岩場でも、登りの基本は脚です。腕力で登ろうとしてはいけません。
ホント、ものすごく頑張りましたよ。

再び相馬岳方面。
右に赤城山、左に榛名山です。

鷹戻しの頭からの降りは鎖もありますが、自分はロープを出しました。
9.8mmですので若干重く、ATCXでは制御が効き過ぎますが、安全第一で。

ルンゼ上部から中間テラスを経て丁度25m。50mロープ二つ折りで気持ちよい高さでした。

ここからもエスケープルートが。
第四石門に抜けられるみたいです。

東岳山頂です。

お社がありました。

お隣のサイトの方からご提供頂いた最後の一枚です。
一番奥で多分ロープの末端処理を開始しているところだと思います。
エイトノット+オーバーハンドノットですが、このセットは基本です。
因みにその「お隣のサイトの方のパーティ」は翌日星穴岳に無事登頂されたとか。
凄い体力です。見上げてしまいます。

ということで、ロープを出して降りた岩です。2段30mと聞きましたが、50mロープ二つ折りで丁度でした。
ここでは8.1mmロープを出しましたが、ATCXで滑る滑る。
カラビナムンターの方が正解だったかも知れません。
回収しようとしたら途中で噛んでしまい、登り返して解消してまた懸垂下降したのはナイショです。
一応鎖もあります。

しばらく前から救急車やパトカーの音がずっと鳴り響いていたのですが、ついに防災ヘリの登場です。

かなり遠くなのに、ヘリの風が山に沿って届きました。
負傷者が出た模様です。

中ノ岳山頂のお社です。

中ノ岳を越えて主稜のコルを目指します。
地図上はまっすぐ越えていますが、実際はやや下りつつ戻り、回り込んで進みます。

主稜のコルから西岳方面ですが

行くなと。
どうするか。
絶対に事故らないぞと、ハーケンやナッツまで持って来ましたが。

ただヘリくんが「今日はお帰り」と言っていますので、大人しく従うことにしました。

ある程度降りてからの看板です。
確かにザイルは持ってきました。

ただ上級者かと言われると……。

結局、これが一番身の丈に合った看板でした。

尚も降りて見晴台。

ここにもお社がありました。

無事中之嶽神社まで下山。

大黒様も青空に映えます。
補色に近い色相ですしね。
狙ったのかなあ。

中ノ岳から同行頂いた方と車道を歩き

表妙義縦走というメインディッシュのデザートに、石門巡りに向かいます。

それにしても、どこまで行ってもクレイジーな岩が続きます。

第一石門。

第二石門。

第三石門。

第四石門。

第四石門は大砲岩付きです。

そうそう、途中でカモシカに会いました。
地元長野の県獣ですよと同行のお兄さんに教えて頂きましたが、自分の地元の神奈川にはシンボルの動物はいませんねえ。

さあ後は下山です。
頑張って中間道を東屋まで来ました。
中間道のこの先は通行止らしいので、県道にエスケープします。

大人場。おにんば。

地図を見ると、結構練り歩いた気がします。

無事再び県道まで降りました。

あとは駐車場まで県道を歩いて山行終了です。
脚は当然のこと、腹筋背筋までバキバキになりましたが、物凄く楽しかったです。

「おみやげです」
「下仁田ねぎ……群馬見守焼……?」
「サクサクのおせんべいにおいしいねぎ味噌味のハイチュウを塗り固めたようなお菓子です」
「…………」

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図 コンパス
ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具
ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け 熊鈴・ベアスプレー
ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ 軽アイゼン GPS機器
燃料 ライター カップ カトラリー
【その他】 ロープ(9.8mm×50m)、ロープ(8.1mm×50m)、ヘルメット、ATCガイド、ハーネス、カラビナ、クイックドロー、スリング、プルージックコード、ウエビング、アッセンダー、タイブロック、スカイフック、ナッツ、ハーケン、ビレイコード、アマチュア無線機、2バンドラジオ、モバイルバッテリー、予備ヘッドライト、風力計

みんなのコメント

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  • 鋸太郎さんこんばんは、後半ご一緒させていただいた子連れ狼です。
    いや〜イケメンなお兄さんだなんて(〃⌒∇⌒)ゞえへへっ♪
    もう直ぐ45のおじさんです。
    登山や子育ての事を色々とお話聞かせていただきありがとうございました。
    しんどい山行の後半戦を楽しく歩かせていただきました。
    ありがとうございました。
    翌日は身体に鞭打って戸隠山に登ってきました。
    日陰は雪が残っていましたが、無事に下山できました。
    蟻の塔渡りには雪が着いていてビビりながら四つん這いで渡りきりました。
    園芸コーナーで買った膝当てがここでも役にたちましたよ(⌒▽⌒)
    これからも山行レポ楽しみにしています。

  • わあ!
    御本人降臨だ!

    石門巡りから下山、県道歩きまでご同行頂きありがとうございました。
    お陰で本当に楽に凌げました。

    戸隠無事に行けましたか。
    流石に雪は残っていましたか。
    それにしても二日続けてハードな鎖場とはタフですよね。
    私はもう全身バキバキで、翌朝など疲れのせいでかえって早起きしてしまったくらいです。

    膝当ては私も探します。
    工夫で補う山道具っていいですよね。

    またどこかのお山でお会いしましょう!

登った山

妙義山

妙義山

1,104m

よく似たコース

妙義山 群馬県

奇岩、怪石が林立する日本三奇勝

最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
4時間15分
難易度
★★
コース定数
19
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